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映画「未来のミライ」原作小説のあらすじとネタバレ!詳しい内容や結末は?

      2018/07/14

こんにちは、若竹です。

この夏の注目アニメ映画といえば、細田守監督の「未来のミライ」!

夏休みの時期ですし、お子さんと一緒に見に行く予定、という親御さんも多いのではないでしょうか。

結論から先に言えば、それ、めちゃくちゃおススメです!

私は映画に先駆けて発売された原作小説を読んだのですが、

・小学生以下の子ども向け

・親子で見たい映画

というのが正直な感想です。

もちろんそれ以外の人にはおススメできない、という訳ではないのですが、たとえば高校生や大学生にはあんまりウケないんじゃないかな。

今回は原作小説から映画「未来のミライ」のあらすじを結末までネタバレ込みでご紹介していきますので、そのあたりの参考にしていただけたらと思います。

それではさっそく、いってみましょう!

 

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映画「未来のミライ」のあらすじとネタバレ!

小さな庭と小さな木のある小さな家に、その家族は住んでいました。

フリーの建築家でマイペースな性格のお父さん。

総合出版社に勤める神経質な性格のお母さん。

幼稚園に通う4歳の「くんちゃん」。ネームプレートには「太田訓」と書かれています。

それから、くんちゃんが生まれる前から飼われていたミニチュアダックスフントの「ゆっこ」も家族の一員。

12月22日。

この小さな家族の住む小さな家に、小さな赤ちゃんがやってきました。

後に「未来(みらい)」と名付けられることになる、くんちゃんの妹。

「くんちゃん。これから仲良くしてね。なにかあったら、守ってあげてね」

「…うん」

お母さんの言葉に、くんちゃんは上の空で答えました。

目の前の奇妙な存在がふしぎすぎて、それどころではなかったのです。

 

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ふしぎな中庭

赤ちゃんが来てから、お父さんが家事をするようになりました。

お母さんは赤ちゃんにつきっきりで、いつも眠そうにウトウトしています。

「おーとーうーさんっ。おーかーあーさんっ」

くんちゃんがいくら呼んでも、2人は赤ちゃんの世話にいっぱいいっぱいで、全然かまってくれません。

「もうっ」

くんちゃんは思いました。みんなみんな、赤ちゃんのせいだ。

くんちゃんはこっそり赤ちゃんに近づくと、ほほをつついたり、耳を引っぱったりしてイジワルをしました。

すると…

「…びぇええええええええんっ!」

赤ちゃんの泣き声を聞いて、お母さんが駆けつけてきました。

お母さんに叱られて、くんちゃんの不満は大爆発!

思わず赤ちゃんの頭を叩いてしまい、もっともっとお母さんに叱られてしまいました。

 

くんちゃんは泣きながら中庭へ。

「くんちゃん、赤ちゃん好きくないの」

しゃくりあげながら、くんちゃんがそうつぶやいた時でした。

「クククク…無様ですなあ」

目の前には、いつの間にか没落貴族風の男がいました。

気づけば中庭も、朽ちた古い教会を中心にした別の世界へと変わっています。

「嫉妬ですね。今までお父さんとお母さんの愛を独占していたのに、何の前触れもなく突然やって来たちっこいやつに、ふたりの愛を根こそぎ奪われてしまった…。手を上げたら叱られるのはわかっている。でも、どうしても我慢できずにやってしまった…。フフン、図星でしょう」

没落貴族風の男はくんちゃんに話し続けます。

自分もそうだったと。

くんちゃんがやってきたせいで、愛を失ってしまったのだと。

「他人事じゃあない。いずれあなたもこうなる日が近いのですよ。いい気味です」

この男は何者なのか…?

「あ」

くんちゃんははたと気がつきました。

…もしかして、ゆっこ?

