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映画「十二人の死にたい子どもたち」のネタバレ解説!十三人目の正体は?

   

こんにちは、若竹です。

冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」が映画化!

前回とはちょっと趣旨を変えて、今回は物語の要点やトリックをわかりやすく解説していきたいと思います!

・13人目の正体は?

・誰が犯人なのか?

・集合前の廃病院では何が起こっていたのか?(時系列は?)

かなり伏線が複雑な構成なので、正直、映画を1回見ただけでは全部を把握しきれないのではないかと思います。

どうぞ映画「十二人の死にたい子どもたち」の予習・復習にお役立てください。

 

※物語をじっくり詳しく楽しみたい方はこちら!

前記事:小説「十二人の死にたい子どもたち」のあらすじとネタバレ!

 

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映画「十二人の死にたい子どもたち」のネタバレ解説!

まずは、基本設定から押さえていきましょう。

・舞台はとある廃病院

・12人の子供たちが『安楽死』を求めて集まった

・『集い』には主催者の少年が定めたルールが存在する

 

主催者の定めたルールとは『投票制度』

投票の結果、全員の賛成がなければ安楽死は実行されず、話し合いの時間が設けられるというものです。

30分の話し合いのあとはもう一度投票が行われ、全員が賛成なら実行、一人でも反対票が入れば再び話し合いになります。

 

物語の序盤。

最初に行われた投票の結果は、反対1票でした。

その理由は『13人目の存在』

集まった正規の12人の他に、謎の13人目がその場にいたからです。

仮に『ゼロ番』と呼ばれることになった13人目の少年は、ベッドの上ですでに冷たくなっている状態。

正体不明の『ゼロ番』を中心に、物語は進んでいきます。

 

1.登場人物と参加動機【ネタバレ注意】

1.サトシ(主催者)……『死』にとりつかれている(魅了されている)から。

2.ケンイチ……学校でいじめられているから。

3.ミツエ……追いかけていた若いタレントの後を追うため。

4.リョウコ……芸能人としての生活に疲れ切ったため。

5.シンジロウ……末期の病気に侵されているため。

6.メイコ……父親への復讐。

7.アンリ……社会を変えるため。

8.タカヒロ……穏やかに眠りたいから。

9.ノブオ……自分をいじめていた少年を殺してしまったから。

10.セイゴ……母親とその恋人からかけられた生命保険金を無効にするため(母親への復讐)

11.マイ……ヘルペスに罹患したため。

12.ユキ……交通事故で兄を失ったため。

 

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2.ネタバレ解説(問題編)

ケンイチの反対票により、まずは『ゼロ番の正体を明らかにしなければならない』という状況が発生しました。

ところが、状況はすぐに『誰がゼロ番を殺したのか?』というものへと変わります。

ゼロ番が睡眠薬を過剰摂取したかのような《偽装》が明らかになったからです。

参加者は全員裏口から入ってきたのですが、車イス使用者であるゼロ番が一人で建物内に入るのは不可能。

状況証拠と全員の証言をすり合わせた結果、『誰かが車イスでゼロ番の遺体を運んできた』ことが明らかになります。

 

【問題1】ゼロ番を連れてきた人物(=ゼロ番を殺した人物)は誰か?

 

ここで重要になってくるのは、参加者たちの『順番』です。

サトシの決めたルールに従い、メンバーは受付で時計の文字盤からとった《12の数字》をとってから、地下の集合場所へと向かいました。

※登場人物紹介の数字がソレです。

ただし、この数字がそのまま「病院に来た順番」であるとは限りません。

数字をとるタイミングは任意なので、最初に来て最後に数字をとることも可能なのです。

9時に集合場所の鍵を開けた後、サトシは病院内を見回りに行きました。

そして、2番のケンイチが最初に入室したとき、ゼロ番はすでにベッドに安置されてしました。

つまり、『何者か』はサトシが来るよりも先に病院内に潜伏していて、集合場所の鍵が開いた直後にゼロ番を運び入れた、ということになります。

ところが、参加者の中にサトシより先に来ていたという人間はいません。

 

【問題2】サトシよりも先に病院に来ていた人物(=嘘をついている人物)は誰か?

 

つまり、この時点での犯人像をまとめると……

1.犯人はゼロ番の遺体を車イスで運んできた

2.犯人はサトシよりも先に廃病院に潜伏していて、誰にも見つからないようにゼロ番を集合場所に運び込んだ

3.犯人は12人の中の誰かで、到着した順番について嘘をついている

ということになります。

繰り返しになりますが、重要なのは『順番』

サトシよりも先に病院に来ていた人物さえ分かれば、その人物こそが犯人だと考えられます。

 

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3.ネタバレ解説【解答編】

前置きが長くなりましたが、本番はここから!

