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漫画「きみが心に棲みついた」あらすじネタバレ!最終回の結末は?

天堂きりん「きみが心に棲みついた」は闇全開のラブストーリー。

作者自ら「主人公に共感してもらおうとしていない」とコメントしているとおり「読んでいてすごくイライラする」という、ある意味他にはない個性を持った作品です。

こんなふうに書くと「じゃあ、おもしろくないの?」と言われそうですが、不思議なことに続きが気になって気になって読まずにはいられない…独特の魅力がこの漫画にはあるんですよね。

というわけで今回は、そんな「きみが心に棲みついた」のあらすじネタバレをお届けします!

あらすじ

★あらすじ

物語のヒロインは下着メーカーで働く小川今日子(28)

子どものことから挙動不審で吃音気味だった今日子は「キョドコ」と呼ばれ、実の母親からも疎まれていた。

大学時代、そんな今日子にとって人生で初めて自分を受け入れてくれる人が現れる。

彼の名前は星名漣(れん)

今日子の言動にも動じず、すべてを優しく受けとめてくれた星名は…実は悪魔のような男だった。

心身ともにさんざんボロボロにされる今日子だったが、それでも星名に受け入れてもらえた感動が忘れられず依存してしまい、星名から離れられずにいた。

時は流れ、現在。

卒業・就職を機に星名とは(物理的に)離れられたが、今でも今日子の心は星名に囚われたまま。

このままじゃダメだと思いつつ、心の中に棲みついた星名が新しい一歩を踏み出すことを許してはくれない。

そんな中、今日子にとって人生の岐路となる大きな出来事が立て続けに起こった。

1つは合コンで漫画編集者の吉崎に出会ったこと。

今日子のことをちゃんと叱ってくれる厳しくも誠実な吉崎に、今日子は一瞬で恋に落ちてしまった。

(その日のうちに告白するも、当然ながら気味悪がられて断られてしまう)

そしてもう1つの出来事は…星名が今日子の会社に転勤してきたこと。

過去に手ひどい仕打ちを受けているにも関わらず、星名を見ただけで今日子の心はどうしようもなく星名を求めてしまう。

一方の星名も、再び今日子をおもちゃにして弄ぼうとしていて…。

外面だけは完璧な悪魔・星名。

優しく誠実な真人間・吉崎。

依存体質から抜け出したいけど抜け出せない今日子と結ばれるのはどっち…!?

 


 

星名と今日子の異常性

一見すると「ドS系と優しい系、2人の男の間で揺れるヒロイン」みたいな構図に見えますが、事はそう単純ではありません。

というのも、主役級の登場人物である星名と今日子の精神が普通の少女マンガではありえない方向にねじくれまくっているんです。

あらすじの補足として、そこのところを少し解説しておきましょう。

 

★星名について

まず、星名は「ドS」とか「オラオラ系」とかではなく、読者が「頼むからくたばってくれ!」と思うような本物のクソ野郎です。

以下、星名語録の一部。

「俺を裏切っただろ?償いをしろ。俺のために生きるって誓ったくせに、逃げようとしたよな?もう一度俺の側に居たいなら、ちゃんと償えよ」

→ 吉崎を好きになったことがバレて、この後今日子は星名の命令で下着姿でファッションショーを歩くことに(モデルじゃなく社員が勝手に下着姿で出るとか普通に大問題)

「おまえ何様?俺が誰と関係持とうが、誰を使おうが、キョドコの意見なんて関係ねーだろが。俺の命令には逆らうな」

→ この後の今日子のモノローグがこちら『わかってるよ…私は星名さんのコマでしかない』

あと、極めつけのエピソードはやっぱり大学時代の仕打ちですね。

星名は「この男(牧村)に抱かれれば、他の女は全部切る」と今日子に約束し、バカなことに今日子は鵜呑みにして牧村に初めてを奪われてしまったんです。

で、その後の星名の対応はというと…「そんな約束したっけ?」

普通なら怒鳴り散らすなり別れるなりするところですが、それでも今日子の心は星名に支配されてしまっていて、ただ絶望することしかできません。

そしてもちろん、星名もそんな今日子のことを理解していて遊んでいたんです。

もうね、そんな男なんですよ、コイツは!