男の尻には、やっぱりしっぽが生えていました。

くんちゃんはそのしっぽを両手でつかみ、思い切り引っこ抜きました。

「ああっ!やめて!」

男の声には耳を貸さず、くんちゃんはしっぽを自分のお尻に突き刺しました。

体にビリビリが走った後、耳が生え、ひげが飛び出し、鼻が黒く丸くなって…

「わんっ」

くんちゃんは、犬になっていました。

家の中に走って戻ると、お母さんもお父さんもくんちゃんのことを「ゆっこ」と呼びます。

(おもしろい!)

「頼むから返してよー」という男の声を無視して、くんちゃんは夕方までそのまま遊び続けました。

 

いつの間にか、中庭は元に戻っていました。

くんちゃんのお尻には、もうしっぽは生えていません。

犬の姿のゆっこが、なんだか恨みがましそうにこちらを見ています。

一日中遊んでいるうちに、くんちゃんの機嫌はすっかり直っていました。

そんなくんちゃんの様子を見て、お父さんもお母さんもほっと安心しました。

 

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未来のミライちゃん

3月3日。桃の節句。

お父さんとお母さん、それに田舎から出てきたじいじとばあば。

おひなさまを飾って、みんなでミライちゃんをお祝いしました。

みんなはミライちゃんを可愛がってばかりで、くんちゃんには構ってくれません。

「ミライちゃん、好きくないのっ」

くんちゃんはご機嫌ななめです。

 

翌日、お母さんは出張へと出かけていきました。

残されたお父さんは慣れない家事やお仕事で大忙しです。

だから、今日もくんちゃんは構ってもらえません。

「もうっ」

ふてくされたくんちゃんは中庭へ。

すると、そこは熱帯のジャングルに似た温室になっていました。

変な声を上げる鳥や、変わった形の植物。

そして、セーラー服を着た中学生の女の子がそこにはいました。

「おにいちゃん」

そう言う女の子の手のひらには、ミライちゃんと同じ赤いあざがありました。

「もしかして…未来のミライちゃん?」

 

未来のミライちゃんは3月4日のおひなさまを指さして言います。

「今、問題なのは…あれ!」

おひなさまを1日片づけ忘れるたびに、女の子の結婚が1年遅れる。

ばあばが言っていた言い伝えが本当になったら困る、とミライちゃんは言いました。

「ねえわたし、お父さんに自分で言いに行けないの。ね、だからお願いお兄ちゃん」

くんちゃんはお父さんに「おひなさま、片づけて」とお願いしましたが、お父さんはお仕事に夢中で全然きいてくれません。

おひなさまは繊細なので、くんちゃん一人で片づけることもできません。

「ふうっ。仕方ない」

未来のミライちゃんは覚悟を決めると、こっそり家の中に入っていきました。

作戦はこうです。

くんちゃんはお父さんの注意を引き付けておく係。

未来のミライちゃんと人間の姿のゆっこはおひなさまをダンボール箱に片づける係。

人間のゆっこと未来のミライちゃんは、絶対にお父さんに見つかってはいけません。

 

危機一髪。

3人は何度もお父さんに見つかりそうになりながら、なんとかおひなさまの片づけに成功しました。

「おにいちゃん、ありがと」

未来のミライちゃんはそう言うと、未来へと帰っていきました。

いつの間にか中庭は元通りになっていました。

 

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お母さん

「片づけしない子は全部捨てるよっ!もう、何にも買ってあげないんだからねっ」

おもちゃを散らかしすぎて、くんちゃんはお母さんに怒られてしまいました。

「お母さん、好きくないのっ」

不満でほっぺたを膨らませながら、くんちゃんは中庭へと出ていきます。

すると、そこは水の中

目の前には、いつの間にか未来のミライちゃんがいました。

「好きくないじゃない。たまにしかない休みなのに、お母さんに意地悪して困らせたらかわいそうでしょ?」

意地悪じゃないもん、とくんちゃんは思いました。

お母さんが、愛してくれないのが悪いんだ。

愛されたいのに、どうして愛してくれないんだろう。

なんで…

「…くんちゃん、かわいくないの」

自分でいって、くんちゃんは悲しい気持ちになりました。

「そ、そんなことないよっ。おにいちゃんかわいいよっ」

未来のミライちゃんのフォローなんて耳に入ってきません。

「わああああんっ」

未来のミライちゃんの手を振り払い、くんちゃんは駆け出しました。

その周りにはどんどん熱帯魚が集まってきて、ぐるぐると渦を巻き始めます。

やがてトンネルのようになった熱帯魚の渦を通り、くんちゃんは別の世界へと足を踏み入れました。

 

