「煙霞（えんか） -Gold Rush-」がおもしろい！
それぞれの登場人物の思惑が交差し、状況はコロコロと変化。最後まで結末が読めない展開にハラハラさせられました。
今回はドラマ化もされた「煙霞」のネタバレをお届けします！！
約2億4千万円相当の金塊を最後に手にするのは誰！？
あらすじ
舞台は大阪。始まりは理事長の酒井が経営を私物化している私立・晴峰女子校。
美術を教える常勤講師の熊谷はある計画を持ちかけられていた。
「理事長を拉致してひざ詰め談判をしよう」
噂によれば来年の人事で熊谷は辞職者続出の別校に転勤させられるらしい。
同じく左遷の危機にある音楽科正教員の菜穂子も計画に加わって事態は動きだす。
しかし、それはもっと巨大な思惑が乗ったある計画の序章に過ぎなかった…。
ネタバレ
第一段階
体育科の小山田に誘われて、教師としての身分保障を求めるべく学園理事長・酒井を尾行する熊谷と菜穂子。
愛人・守野朱美の家に立ち寄った酒井を、愛人ごと連れ出すことに成功する。
小山田は次々に不正の証拠を突き付け、酒井はついに熊谷と菜穂子の身分保障を誓約した。
その時点で熊谷と菜穂子は解放されたが、なにか釈然としない。
小山田は誰かに操られているに違いない…2人は独自に調査を開始することにした。
「どうやら、酒井と朱美は何者かに連れ去られたらしい」
ただの身分保証の交渉だったはずの計画は、何か別の大きな計画の一部に過ぎなかったと熊谷と菜穂子は気づく。
第二段階
一方、酒井は小山田を裏から操っていた箕輪と中尾という人物に拉致されていた。
箕輪は不正の証拠を突きつけ、酒井から大金を奪おうと企んでいる。
ところが、酒井もしたたかでありなかなか口を割らない。
そんな中、熊谷と菜穂子が計画を調べ回っていることに気付く箕輪。
小山田・中尾を使って、箕輪は熊谷・菜穂子をも拉致してきた。
「解放されたければ【お使い】をやってこい」
菜穂子を人質に取られ、熊谷は箕輪の指示を聞くしかなかった。
第三段階
箕輪は酒井に1億5千万円を要求したが、ふたを開けてみれば酒井には3千7百万円しか動かせる金がないという。
老獪な酒井が勝利したかのように見えたが、箕輪にはさらに狙いがあった。
それは、酒井が「金」として隠し持っている財産。
全て合わせて羊羹大の金塊が8つ、その価値は約2億4千万円！
箕輪の指示で中尾・熊谷・朱美の3人は金塊の受け取り（お使い）に向かった。
ところが、最後の最後で金にがめつい愛人・朱美が金塊の乗った車を奪取して逃走！
2億4千万円の金塊を巡る追走劇が始まった。
第四段階
朱美の自宅に向かった熊谷と中尾だったが、空振り。
そこに菜穂子が登場して「自分と熊谷は解放された」と告げる。
自由になった2人。菜穂子は「最初から箕輪と朱美はグルだった」と推測する。
金塊を引き出す暗証番号を箕輪が知っていたのは朱美が教えたからに違いない。中尾を騙すことで、報酬を支払う義務もなくなるという筋書きだ。
菜穂子と熊谷は、朱美の自宅マンションに戻り駐車場に止めていた箕輪の車（セビル）を奪う。
キーはちゃっかり菜穂子が中尾の目を盗んで手に入れていた。2人は車を調べることで箕輪の素性を調べようとしていた。
一方、酒井の自宅で待機していた箕輪はやはり朱美とつながっていた。
朱美からの電話を受ける箕輪。
金塊を奪って逃走した朱美は予定通り伊勢方面のホテルで待機している。
しかし、朱美は「事情があって金塊はセビルのトランク下に隠した」と言う。
この時点では箕輪はまだ知らない。そのセビルが菜穂子と熊谷に奪われていることを。
第五段階
熊谷と菜穂子も金塊がセビルに乗っていることは知らない。