結論からいってしまえば、この小説のトリックは『読者の思い込み』によって成立しています。

具体的にいえば『犯人は1人である』という思い込みが作用することで、つじつまが合わなくなり、謎が解けなくなってしまうんですね。

ポイントは「ゼロ番を連れてきた人物」と「ゼロ番を地下の集合場所に運び込んだ人物」が別人である可能性を思いつけるかどうか。

ここさえ突破できれば、矛盾点はなくなります。

 

【解答1】ゼロ番を全員から隠して地下に運び込んだのはアンリノブオ

まず考えなければならないのは「どうして続々とやってくる参加者に気づかれることなく、ゼロ番を地下の集合場所に運び入れることができたのか?」という点です。

病院内の個室は施錠されていたため、ゼロ番を隠すことができたのは開放されていた4階のカフェのみ。

そこから地下に運ぶまでに他の参加者と鉢合わせすれば一巻の終わりです

そんなリスクを『犯人』が冒すとは考えられません。

となれば「ゼロ番を安全に地下に運び込むためには2人以上の人員が必要」だということになります。

ネタバレすると、アンリが屋上から参加者の到着を監視していたからこそ、実行役のノブオはゼロ番を誰にも気づかれずに移動させられたんですね。

ところが、ノブオとアンリが2人組の『犯人』だとすると、ちょっとおかしなことになります。

理由は省略しますが、2人の行動は『ゼロ番が12人のうちの1人である』という前提に基づいているとしか考えられないんです。

これはつまり、ノブオとアンリは「ゼロ番を地下の集合場所に運び込んだ人物」ではあっても「ゼロ番を連れてきた人物」ではないということ。

3人目の『犯人』は残る10人の中の……

 

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【解答2】ゼロ番を連れてきたのはユキ

12番の少女、ユキこそが『ゼロ番』を連れてきた張本人です。

そして『ゼロ番』の正体は、ユキの兄であるユウキ。

ユキのちょっとしたイタズラが原因で交通事故に遭い、植物状態になってしまった少年です。

※結末の直前、実は『ゼロ番』には脈があり、息もしているということが発覚します。

ユキは兄を植物状態にしてしまったことを後悔し、意識のない兄と一緒に永眠するために『集い』に参加したのでした。

……では、それが何故こんな複雑なことになってしまったのでしょうか?

その理由を3段階で説明するとこうなります。

1.早朝の廃病院。ユキがユウキから離れている隙に、ノブオとアンリがユウキに近づいた(屋上から車イスを押すユキを見て「障害のある参加者が来た」と思ったため)

2.とっさにユキは隠れた。一方、車イスの『押し手』が現れないことに不穏な空気を感じたアンリたちは、イレギュラーな出来事で『集い』を中止にさせないため、ユウキを「先に来て『実行』した参加者」に見せかけることを決意する。

3.アンリたちの会話を聞いていたユキは、ユウキを2人に任せることにした。顔を隠していたマスクと帽子を2階のカウンターに捨てて、集合時間までトイレに隠れていた(帽子とマスクは後にノブオが回収して裏口から捨てた)

アンリとノブオは顔を隠している状態のユキを遠目に見ただけだったので、ユキが「ゼロ番を連れてきた人物」だとは知りませんでした。

2人は『ゼロ番を連れてきた人間は病院から去った』と考えたため「ゼロ番を含めても集まるのは12人」だと考えたんですね。

何度も重要だと繰り返してきた『順番』ですが、病院に着いた順番は以下の通り。

1.アンリ

2.ノブオ

3.ユキ/ゼロ番

4.リョウコ(ゼロ番とは無関係にも関わらず、サトシよりも早く来ていたために、中盤では『犯人』の最有力候補だった)

5.サトシ

1番の数字の持ち主であり、管理者でもあるサトシが到着順では5番目だったという点からして、なかなか予想できないというか、「難しい真相」だったと思います。

 

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4.ネタバレ解説【結末編】

最終的に『集い』は中止になりました。

その理由は大きく3つ。

1.植物状態であるとはいえ、ユウキが生きていたから(実行すれば殺人になってしまう)

2.アンリの参加動機と遺書の内容に、他のメンバーが反発したから。

3.『集い』の話し合いを通じて、それぞれが考えを改めたから。

また、シンジロウが「両親が警視庁の人間だから、一部のメンバーの問題については手助けができる」と提案したことも大きな理由の1つですね。

最後はルールに則って投票が行われ、全会一致により中止が決定しました。

人生を終わらせるために集った少年少女たちが、笑顔でワイワイと部屋から出ていくラストはまさに大団円。

重々しいタイトルとは裏腹な、すっきりとしたハッピーエンドで結末を迎えました。

 

……と、ここで終わらないのが「十二人の死にたい子どもたち」のニクイところ。

最後の最後に明かされたのは、この集いが何度も行われているという事実!

主催者であるサトシにとって『中止』という結末は想定していたものだったのです。

物語のラスト、そのことに気づいたアンリはサトシに言います。

「次も参加するわ。集いを成功させようとする参加者がいてもいいでしょう?」

サトシは2つ返事で「歓迎します」と回答。

『次回開催』を匂わせつつ、今度こそ本当に結末を迎えました。

 

※結末の流れをもっと詳しく知りたい方はこちら!