 


 

★今日子について

「きみが心に棲みついた」における2大ストレスは星名のクソ野郎っぷり(に周りが気づかないこと)と、今日子のありえない言動の数々。

・星名の呪縛から抜け出したいと言いつつ、星名が後輩の飯田と男女の仲になったとしるやショックを受けて星名にすがりつく

・そのことがショックで「仕事なんてどうでもいいんです」と発言し信頼されていた先輩(掘田)から見捨てられる

・プライベート(星名・吉崎関連)でショックなことがあると仮病で何日も会社を休む

中でも序盤で最も読者を「ハァ!?」といわしめたのはこのシーン。

先ほど「星名の命令で下着姿でショーに出た」と書きましたが、そのとき偶然にも吉崎がフォローして今日子を助けてくれたんですね。

普通なら「やっぱり吉崎さんのことが好き…!」ってなるところじゃないですか。

しかも、このとき今日子は(自業自得で)吉崎から「悪いけど、俺もう君に会う気ないから。二度と連絡してこないでください」と言われてたんですよ。

それなのに助けてくれる吉崎さんマジヒーローじゃないですか。

そんな吉崎に対して今日子はこう言い放ちました。

「さっき吉崎さんがしてくれたことは余計なことです!私は罰せられなきゃいけない…じゃないと許してもらえないんです…!」

「も…もう私に…か…関わらないでください!」

逆だ―!!!なんでおまえが吉崎に「関わらないでください」なんて言えるんだ!?

もうね、ビックリでしたよ。

一応、今日子も

(わかってる…吉崎さんは私をかばってくれたんだって…)

と状況を正しく理解しているものの、次の瞬間には

(でも…今の私には星名さんが必要なんです)

とか思っちゃってるんですよ。

重症です。

正直「おいおい、少女漫画のヒロインにしちゃだめなタイプでしょ、この人…」と思いました。

この作品における今日子の行動原理は、ほぼこのモノローグで説明がつきます。

(この人に関わったら傷つくだけだってわかってるのに…それでも私の心は、彼を求めてしまうのです)

うわぁ…。

なんていうか、こういう状況になったのは星名の支配(洗脳)のせいだけじゃないんですよね。

「自分の意志とは無関係に」ってことにしていますが、実のところ今日子自身に星名から自立する気がないんです。

その証拠がいつも首に巻いているねじねじストール(中尾巻き)

あれは星名からもらったもので、それが巻かれているということは「心が星名に囚われていること」の象徴でもあります。

漫画でも「ストールを外すこと」=「星名からの自立」という表現がなされているので、ドラマでも今日子のストールに注目しておくと面白いかも。

 


 

作品全体について

「きみが心に棲みついた」は一見すると「心に棲みついている星名の呪縛に抗い、新しい恋(吉崎)に向かっていく物語」という感じに見えますが、それはあくまで表面だけ。

実のところ、星名と今日子のあいだには吉崎が入り込む隙間なんてほぼありません。

今日子と星名の関係は共依存に近いものがあり、ねじくれた形ではあるもののその関係性は非常に強固と言わざるを得ません。

なので、この作品の主眼は「今日子が今までの自分から変われるかどうか」だと個人的には思っています。

家庭環境に端を発した自己評価の低さ、そこからくるネガティブさと依存体質からの脱却。

今日子が他人に流されず、自分の意見をはっきりと言えるようになったとき、この物語にはハッピーエンドが訪れるのでしょう。

願わくば吉崎との幸せをつかんでほしいところですが…この漫画の展開は本当に予想がつかないので、どうなることやら…。

 


 

2.「きみが心に棲みついたS」40話(2018年2月号掲載分)までの展開は?

前置きが長くなりましたが、ここからはドラマが始まった時点での最新話までの内容をご紹介していきたいと思います!

