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羽田圭介「盗まれた顔」のネタバレ解説と感想!WOWOWドラマも必見!

   

こんにちは、若竹です。

羽田圭介「盗まれた顔」がWOWOWドラマ化するということで、前回は原作小説の内容をご紹介しました。

関連記事:「盗まれた顔」のあらすじとネタバレ!本当の結末に鳥肌!千春の正体は?

ただ、「盗まれた顔」はかなり複雑な構造をしている作品なので、もしかしたら前回記事だけでは「ここはどうなってるの?」と疑問が残った方もいるかと思います。

そこで今回は原作小説の【解説&感想】編という角度から、あらためて「盗まれた顔」の世界に迫っていきたいと思います!



1.「盗まれた顔」のネタバレ解説!

シンプルにまとめると、「盗まれた顔」の主要登場人物はこの4人だけ。

・白戸崇正(39)…警視庁の刑事で、現役の見当たり捜査員。

・宮坂千春(33)…白戸と同棲中の恋人。浮気の気配あり?

・須波通…死んだはずの元見当たり捜査員。亡き恋人の復讐のために中国マフィアに挑んだ。

・川本…警察公安部の人間。だいたいこいつが悪い。

 

須波と川本の因縁を巡る事件が《表のメインストーリー》であるのに対し、白戸と千春の関係を巡る顛末は《裏のメインストーリー》

この二段構えのストーリーが「盗まれた顔」の面白さを抜群に引き立てています。

というわけで、それぞれの内容をまとめてみました!

 

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須波と川本の事件(表のメインストーリー)

「盗まれた顔」の物語は、亡くなったはずの須波が白戸の前に現れることで動き出します。

・須波は生きているのか?

・須波の過去に何があったのか?

・現在の須波の目的は?

こんな感じで、須波という男の真実に近づいていくにつれて物語は深みを増していきます。

《表のメインストーリー》において白戸は須波の観察者(追跡者)というポジションであるため、事実上の主人公は須波だといっても過言ではありません。

というわけで、まずは須波の過去と目的からチェックしていきましょう!

 

【解説】須波通の物語

須波にはかつて林小麗という恋人がいました。

しかし、ある日、その恋人が中国マフィアに殺されてしまいます。

怒り狂った須波は刑事としての職分を超えて、私怨による報復を開始。

最後は中国マフィアに敗れて亡き者にされた……というのが『表向きの事実』

実際には警察公安部の川本に庇護される形で生き延びていました。

以後、須波は川本の配下として暗躍することになります。

これが須波通の《過去》ですね。

 

一方、《現在》の須波通は恩人だったはずの川本と敵対しています。

というのも、林小麗を中国マフィアに始末させたのは他でもない川本だったのです。

須波にとって恋人の真の仇は川本だったんですね。

恋人も奪われ、戸籍も失くして……須波はずっと川本の掌の上で踊らされていたというわけです。

というわけで、須波は川本への復讐を決意しました。

須波の目的は川本の命ではなく、川本の社会的な立場を崩壊させること。

最終的に追い詰められた川本を挑発して自分を撃たせることで、その目的は達成されました。

川本は犯罪者として逮捕。

これまでの非合法な活動も表沙汰になり、川本と須波の因縁は、須波の完全勝利で幕を閉じました。

 

ちなみに、川本がなぜ林小麗を始末させたのかというと、その目的は2つありました。

1.須波という有能な男を手に入れるため

2.中国人協力者たちへの見せしめにするため

実は林小麗は川本の協力者(スパイ)の1人でした。

当時、そんな中国人協力者たちの間に川本から離反しようとする空気を感じたため、川本は見せしめとして林小麗の命を奪ったんですね。

中国人協力者たちの離反を防ぎ、ついでに須波という「戸籍のない男」を手に入れたのですから、川本にとっては一石二鳥だったというわけです。

 

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白戸と千春の関係(裏のメインストーリー)

「盗まれた顔」には「千春の様子が怪しい」という描写が何度も登場します。

途中で「どうも『海老原貫一』という男と浮気しているんじゃないか」という流れになるのですが、その謎が解き明かされるのは最後の最後!(川本の逮捕よりも後)

個人的には須波の事件の結末よりも衝撃度が高かったので、白戸と千春の関係こそが《裏のメインストーリー》だったのだと思っています。

・千春は白戸に隠れて何をしていたのか?

・白戸と千春の『本当の関係』とは?

さっそく見ていきましょう!

 

【解説】白戸の覚醒と千春の正体

結論からいえば、千春は浮気していませんでした。

「海老原貫一」は千春の幼なじみであり、千春は白戸に隠れて彼のお店(バー)を手伝っていただけ。

では、何故やましくもないことを白戸に隠していたのかというと、その答えは「怪しまれたかったから」

つき合って5年、同棲して4年。

居心地がいい一方で進展がない2人の関係を見直す機会をつくりたかった、と千春は言います。

……と、ここで話が終われば「ふーん」という感じですが、本当の衝撃はこの後!