関連記事:小説「十二人の死にたい子どもたち」のあらすじとネタバレ!

 

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5.時系列と伏線回収の整理

・アンリ、ノブオの順で廃病院に到着。

・ユキとユウキが廃病院に到着。ユキ、ユウキをノブオとアンリに任せて隠れる。

・ノブオ、無理やり車イスを押して受付カウンターを通ろうとする。そのせいで車イスのキャスターが歪む。

・ノブオ、1階女子トイレにユウキを隠す。このときに左側のくつが脱げた。

・ノブオ、ユウキを背負ってエレベーターに乗り、2階へ運ぶ。2階の受付カウンター裏にユウキを隠す。

・ノブオ、1階女子トイレに隠していた車イスを2階に放置(後にリョウコが集合場所に持っていく)

・ノブオ、受付からキャスター付きの椅子を持ってきてユウキを乗せる(アンリからの指示)。このとき、ユキが捨てた帽子とマスクを2階受付カウンターから回収(アンリとメイコが合流した後、裏口から捨てる)

・リョウコ、ノブオとユウキが隠れている2階受付カウンターを素通りし、2階女子トイレへ。

・ノブオ、ユウキを2階エレベーターへと運ぶ途中で、ケンイチの存在に気づく。慌てて1度ユウキの体を落とす(ケンイチとリョウコが聞いた物音)

・ユキ、ノブオがユウキをエレベーターまで引きずっていくのを目撃。2階女子トイレの前を走り抜ける(リョウコが目撃した人影)

・ノブオ、エレベーターでユウキを4階に運び、カフェに隠す。運搬には再びキャスター付きの椅子を使った。

・ノブオ、集合場所に並べられていたキャスター付きのベッドを4階に運び、それにユウキを乗せて地下へと運んだ。運搬に使ったキャスター付きの椅子(2つ)は、4階で小型のエレベーター2基を止めるために使った。

・アンリ、正面の自動ドアから出てメイコと合流。このとき、自動ドア付近にいたシンジロウを移動させるため、ノブオが自動販売機を使った。また、自動販売機の横に落ちていた右側のくつをノブオが回収した。

・ノブオ、自動販売機で買ったミネラルウォーターの中身を半分捨てて、地下のゼロ番の近くに置いた(服毒偽装のため)

・ノブオ、3基目の大型のエレベーター(アンリが1階に降りるために使った)を使って地下から4階へ。そこで大型エレベーターも止めた。

・ノブオ、階段を上ってくるタカヒロに見つからないようにすれ違い、階段で1階へと降りた。そこでセイゴと合流し、再び階段を上って4階のタカヒロと合流した。

・セイゴ、4階のエレベーターをとめていた障害物をどかす。ノブオはセイゴ・タカヒロと一緒にエレベーターで1階へ。降りるときに隠していた右側のくつをエレベーターの中に捨てた。

・参加者が地下の多目的ホールに集まる。入室順は『ケンイチ、シンジロウ、アンリ、メイコ、ノブオ、タカヒロ、セイゴ、ミツエ、リョウコ、マイ、ユキ、サトシ』

 

ざっとですが、これが『集合時間までに廃病院で起こっていたこと』の流れですね。

ノブオがめちゃくちゃ頑張っています(笑)

伏線の一つとして『なぜかノブオは汗をかいていた』という描写があるのですが、階段を上り下りしていたのですから、それは汗くらいかきますよね。

 

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まとめ

冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」が映画化!

今回は原作小説の内容からネタバレ解説をお届けしました!

あらためて重要なポイントをまとめると……

1.十三人目(ゼロ番)の正体は、12番の参加者であるユキの兄(ユウキ)

2.ユウキを連れてきたのはユキ。ユウキを全員の目から隠して地下へ運んだのはアンリとノブオ。

3.最終的に『集い』は中止になる。それは管理者のサトシにとって狙い通りの結末だった。

こんな感じですね。

一応、読者にも公平に「ヒント」は出されているのですが、読みながらこの『真相』を推理するのはかなり難しいと思います。

特に集合前のノブオの動きは複雑すぎて、私なんかは時系列を整理してようやく「ああ、そうだったのか!」とすっきり理解できました。

こういうことは活字で頭に入ってくるのと、映像で頭に入ってくるのとでは全然違うでしょうから、映画ならもっと簡単に理解できるのでしょうか。

なんとなく映画版も『2周目必須!』という感じになりそうな気もします。

※堤幸彦監督映画「イニシエーション・ラブ」もそんな構成でしたしね。

いずれにせよ個人的にはめちゃくちゃ楽しめた小説なので、映画「十二人の死にたい子どもたち」も絶対に観に行こうと思います。

公開は2019年1月!おススメです!

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 - 小説, 映画

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