単行本で言うと7巻序盤くらいまでの内容ですね。

重大なネタバレを多数含むので、ご注意ください!

 

「きみが心に棲みついた(無印)」全3巻の内容

物語のプロローグである「無印」の内容はほとんどあらすじと補足で書いた通り。

・今日子は星名の呪縛を乗り越えて変わろうと決心。吉崎に恋する。

・星名との再会。星名が後輩の飯田に急接近していると知ったとたん、気持ちが押さえきれなくなり、星名に依存する昔のキョドコに逆戻り。

・吉崎に気持ちを寄せた罰として下着姿でファッションショーのランウェイに上がる。吉崎に助けられるが、今日子は「これじゃ償いにならない」と吉崎を拒絶。

・星名が飯田を抱いたことにショックを受けすぎて仕事も手につかない…。

という感じですね。

ここから先は「きみが心に棲みついた S」の内容になるわけですが、「無印」には特に最終回的な区切りはありません。

「S」への移行は単に掲載誌が変更になった都合なので、内容的には「無印」から「S」は完全な地続き。

「Sの1巻」=「無印の4巻」って感じですね。

ちなみに「S」は「サクリファイス(生贄)」を意味しています。

 

★仕事の方は…

星名や吉崎との関係も大事ですが、社会人である以上は仕事も大事!

今日子は下着メーカーの材料課で働いているのですが、新ブランドプロジェクトの立ち上げメンバーに抜擢されます。

同時に2つのプロジェクトが立ち上がりますが、採用されるのはどちらか片方のチームのみ。

今日子は仲のいい堀田(デザイナー)のチームに入りたがったのですが、星名の差し金で厳しい性格の八木(デザイナー)のチームに配属されます。

八木のチームのMD(マーチャンダイザー≒担当者)は他ならぬ星名。

仕事面においても今日子は星名に弄ばれてしまいます。

星名と飯田の関係を知ったときは「仕事なんてどうでもいい」とやる気ゼロになってしまった今日子でしたが、無印のラストでは「飯田に勝ちたい」という思いから復活。

苦手だった八木と組んでいい下着をつくろうと決意するのでした。

 


 

「きみが心に棲みついた S」各巻の内容

★1巻

今日子の心は星名の呪縛でがんじがらめ。

(どんなに想像力を働かせても、星名さんが私を1人の女として大切に扱ってくれる未来なんて思い浮かべられるわけなんてなくて、だけどそれでも…あの人が時折優しさに似た態度を見せてくれると、希望を抱かずにはいられなくなる

星名が悪魔だとわかっていながら、まだ星名のことを求めてしまっています。

客観的に見れば100人中99人が「早く星名なんかと縁を切って吉崎に全力ダッシュしろ!」と言うでしょうが、当の本人は…

(気づいたの。…星名さんを目の前にしたら、吉崎さんに対する気持ちなんて恋でもなんでもなかったんだ…って)

この体たらく。

すっかり「星名のことなんか忘れて新しい自分に生まれ変わる!」という決意はどこかにいってしまっています。

 

★星名の過去

1巻のラストには星名の子供時代のエピソードが収録されています。

今でこそ完璧イケメンな星名ですが、子供の頃はブサイクないじめられっ子でした。

父親はいつも怒鳴ってばかりで、家庭環境は最悪。

星名は両親に整形手術を受けさせられ、今の美形な顔になりました。

※明言されてませんけど、たぶん星名は父親の子供じゃない(母親と別の男との子供)っぽいです。

「性格ひねくれるにも理由があった」ということなのでしょうが…だからといって今さら同情する気にはなれません。

 

★2巻

ふとしたきっかけで吉崎との関係が回復。

仕事や星名のことで落ち込んでいた今日子でしたが、吉崎からのアドバイスで立ち直ることができました。

星名のせいで八木のプロジェクトから降ろされそうになるものの、飯田との素材対決に勝利してチームに残れることに。

それもこれもすべて吉崎が今日子をフォローしてくれたおかげ。

吉崎の株がぐんぐん上がっていきます(今日子的にも読者的にも)