 

須波の事件の裏に隠れるように、白戸には「見当たり捜査員」として《覚醒》する、という変化がもたらされました。

具体的にいえば、白戸はこれまで見たありとあらゆる顔を思い出せるようになったんです。

極端な話、20年前にすれ違っただけの人間の顔でも思い出せる特殊能力。

その能力を得たことで、白戸はやっと『ある事実』にたどり着きます。

 

白戸がずっと夢に見ていた「塔を背景に立つ女」

それはただの夢ではなく白戸の記憶であり、その女の正体は出会う前(7年前)の千春でした。

そして、千春が視線を向ける先にいたのは、国際的芸術品詐欺グループの中枢メンバーの男!

介護ヘルパーとして働く現在の千春とは似ても似つかない派手な装いの過去の千春は、大犯罪者の愛人だったのです!

出会い系サイトで知り合う以前の千春の過去に踏み込めなかった白戸と、意図的に過去を隠していた千春。

その謎が解けたとき、白戸は『もうひとつの真実』に気がつきます。

 

つまり、白戸が出会い系サイトに並ぶ無数の顔写真から千春を選んだのは、それが『記憶にある顔』だったからなんです!

2人の出会いは偶然ではなく、白戸の脳が引き寄せたつながりだったんですね。

詐欺グループが検挙されたあと、千春は過去の男と正反対の男として「34歳 公務員」というお堅いプロフィールの白戸を選び、白戸は無意識下に「記憶にある顔」である千春を選んだ……。

数奇な巡り合わせを感じる、驚きのラストでした。

 

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2.「盗まれた顔」の感想!

私は初めて羽田圭介さんの小説を読んだのですが、こんなに面白いものとは思ってもみませんでした!

まずは純粋に「見当たり捜査」という従来の警察小説とは一味違う切り口が良かったですね。

「記憶だけを頼りに手配犯を雑踏の中から見つける」という一風変わった捜査方法が詳しく描かれている点だけとっても、新鮮で楽しめました。

ちょっと調べてみたところ、白戸のような見当たり捜査員は実在しているようです。

誰か特定の1人を探すわけではなく、記憶した数百人の中の誰かを街中から見つけ出すという職人技が現実に行われていると思うと驚きですよね。

 

小説の話に戻ると、私が感動したのはやっぱりラスト!

簡潔なネタバレや解説ではどこまで伝わっているかわかりませんが、千春の正体が明らかになるシーンは本当に鳥肌ものでした!

思うに、本筋である須波の事件と並行して、白戸と千春の関係が丁寧に描写されていたのが効いているんですね。

2人の生活や気持ちが詳細に描かれていたからこそ、結末に至る頃には私はまるで「知り合いのカップル」であるかのように白戸と千春のことを身近に感じていました。

だからこそ、ラストでは「よく知っているはずの人間の思いもよらなかった一面」に、あれほどの衝撃を受けたんだと思います。

また、事件のクライマックスで川本たちを追い詰めるための要素かと思われた《白戸の覚醒》が、千春の過去を思い出すための伏線にもなっていたという点にも驚かされましたね。

そしてそして!

私がさらに「おお!」と思ったのは、白戸が千春の過去を思い出した後のシーン!

白戸は千春にそれとなくカマをかけるのですが、千春はわざとそれに気づかないふり。

それに対して白戸も追って詮索することなく、2人の関係は表面上何も変わりません。

出来上がった関係を壊さないための、暗黙の嘘。

「千春の過去には触れない」という点で共犯関係になった2人の距離感があまりにも『大人』で、なんというか…グッときました。

羽田圭介さんの描く登場人物は「創作された紙面上のキャラクター」という感じじゃなくて、「血の通った現実の人間」の生々しさを感じさせるんですよね。

物語の展開やトリックはもちろんのこと、そんな人間描写もまた「盗まれた顔」の面白さの秘密なのだと思います。

 

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まとめ

今回は羽田圭介「盗まれた顔」のネタバレ解説と感想をお届けしました!

・「見当たり捜査」という新鮮なテーマ

・緊張感漂う須波の復讐

・ラストに待ち受けていた衝撃的な『もうひとつの結末』

個人的な感想としては、かなり面白かったです!

何度も言うようですが、特に評価したいのは白戸の《覚醒》と千春の過去がつながる結末のシーン!

まさか須波の事件が終わった後に作品最大の見せ場が用意してあるとは思ってもみなかったので、本当に衝撃的でした。

この驚きはそれまでの白戸と千春のやりとりの積み重ねがあったからこそのものだと思うので、未読の方はぜひ実際に読んでみてくださいね。

 

さて、そんな「盗まれた顔」がWOWOWドラマになるということで、こちらも本当に楽しみです。

原作が面白いのはもちろんのこと、やっぱり「主演:玉木宏」というのがいいですよね!

それだけで「見たい!」という気になります(笑)

ドラマ「盗まれた顔」は2019年1月より全5回で放送。

最近のWOWOWドラマは本当にクオリティが高いので、必見です!

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 - ドラマ, 小説

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