黒川博行「破門」の映画化が発表されましたね！
「破門」は2014年に直木賞を受賞した黒川博行さんの代表作で、「疫病神シリーズ」の5作目。
2015年にBSスカパーでドラマ化した際には、濱田岳さんと北村一輝さんがW主演ということでも話題になりました。
「破門」を含む疫病神シリーズのW主人公・桑原と二宮はコテコテの関西弁を操る裏社会の男たち。
「疫病神シリーズ」は一応ギリギリで堅気な二宮が、ヤクザ・二蝶会のメンバーである桑原にいいように使われ大奔走するというストーリーになっています。
※二宮にとって桑原が「疫病神」なんですね
映画「破門」では、そんなW主人公に佐々木蔵之介さん（桑原）&横山裕さん（二宮）が大抜擢！
キャストの豪華さからも注目の作品になりそうな予感です。
というわけで今回は、そんな映画「破門」のあらすじや結末を黒川博行さんの原作小説からネタバレ！
映画公開に先駆けて内容をチェックしていきましょう！
映画「破門」のあらすじ・ネタバレ！
まずは、あらすじから見ていきましょう。
※設定は原作小説「破門」に準拠しています。
二宮啓之は裏社会に片足を突っ込んでいる建設コンサルタント。
アラフォーにして彼女も友人もなく、おまけに暴力団関係の法整備のおかげで仕事もめっきり不景気という三重苦な男だ。
そんな二宮の前に、またしても「疫病神」が現れる。
疫病神の名前は桑原保彦、二蝶会に属する実力派のヤクザ。
「おまえに仕事をもってきたったんや、ありがたいと思え」
桑原が持ってきた仕事とは映画監督・小清水が手掛ける映画のシナリオチェック。
題材が北朝鮮・韓国に関することだったため、現地に渡った経験のある桑原・二宮が駆り出されたのだった。
しかし、疫病神の持ってきた仕事が無事に終わるわけもなく…。
結末までのネタバレ！
※以下、小説・映画「破門」の重大なネタバレを含むので注意！
監督の小清水が映画製作資金を持って愛人と逃げた。
その資金は大勢の人間が「出資」したものであり、桑原が300万円、桑原の組の若頭・嶋田が2700万円もの金を出していた。
もちろん二蝶会としては小清水を追い詰めて、金を取り戻す（+制裁を加える）必要がある。
本来なら二宮には無縁の話だが、二宮にとって嶋田は子どもの頃から世話になっている恩人。
しかも嶋田は親切心から、映画製作に「二宮名義で」100万円もの金を出資していたという。
こうして二宮と桑原はコンビとなって逃げた小清水を追う。
国内をはじめマカオや香港…小清水を捕まえたと思ったら逃げられての繰り返し。
ついに桑原たちは小清水から全財産を巻き上げることに成功するが、その過程が非常にまずかった。
小清水を追う中で、桑原たちは他の組の構成員とやりあってしまったのだ。
その組とは神戸川坂会直系亥誠組の傘下「滝沢組」
要するに同じ神戸川坂会直系の中でも「格上」の組に喧嘩を売ってしまっていたのだ。
結果として桑原もまた滝沢組の連中に刺されはしたが、逆に滝沢組の連中を再起不能なまでにボコボコにしてしまっている。
これが組同士の問題になってしまった。
なんとか金やコネで手打ちを図ろうとする桑原に、ついに処分が下される。
「破門」
ついでに二宮は出入り禁止。
ヤクザ業界において「破門」は「絶縁」よりはましだが、その筋でしか生きていけない桑原にとっては絶望的な処分だった。
「あの人が堅気になって、何ができるんや。コンビニの店員か。宅配のドライバーか。タクシー乗るにも二種免許がいるんやで」
「無理や。あの人に客商売はできへん」
「なんか、哀れやな」
一方、二宮は「疫病神」の失脚にむしろ安心していた。
ネタバレ解説と補足
というわけで、黒川博行「破門」のネタバレでした！
最初はヤクザから金をだまし取ったアホ・小清水を追う物語でしたが、次第に「滝沢組との衝突」「桑原の処分」という点がメインになっていくというストーリーでしたね。
結末ではタイトル通り、桑原が「破門」されてしまいます。
果たして「疫病神シリーズ」の次回作はあるのでしょうか…。
そしてネタバレを踏まえてもう一度映画「破門」について見てみると「桑原＝佐々木蔵之介」「二宮＝横山裕」ってヤバすぎでしょ！（褒め言葉）
原作のイメージが「クズでゴミで汚いオッサン」である二宮を横山裕さんというのは新鮮ですし、何より人間的魅力がこれでもかとつまった悪人・桑原を佐々木蔵之介さんが演じてくれるだなんて！
W主人公とは言いつつも、完全にひたすら佐々木蔵之介さんがカッコいい映画ですわ、コレ（笑）
「破門」では大阪はもちろん、マカオなど海外でのシーンもありますし、アクションシーンもあります。
加えて、佐々木蔵之介さんと横山裕さんがコテコテの関西弁でやり取りするという点も見逃せません！
シリーズ5作目の小説とはいえ初見でも全然問題なし！
見どころ盛りだくさんの映画「破門」、必見です！
まとめ
黒川博行「破門」が映画化！
さすがは直木賞作品、ドラマ化に続き早くも2度目の映像化です。
今回は原作小説から「破門」のあらすじやネタバレをチェックしてきましたが、最後は「桑原の破門」という結末でしたね。
これは原作ファンからすると本当に意外な展開でした。
今回のネタバレからはあまり伝わらないかもしれませんが、桑原という男は悪人なのに決して憎むことのできない人間的魅力の塊みたいな男です。
組織の中でもやり手で通っていた桑原がまさか破門されるなんて…。
原作小説の次回作が気になるところです。
…原作の話はさておき、映画「破門」では佐々木蔵之介さん&横山裕さんがW主演！
特に佐々木蔵之介さん（桑原）は近年まれにみるはまり役になりそうな予感です！
独身イケメン俳優最後の砦・佐々木蔵之介さんの超カッコいい姿を見たい方は特に必見！
映画「破門」は2017年公開予定です。
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