気がつくと、そこは過去の世界

くんちゃんの目の前には、泣いている女の子がいました。

小学校一年生くらいかな?

くんちゃんは女の子に話しかけます。

「泣かないで」

「ありがとう。やさしいのね」

くんちゃんは顔を上げた女の子を見てハッとしました。

アルバムで見たことのある顔。

その女の子は、くんちゃんのお母さんでした。

 

子どものお母さんに連れられて、くんちゃんはお母さんの実家へ。

家の中にはくんちゃんとお母さんの2人きり。

家の人がいないのをいいことに、お母さんはおもちゃを散らかし、お菓子を散らかし、とにかくありとあらゆるものを散らかしていきます。

そんなお母さんのイタズラを見て、くんちゃんは心配になりました。

「しかられるんじゃない?」

お母さんは、ニヤリと笑って答えます。

「だって、散らかってる方がおもしろいもん」

「…たしかに!」

洗濯物を散らかし、本を散らかし、ビデオテープを散らかし…。

お母さんとくんちゃんは一緒になって家の中をぐちゃぐちゃにしていきました。

「アハハハハハハ!」

2人思いっきり笑いあった、その時でした。

ガチャ

玄関から聞こえてきたのは、鍵が開く音。

「…かあさんだ」

お母さんは顔を青くしながら、くんちゃんを勝手口から逃がします。

外に出たくんちゃんの耳には、お母さんとばあばの会話が聞こえてきました。

「あんたのおもちゃ全部捨ててやるからね!」

さっき、くんちゃんがお母さんから言われたばかりの言葉。

「うわ~ん、かあさんごめんなさい~」

お母さんは叱られて泣いていました。

ばあばの叱り声と、お母さんの泣き声。

なんだか怖くなったくんちゃんは、その場から逃げ出しました。

 

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一方、現実のくんちゃんは寝室のベッドで眠っていました。

きっと遊び疲れたんだろうと、その寝顔をお母さんが優しい表情で覗き込んでいます。

「くんちゃんは、わたしの宝」

お母さんはその寝顔にキスをして、起こさないようにそっとその場を離れました。

 

子どもの頃のお母さんが泣いていたのは、ばあばが猫を飼ってくれないからでした。

ばあばとそんな思い出話に花を咲かせた後、お母さんはふっと表情を変えて言いました。

「仕事しながらだって、子育てはなるべくベストを尽くそうと思っているんだ…。けど、気づいたら怒ってばっかり。こんなお母さんでいいのかなって、不安になっちゃう…」

何が正解なのかなんてわからない。それでも前に進んでいくしかない。

「少しでも、幸せになってほしいから」

「それがわかってればいいんだよ。子育てに『願い』は大事だよ」

「願い、か…」

 

「…ん」

くんちゃんは夜中に、ふと目を覚ましました。

ミライちゃんの横で疲れて眠っているお母さんの目には、涙がたまっています。

その涙がくんちゃんには、子供の頃のお母さんの涙と重なって見えました。

「よしよし」

くんちゃんは手をお母さんの頭に添えると、子供の頃のお母さんにしたのと同じように、手のひらで優しく撫でました。

 

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お父さん

くんちゃんは自転車の練習をするため、お父さんと一緒に公園に来ています。

補助輪なしの自転車はふらふら揺れて、すぐに倒れてしまいます。

「自転車怖い~~!おとうさ~~んっ」

くんちゃんはお父さんを呼びますが、お父さんは泣き出したミライちゃんに手いっぱいで助けてくれません。

くんちゃんは、公園でひとりぼっち。

「お父さん、好きくないのっ」

家に帰ってからも、くんちゃんの機嫌は直りませんでした。

 