 


 

★3巻

以下、飲み会で酔っぱらった今日子が吉崎におんぶされて運ばれてるシーン。

「こんな女…適当にどこか置いてっちゃってください~。ね~ね~聞いてるんですかあ?吉崎さぁ~ん」

「こんな道端のど真ん中に…心配で置いていけるわけないだろ」

誰にも受け入れてもらえないと思い込んでいる今日子に、吉崎の飾らない言葉はクリーンヒット。

今日子は背中側から吉崎にぎゅうっと抱きつきながら独白します。

「怖いんです…優しくされると…私…すぐつけあがるから…特別扱いされてる…って勘違いして、自分を見失ってしまうくらいにのめりこんで、ひとりで…空回りして…」

そう言いながら思い浮かんでいるのは星名の顔。

(最初から相手になんかされてなかったのに、そのことから目をそらして、わずかなのぞみにしがみついてた)

そして、この段階での今日子の吉崎への気持ちは…

(期待しちゃいけない。その言葉を優しさと取り違えちゃいけないんだ。吉崎さんにとって、これ以上重い存在にはなりたくないから)

…というわけで吉崎への気持ちが戻りつつある今日子!

強気に星名とのデートを断ることだってできちゃいます。

「ほ…星名さんのことあてにしないで、こっこっ、ここここれからは生きていくって…言ってるんです!」

この今日子の態度に星名はブチギレ。

「仕事が波にのってきたと思って調子乗ってんのか?それとも、マジで吉崎に乗りかえるってか?キョドコのくせに、男選ぶのかよ。なあ、キョドコ。おいっ!!」

会社の資料室で大声出して今日子を床に押し倒す星名、実にクレイジー。

「おまえさぁ、吉崎みたいな男に本気で相手にされると思ってんの?キョドコみたいな女、遊び相手にもなんねぇだろうよ」

「わかってます…相手になんかされるわけないって…迷惑かけるの嫌だから…吉崎さんにだけは…ぜ…絶対本気にならない。…なっちゃいけないんです。だってあの人、私なんかが友達でいるのも申し訳ないくらい…心があったかい人なんだもん…」

そんなこんなで星名は吉崎を完全に敵としてロックオン。

一方の今日子は、ちょっとは星名に立ち向かえるようになりました。

それもこれもみんな吉崎のおかげ。

「本気にならない」とか言いつつ、今日子は吉崎からメールや電話があるだけで狂喜乱舞してしまいます。

(吉崎さんから連絡があるかないかで、その日いちにちの心の天気が決まっちゃうんです)

うん、完全にまた好きになっちゃいましたね!

 


 

★4巻

反抗的な態度をとった今日子にキレ気味の星名が動きはじめます。

まず星名は好青年全開の擬態で吉崎と友達になり、バーベキューを企画。

吉崎から誘わせるように仕向けて、そこに今日子も呼び出しました。

星名が吉崎に何かするんじゃないかとハラハラしつつバーべーキューに参加する今日子。

そこに現れたのは…レイコ(大学時代の星名の彼女)と牧村(星名に命令されて今日子が身体を差し出した相手)でした。

「吉崎サンには何もしない」

その言葉通り、星名の狙いは今日子への精神攻撃でした。

過去に自分が星名の命令で好きでもない男に抱かれたなんて事実を知られたら、吉崎から嫌われてしまう。

ショックのあまり今日子は倒れてしまいました。

…。

目が覚めたとき、目の前にいたのは吉崎。

倒れた今日子を車の中で介抱してくれていました。

「吉崎さん、ごめんなさいっ!私…吉崎さんにこんな優しくしてもらえるような人間じゃない…そんな資格ないんです…!なんであんな馬鹿なことしちゃったんだろ…どんなに頑張っても、過去は消せない…」

