実写映画「進撃の巨人（後編）」を見てきました！
感想や物語の内容自体は上記を参照していただくとして…今回注目したいのはエンドクレジット後に流れた意味深なラストシーンです！
一見、迫力の巨人バトルばかりが目立つ実写映画「進撃の巨人」ですが、実は世界設定も結構面白いんですよね。
ラストシーンでは、その世界設定に基づいて「実は映画の内容全てが茶番だった」ともとれる映像が流れたわけで、個人的には良い裏切りだったと思います。
今回はそのラストシーン、そして実写映画「進撃の巨人」の世界設定についての解釈について考えていきましょう！
実写映画「進撃の巨人」ラストシーンの解釈とは？
ラストシーンについて考えるために、まずは原作とも異なる実写映画「進撃の巨人」の世界観について押さえておきましょう。
物語スタート時の「巨人に襲われた人類が壁をつくって、その中で暮らしている」という部分は漫画・映画とも共通しています。
しかし、映画後編ではその世界観（歴史）の真実が次々に明かされていきました。
その中で最も重要なポイントは、実写映画「進撃の巨人」の世界は「高度な文明が滅亡した後の世界」だということです。
前編でもヘリコプターの残骸が「壁」に見られたりと伏線はありましたね。
これは、ある意味私たちが住むこの現実世界にとって「進撃の巨人の世界」が「未来の世界」の1つだということでもあります。
もう少し詳しくチェックしていきましょう。
実写映画「進撃の巨人」の世界観
※以下、映画本編の重要部分についてネタバレしています。注意！
かつての「進撃の巨人」世界では人類同士の戦争が絶えず、それに伴い高度な文明や科学が発達していました。
人間はその過程で「人間を巨人化する技術」を発明します。
※つまり、巨人の起源は「兵器」だったということですね。
しかし、その後人類全体で無作為に「巨人化」が発生するという予期せぬ大問題が発生してしまい、理性を失った元人間の「巨人」は人類全体の敵として突如世界に大量発生しました。
人類は壁を作り、その中に避難。
壁の中の「政府」は、状況を利用することを考え出します。
すなわち「巨人」という人類全体の敵（恐怖）が存在することで、逆説的に人類同士の争い（戦争）を消し去り、壁の中に平和をもたらそうとしたのです。
そのため、政府は「歴史の真実」を隠ぺいし、平和に暮らす現在の住民は歴史の真実について知りません。
エレンの父親（草なぎ剛）は政府が禁じた巨人化に関する研究を行っていたために始末されてしまいました。
※エレンと、エレンの実兄であるシキシマが「知性ある巨人」になれるのは父親の実験の成果
…で、物語のスタートは超大型巨人による「壁の破壊」だったわけですが、実はこの超大型巨人の正体は兵団の偉い人であり、「真実を隠ぺいする側」でもある要人のクバル（國村隼）だったわけです。
※そういえば、ビジュアルでのクバルのキャッチコピーって「闇を統べる者」でしたね
つまり、壁の破壊は政府による意図的なものだったわけで、その目的は「人類に巨人の恐怖を再度植え付けるため」
これにより、壁の中の人類は再び共通の「敵」を認識し、壁の中は平和に保たれるというからくりだったわけです。
※実際、映画前編のエレンなどは壁の外に興味を持っていましたし、テコ入れが必要な時期だったといえるでしょう。
ラストシーンの解釈とは？
さて、ここで映画後編のラストシーンです。
映画内では超大型巨人を倒し、当初の目的だった壁修復も果たし、ついでにエレンとミカサは壁の上で約束の「海」を含む外の世界を見て終わり。エンドクレジットが流れ始めました。
※ちなみにエレンたちが見た外の世界は「壊滅した東京」のような印象。某タワーっぽいものもあったような。
劇場内では「映画が終わった」と思ってちらほら帰る人もいましたが、実はクレジット後にもう1つ映像が用意されていたんです！
時間的には非常に短いラストシーンでしたが、その内容はおおよそこんな感じ。
偉い人A「実験用区画から2人抜け出したようだ」
偉い人B「予想できないからこそ面白いんだよ」
画面はエレンとミカサを映した乱れた映像で、会話は同じく電波が悪く乱れたような音声のみでのものでした。
そして、シキシマが「他にもいくつかこういう部屋がある」と言っていた「過去（歴史）の真実」が収められた真っ白な部屋が映って意味深に映像は終了。
このラストシーンの解釈ですが、「実験用区画」というのは「壁の中の世界」を指し、抜け出した2人というのはエレンとミカサのことですね。
ここから、この会話をしている人物は「壁の外の世界」から衛星カメラかなにかで一連の事件を見ていたと推測されます。
つまり、壁の中の世界は「高度文明を保った」別系統の人類による箱庭だったわけで、その目的はおそらく「共通の敵の存在により、人類は平和を維持できるのかという実験」といったところでしょう。
というわけで個人的なラストシーンの解釈は、エレンも、シキシマも、おそらく壁の中の政府もみんな「箱庭の人形」だったというオチ。
好き嫌いの別れるオチだとは思いますが、個人的には意外性があって嫌いではありませんでした。
まとめ
ついに完結した実写映画「進撃の巨人」2部作！
後編ではより映画オリジナル色が強まり、意外性のある展開が続きました。
中でも、原作漫画が連載中と言うことで注目されていたのはその結末。
実写映画では一見「超大型巨人打倒！壁も修復！」というハッピーエンドを迎えたようにも見えますが、衝撃のラストシーンによって作品全体の解釈まで大きく変わってしまったようにも思われます。
こういう想像力を刺激するラストはキライじゃなかったので、個人的には楽しめました。
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