中庭に出ると、そこは薄暗い工場の一角に変わっていました。

組み立て途中のオートバイの前に、作業着の青年がいます。

「乗ってみるかい?」

「ううん」

「なんだ。乗らねえのか。残念だなあ。何事にも最初はあるのになあ」

「…なにごとにも?」

くんちゃんはハッとしました。

それは、公園でお父さんが言っていた言葉だったからです。

…もしかして、昔のお父さん?

くんちゃんは青年についていくことにしました。

 

青年がくんちゃんを連れて行ったのは、たくさんの馬がいる厩舎。

「見るのはじめて」

くんちゃんがそう言うと、青年はなぜか驚いた顔をしていました。

そして、ニヤリと笑ってくんちゃんに言います。

「乗ってみるか?」

「できない」

くんちゃんは首を振って拒否しましたが、馬上の青年に引っ張りあげられてしまいました。

「わあっ」

高い。怖い。

くんちゃんが青年にしがみつくと、青年は穏やかに笑いながら、ゆっくりと馬を歩かせ始めました。

「ずっと先を見る。下は見ないで、何があっても遠くだけを見る」

青年に言われて、くんちゃんは顔を上げました。

高い目線。一気に景色が広がっていきます。

それは、お母さんの子ども時代の街並みより、もっと古い時代の景色…。

「いいぞ。速度上げるよ」

そう言うと青年は馬を走らせ始めました。

 

気がつくと、くんちゃんはオートバイに乗って湾岸沿いの国道を走っていました。

運転手は青年。

「どんな乗り物だってコツは同じだに。ひとつ乗れたら何でも乗れるようになる。馬だって、船だって、飛行機だって」

くんちゃんは青年を見上げて、ぽつりとつぶやきました。

「かっこいい」

くんちゃんからの憧れのまなざしを受け止めて、青年はどこまでもオートバイを走らせ続けました。

 

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目が覚めると、いつも通りの朝。

くんちゃんはお父さんにお願いして、もう一度、自転車の練習をしに行くことにしました。

『ずっと先を見る。遠くを見る』

青年の言葉を思い出しながら、ペダルに乗せた足に力を入れます。

何度も転びましたが、そのたびにくんちゃんは立ち上がりました。

そして…

「やったーっ!くんちゃんやったーっ!」

お父さんが喜びの声を上げています。

ふらふらした前進。でも、自転車は倒れていません。

くんちゃんは自転車に乗れるようになっていました。

 

家に帰ると、お母さんがミライちゃんに古いアルバムを見せていました。

「あ、これお父さん」

くんちゃんは、あの青年が写っている一枚の写真を指差しました。

「ちがうちがう」

くんちゃんに答えたのはお母さん。

「これ、ひいじいじだよ。去年亡くなった…」

「ひいじいじ?」

「ひいじいじ、戦争中は戦闘機のエンジンをつくってたのね。そのあと徴兵されたけど運よく生き残って、戦後はオートバイの開発をする会社を…」

「…」

お母さんの言葉が遠のいていきます。

「…なーんだ。そうだったのか。ありがとう、ひいじいじ」

写真の中の青年がほほ笑んだように、くんちゃんには見えました。

 

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家出

家族みんなでおでかけの日。

くんちゃんはズボンの色がどうしても気に入らなくて、いつまでも駄々をこねていました。

すると、どうしたことでしょう。

いつの間にか家の中にはくんちゃん一人きり。

「みんな、くんちゃんを置いて行っちゃったの?」

くんちゃんは悲しい気持ちになって、泣き出してしまいました、

「みんな好きくないのっ!」

こうなったら家出してやる、とくんちゃんは思いました。

ジュースとバナナをリュックに詰め込んで、くんちゃんは中庭へと出ていきました。

すると…

「良くないなー。何かってその態度。ああ、良くないなー」

気がつけば、そこは田舎の無人駅

待合室には高校生の男の子がいました。

「これからキャンプに行くんだろ?ズボンといい思い出、どっちが大事なんだよ。わかったらごめんなさいして来いよな」

どうしていきなりそんなことを言われなきゃいけないの?