涙を流して後悔する今日子に対して、吉崎は…

「何のことで泣いてるのかわからないけど…きみ、最近変わったよ。前見て頑張ってるように見えたし…少なくとも俺の目にはそう映ってた。正直…初めてきみに会った日は引いたけど、今は…何ていうか、友人として付き合っていけたらな…って」

(ああ…吉崎さんのその言葉だけで、じゅうぶんだ)

星崎から過去のことを聞いたら吉崎は離れていってしまう。

でも、今、優しい言葉をかけてもらった。それだけで十分。

今日子は吉崎を失う覚悟を決めて、ひとりバーベキュー会場を抜け出して帰ってしまいます(みんなで車で来たのに)

それを知って走り出したのは…もちろん吉崎!

星名から「追いかけない方が身のためですよ」と止められますが「急がないと追いつけないんで」と爽やかにかわして先を急ぎます。

そして、当たりまえのようにバス待ちの今日子に追いつきました。

今日子は強情に一人で帰ろうとしますが、吉崎は今日子を逃がしません。

そんな吉崎に今日子は…

「おねがいっ…1人で帰らせてください…。じゃないと私…吉崎さんを諦めきれなくなる…!」

「小川さん…」

私っ…吉崎さんが好きです…大好きです…!本音言うと、少しの時間でも会いたくて、そばに居たくてきましたっ…。だから今日は、最悪の一日なんかじゃありません。吉崎さんとたくさん一緒にいれて、幸せでした…!」

息も切れ切れな一生懸命の告白。

「もうとっくにフラれてるのに…ごめんなさい…。このまま…幸せなきもちのまま…さよならしちゃだめですか…。吉崎さんに嫌われるまえに…さよならしちゃ…だめですか…」

俯いて泣きながら話す今日子を抱きしめる吉崎。

一気に今日子の顔が赤くなります。

「君みたいな人初めてだから、正直どうやって扱っていいかわかんねんだよ。笑ってたと思ったら泣いてるし、落ち込んだと思ったら立ち直って前に全力疾走してるし、振り幅が大きすぎて、俺、いつも戸惑ってる」

吉崎はじっと今日子の目を見つめたまま、素直な言葉を伝えます。

「けど…ほっとけないんだ…。自分でも抑えがきかないくらい、ほっとけないから困ってる」

そして、なんと…!

(その日、私は…生まれて初めて、好きな人とキスをしました)

…というわけで、再びの絶望ルートかと思いきや、なんと吉崎に想いが通じてしまいました!

ここからは展開がどんどん早くなっていきます!

 


 

★5巻

(バーベキューの日がきっかけで、吉崎さんと付き合うことになりました)

いつのまにか吉崎と今日子は恋人同士に!

吉崎から頭ポンポンされたりキスされたりで、今日子はまさに幸せの絶頂。

このあたりの今日子は本当に可愛くて、あれだけ読者をイライラさせていたダメ人間と同一人物だとは信じられません(笑)

仕事の方が忙しくてしばらく吉崎に会えなかったりもするのですが、いざ会えるとなると公衆の面前でぎゅううっと抱きついてイチャつきまくり。

(吉崎さんだ吉崎さんだ吉崎さんだ。会いたかったよぉおおお~~~)

おおお、今日子が可愛い…!

吉崎も冷静さを保ちながら内心では(こんな力いっぱい抱きしめられたらキスしたくなっちゃうじゃん…)とか考えてて、何このバカップル。

仕事の方も2つのチームが統合し、いよいよブランド立ち上げの展示会にまでこぎつけていて、公私ともに順調そのものって感じです。

でも、そんな今日子をあの男が放っておくわけがありません。

「どうせおまえ、俺の元へ戻ってくるよ」

「わわ…私絶対、星名さんの元には戻りませんからっ!」

「だったらもう必要ねーんじゃねーの?この中尾巻き(ねじねじストール)」

星名の言う通り、星名からの贈り物であるストールをつけているということは、今日子の心がいまだ囚われていることの証。

星名は今日子のストールをほどこうと手をのばしますが…

「やめてくださいっ!!」

とっさに今日子は大声を出して拒絶してしまいました。

そんな今日子を見てニヤリと笑う星名。

「おまえホント、変態なんじゃねーの?まぁ吉崎が相手してくれてるうちに充分楽しんでおけよ」

未来は決まっていると言わんばかりに余裕な星名。

吉崎との交際は順調なはずですが…何やら不穏な雰囲気です。

 