2人は教師の人脈を駆使し、偽名を使っていた箕輪と中尾の素性を調べ上げることに成功する。
菜穂子の自宅で休憩していた2人は、追ってきた箕輪と小山田から辛くも逃れた。
その後、熊谷と菜穂子は箕輪の事務所に侵入し、朱美が伊勢のホテルにいることを突き止めて追いかけることに。
一方、箕輪が追いかけていたのはあくまでセビルに乗せられた金塊だった。
しかし、菜穂子の自宅に止められていたセビルには金塊はない。
箕輪は「熊谷と菜穂子が金塊を持ち逃げした」と考え、裏社会の助っ人を調達する。
中尾と小山田を酒井の監視に当て、箕輪は裏社会の人間・井沢と一緒に伊勢に向かう。
…もちろん、熊谷と菜穂子は金塊のありかを知らない。いったい金塊はどこにあるのか？一番怪しいのは守野朱美だ。
第六段階
伊勢（賢島）に着いた熊谷と菜穂子は井沢が用意した暴漢に襲われたが何とか回避。
ホテルに戻ると、ちょうど朱美が逃げ出すところだった。
カーチェイスの末に朱美をつかまえた2人。
朱美はふてぶてしい態度で何も話そうとはしなかったが、朱美の携帯電話の着信履歴から新たな事実が発覚した。
「朱美は中尾ともつながっていた」
つまり朱美は、酒井を裏切り、箕輪を裏切り、本当は中尾と金塊を分け合うつもりだったのだ。
ついに朱美は「金塊は（朱美の）自宅マンションにある」と白状する。
熊谷と菜穂子は朱美を縛り上げ一路、大阪へと引き返す。
…その後を箕輪と井沢が追っていた。
第七段階
朱美が言った「金塊の隠し場所」は、その場しのぎの嘘にすぎなかった。
問い詰めると今度は「知り合いの男に金塊を預けてある」と言う。
熊谷と菜穂子、そして後から来た箕輪・井沢はその家へ。
しかし、それもまた朱美の嘘だった。
菜穂子は推測する…「人目につかず、中尾と朱美が隠れて会える場所」
そういえば、最初に小山田と一緒に酒井を拉致してきた倉庫の借主は中尾だった。
菜穂子「金塊はその倉庫にある」
第八段階
朱美の持っていた鍵で倉庫に侵入した熊谷と菜穂子。
隅々まで調べ回ったが、金塊のありかは分からない。
誰かが近づいてくる音を聞き、2人はとっさにロフト部分に隠れる。
現れたのは中尾。中尾は壁の一部を開け、金塊を取り出していく。
金塊を車に乗せ終えても、中尾は朱美を待っているのかその場にとどまった。
すると、そこへ箕輪と井沢が現れた。
言い争う中尾と箕輪・井沢。井沢に太ももを刺された中尾だったが、反撃で井沢を気絶させる。
箕輪も腕力では中尾に敵わない…このままでは箕輪が倒れ、中尾は一人で金塊も持ち逃げすることだろう。
そんな時、隠れていた菜穂子がスプリンクラーをライターをあぶり始めた。
突然、倉庫内はスプリンクラーの水で白くけぶる。
その隙をついて熊谷は中尾が用意した車の鍵を拾い、金塊の乗った車を発進させた！
結末
ついに金塊は熊谷と菜穂子の手の内に。
熊谷にキスをする菜穂子、2人は両想いになっていた。
菜穂子は言う「酒井の家に行こう」
監禁されていた酒井を家から連れ出し、これまでの事情を説明する2人。
菜穂子は「私たちクビになるんですよね。退職金として金塊を1本下さい」と要求。
もともと不正で手に入れた金塊なので、酒井は警察に駆け込むこともできない。
結局、8本の金塊の内7本は酒井の手に戻り、1本は熊谷・菜穂子が手に入れた。
この事件を通して熊谷と菜穂子は職を失った代わりに、何千万円の価値がある金塊と恋人を手に入れたのだ。
まとめ
今回は黒川博行「煙霞」のネタバレをお届けしました！
ドラマだと熊谷と菜穂子のコンビを演じるのは森山未來と高畑充希。
大阪の街の描写が詳しいので、特に関西圏の人は必見です！
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