くんちゃんは正体不明の男子高校生に反発心を抱きました。

と、その時。

プシュー

無人駅のホームに、いつの間にか列車が到着していました。

「乗るな!…まさか乗らないよな?」

男子高校生に反発したい一心で、くんちゃんは電車に乗り込みます。

「あ待て」

くんちゃん一人だけを乗せて、謎の列車は進み始めました。

 

列車はふしぎな東京駅に到着しました。

くんちゃんは電車が大好きでしたが、駅を行きかう電車は知らないものばかり。

そこはまるで未来の東京駅のようでした。

しばらく知らない電車に興奮していたら、いつのまにか夕暮れ時。

くんちゃんはぽつりとつぶやきました。

「…どうやって帰ったらいいの?」

 

くんちゃんが向かったのは駅の遺失物係。

並んでいるのは何故か子供たちばかりでした。

「次の人」

いよいよくんちゃんの番。くんちゃんは「迷子になったの」と遺失物係に伝えました。

「迷子。では失くしたものは自分自身、というわけですね?」

「うん」

「わかりました。それでは呼び出しに必要ないくつかの質問をします」

お母さんの名前は?お父さんの名前は?

よく知っているはずなのに、何故かくんちゃんは思い出せません。

遺失物係は「それでは呼び出しできません」と静かに口にしました。

不安になったくんちゃんは訪ねます。

「ボク、どうなるの?」

「もし誰も迎えに来なかった場合、穴の中にある特別な新幹線に乗らなければなりません」

「…乗るとどこへ行くの?」

「行き場所のない子供の行先は…ひとりぼっちの国です」

 

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くんちゃんはいつの間にか暗闇のホームに立っていました。

目の前には全部が真っ黒な新幹線が停車しています。

「乗車、デキマス…」

新幹線のドアが開くと、くんちゃんは見えない強い力に引っぱられ始めました。

「いやだあああああ」

新幹線に引きずり込まれると、席にはずらりとガイコツが座っていました。

「ぎゃああああああ」

くんちゃんは全身の力をふり絞り、なんとか新幹線の中からぬけだしました。

すると…

「自分で自分自身を証明してください」

遺失物係の声がホームの天井から聞こえてきました。

証明…?

くんちゃんはしばらく黙って考えた後、ぽつりとつぶやきました。

「くんちゃんは…お母さんの子ども。お父さんの子ども。ゆっこのおやつをあげる係。ミライちゃんの…」

そこまで言って、くんちゃんの証明は途切れました。

お父さんとお母さんをとったから、ミライちゃんは好きくない子。でも…

「あうー」

「…はっ?」

唐突な赤ん坊の声に、くんちゃんは愕然として振り向きました。

ホームでハイハイしているのは…

「ああっ!ミライちゃん、なんでここに?」

ミライちゃんは黒い新幹線へと近づいていきます。

くんちゃんは走り出しながら叫びました。

「乗っちゃダメエエエエエッ!」

間一髪。

くんちゃんは新幹線に乗り込んでしまったミライちゃんを抱えて、ホームの床に転がり出ました。

間に合ってよかった…。そう思ったとき、くんちゃんは不意にお母さんの言葉を思い出しました。

『何かあったら、守ってあげてね』

何か月も経って、その意味がやっとわかった気がしました。

「くんちゃんは…くんちゃんは、ミライちゃんのお兄ちゃんっ!!