 

32話~40話(6巻~7巻序盤)の内容

ここからはドラマ放送開始段階でまだ単行本化していない内容。

めちゃくちゃ物語が動くので、ここからが本当のネタバレという感じです。

 

★6巻分の内容

ついに吉崎と結ばれる今日子!

星名に心が囚われている証であるねじねじストールも外します!

中尾巻きの代わりに今日子の胸元で輝いているのは、クリスマスに吉崎からもらったネックレス。

これまでにない幸せな生活を送る今日子でしたが…はい、あのクソ野郎が黙っていません。

無理やり今日子を手籠めにしようとするわ、プレゼントのネックレスを引きちぎるわ、やりたい放題です。

「面白くねえんだよ。おまえが普通の人間装って恋愛してるの。俺が相手しねえから吉崎に走ったんだろ?けどアイツは俺のかわりにはなんねーよ。何かが足りないって感じる時が絶対くる。その時おまえが頭の中に思い描くのは間違いなく俺だ」

せっかくもらったネックレスを失ってしまい意気消沈の今日子。

次の日からはまた中尾巻きに戻ってしまいました。

そして、星名の攻撃はまだまだ続きます。

星名は引きちぎったネックレスと同じものを今日子にプレゼント。

同じネックレスであっても「星名からもらったもの」が胸元にあるというのは、なんだか嫌ですよね。

今日子は代金を星名に渡そうとしますが、星名は「金はいいから一日俺に付き合え」と強引に今日子をデートにつき合わせます。

今日子も困りつつ微妙に「まんざらでもない」みたいな感じになっていて怪しげな雰囲気。

で、ですね…。

星名と今日子、キスしちゃんですよ…。

それだけなら星名が強引にやったことだから百歩譲って仕方ないとして、今日子は断ることも可能な状況下で…

なんと、星名の部屋に上がり込んでしまいました。

さすがにベッドに押し倒されたときには「星名さんとは…できません」と拒否したものの、時すでに遅し。

他の男の部屋に上がりこむなんて吉崎への裏切り行為です。

しかも、最悪なことに、この日の今日子の行動は飯田(フラれて星名のストーカー化している)や為末(吉崎のことが好きな職場の可愛い後輩)に偶然見られていて…。

吉崎にバレてしまいます(飯田が証拠映像を吉崎に送ったため)

しかも、吉崎は牧村から「今日子が星名の命令で好きでもない男と寝たことがある」という秘密を聞かされたばかり。

不安になった吉崎は「星名さんのマンションに行った?」とストレートに尋ねるのですが、今日子の答えは…

「いいえ、行ってません」

思わず嘘をつく今日子…これが本当に良くありませんでした。

「なんで嘘つくんだよ…俺のこと馬鹿にしてんの?」

証拠があると知って今日子は慌てて「でも、なにもありませんでした」と取り繕うものの、すでに手遅れ。

吉崎の疑念は晴らせません。

そこで何を思ったか今日子はこんなことを口にしてしまいます。

「(星名との関係や自分の気持ちについて)本当のこと言ったってどうせ…信じてもらえないし…わかってなんてもらえない」

この余計な一言が自分自身へのとどめになってしまいました。

「それって…俺を信頼していないってことだろ。だったらもう、俺たち付き合ってく意味なんてないよ。別れよう。俺も今日子のこと好きでいれる自信ない

泣いて追いすがる今日子を振り返ることなく、吉崎は去っていってしまったのでした…。

 


 

★7巻序盤の内容

吉崎と別れたショックで会社を何日も休んでしまう今日子でしたが、八木から喝を入れられて復活!

また這い上がればいい、と心機一転ポジティブモードに。

そんな今日子の前に憎たらしく現れるのは…もちろん星名。

「慰めてやろうか?」と悪魔笑い。

マズイ、また星名に持っていかれてしまう…と思いきや、今回の今日子は一味違う!

きっぱりと星名のことを拒絶します。

でも、そんなことで星名は怯みません。

「都合よく自分を慰めてくれる相手にしがみついて生きていくことしかできねーくせに。キョドコみたいな弱い人間はどうあがいても変わらねえよ。卑屈で、人一倍劣等感が強くて、自分に自信がなくて心が弱い挙動不審の『キョドコ』ちゃん」

余裕たっぷりに呪いの言葉を吐く星名ですが…本当に今回の今日子はいつもと違いました。

「弱いのは人を傷つけ見下すことで自尊心を満たしている星名の方だ」と言い返すと…

自分の手でねじねじストール(≒星名の呪縛)を解き、星名につき返しました!!

「キョドコじゃない…私は、小川今日子です!」

そのまま星名の前から去っていく今日子。

まさに「星名に打ち克った瞬間」という感じで感慨深い名シーンでした。

後に残された星名はストールを手にぽつり。

「なにが、小川今日子だ…。おまえはキョドコだろ。俺のオモチャで、俺のコマだ」

 


 

結末はどうなるの!?

以上「きみが心に棲みついた S」40話までのあらすじ・ネタバレでした!

いよいよ物語もクライマックスという雰囲気。

そろそろ最終回も近いのではないでしょうか。

現時点ではストーリーの結末は不明なのですが、気になるのはやっぱり「最後は吉崎か星名か」というポイント。

作品的にはおそらく星名の方がメイン扱いなんですが、どう考えても今日子は吉崎を選んだ方が幸せになれますよね。

普通の漫画なら吉崎一択なのですが、この作品は本当に予想の斜め上を行く(読者の共感を気にしない)ので、最悪の場合、星名とのバッドエンドという地獄のような結末もありそうで怖いです。

また、可能性としては「星名が改心して今日子とちゃんと結ばれてハッピーエンド」という線も捨てきれませんが、もしそんなことになったら、個人的にはそれこそ「ハァ!?」と漫画を放り投げることでしょう。

「なんじゃそりゃあ!」

と怒りさえ覚えるかもしれません。

個人的な(そして多くの読者の)希望としては「吉崎を完膚なきまでに叩きのめして吉崎とハッピーエンド」という結末であってほしいのですが…どうなることやら。

いよいよ大詰めという雰囲気の「きみが心に棲みついた」

最後まで油断せずにチェックしていきたいと思います。

 

※余談

ドラマの最終回はたぶんバーベキューの後、吉崎と付き合い始めたあたりになるのではないかと予想。

そのあたりが切りがよさそうですからね。

ドラマオリジナルの結末になるとしても、星名改心エンドだけはやめていただきたい…。

 


 

まとめ

天堂きりん「きみが心に棲みついた」がドラマ化!

今回は原作漫画のあらすじとネタバレをお届けしました!

少女漫画史では類を見ないであろう依存症ヒロインと性根ひん曲がり男が登場する「きみ棲み」

どんなに「変わりたい」と口では言っても、今日子の心と行動は星名ファーストなんですよねえ…。

ようやく最近の話数で今日子は星名からの自立を示してみせたものの、そこまでの道のりは紆余曲折(右往左往?)の堂々巡り。

ドラマでもそのあたりの非常にやきもき(イライラ)させられるシーンは取り上げられるでしょうし、放送後の反響が今から楽しみです。

おそらく桐谷健太さんの株が爆上がりする一方で、向井理さん(と吉岡里帆さん)の好感度がどんどん下がっていくことでしょう(笑)

キャストの皆さんがどんなふうにクセの強い「きみ棲み」のキャラクターを再現してくれるのかも気になりますよね。

いろんな意味で話題作になりそうなドラマ「きみが心に棲みついた」は1月16日(火)夜10時から放送スタートです!



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