声が、地下ホームの暗闇に響き渡ります。

いつの間にか腕の中の赤ちゃんは消え、くんちゃんの前には赤いあざのある手のひらが差し出されていました。

「見つけたっ」

その声の主は…

「未来のミライちゃんっ!」

 

「行くよっ!」

未来のミライちゃんが一蹴りすると、ぐんぐん周りの景色が変わってきました。

「わああああああっ」

すごい速さの上昇。

暗闇の地下ホームからふしぎな東京駅へ、さらに天井を突き抜けて上空へ…。

 

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結末

「…あれ?」

どこまでも空を上昇していたはずのくんちゃんと未来のミライちゃんは、いつの間にか地面へと落下し始めていました。

落下先は、くんちゃんの家の中庭に立つ樫の木。

「あれ実は、我が家の歴史の索引なの」

「…さくいん?」

「うちらの家の現在と過去と未来が、あの中に全部カードになって収まってる。その中からお兄ちゃんがいる時間のカードを見つけなきゃ…」

2人は白樫の木の真上から勢いよく飛び込みました。

 

お父さんの子ども時代。

お母さんの子ども時代。

ゆっこの子犬時代。

ひいじいじが、あの青年だった頃。

目の前を、いくつもの時代が過ぎ去っていきます。

それは家族の歴史。

いくつもの偶然と選択と想いが奇跡的に重なって今の自分につながっていることを、くんちゃんは肌で理解しました。

 

目の前の「歴史」の光景の中には、いつか見た男子高校生と未来のミライちゃんが写っていました。

それは、未来のミライちゃんにとっての「今」

ということは、あの男子高校生の正体は…

そのことに気づいたくんちゃんに笑いかけて、未来のミライちゃんは言いました。

「ひとりで帰れるよね。もう迷子にならないでね」

「…お別れなの?」

「なに言ってんの。これからうんざりするほどいっしょにいるじゃん」

未来のミライちゃんがそう言った瞬間、また目の前の景色がぐんぐん変わっていきます。

やがて見えてきたのは、くんちゃんにとっての「今」の時代。

くんちゃんはくんちゃんの「今」に向かって飛び込んでいきました。

 

気がつけば、そこは家の中。

「くんちゃーん」「準備できたよ」

「さあ、みんなでおでかけしよう」

玄関からお父さんとお母さんの呼び声が聞こえてきます。

くんちゃんは息を吸い込み、いっぱいの笑顔で、元気よく返事をしました。

「はーい!」

<未来のミライ・完>

 

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まとめと感想

今回は細田守監督の最新映画「未来のミライ」のあらすじ・ネタバレをお届けしました!

作品の中ではいろいろと不思議な出来事が起こるのですが、特にその謎には触れられませんでしたね。

くんちゃんの不思議な冒険は全部夢だったのか?

それとも現実に起こっていた出来事だったのか?

その辺については「考えるな、感じるんだ」といったところでしょうか。

では、この映画の主軸がどこにあったのかといえば、それはきっと「くんちゃんの成長」だったのではないかと思います。

冒頭…くんちゃんは妹に両親をとられたと感じる(妹への嫉妬・両親への不安と不満)

結末…冒険の末に、くんちゃんはミライちゃんの兄であることを自覚する(成長したことにより妹や両親への負の感情が消える)

物語のスタートとゴールで変わっているのは、くんちゃんの心の在り方。

ふしぎな冒険は、くんちゃんの成長を促す試練だったというわけですね。

くんちゃんと同じような状況にあるお子さんや、そのご両親にとっては、きっと気づきや学びの多い映画になることでしょう。

また今回はカットしましたが、作中にはくんちゃんの両親が子育てに悩み迷っている場面もリアルに描かれています。

子育て経験のある方にとっては「あるある」「うちもそうだった」と共感できる映画になるのではないでしょうか。

そんな映画「未来のミライ」は2018年7月20日より公開!

小さいお子さんや子育て中の親御さんに特におすすめの映画です。

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 - 小説, 映画

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Comment

  1. より:

    暇潰しには丁度いい映画館はクーラーも効いてるし。ただ金払って見るのはどうかな短編繋げただけ感は否めない

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