映画「屍者の帝国」を見てきました!
「屍者の帝国」は早世の天才・伊藤計劃作品の劇場アニメ化プロジェクト第1弾!
ずいぶん前から予告されていたこともあり気になっていた映画でした。
率直に感想だけ述べれば「大満足!」
骨太でダークな世界観や、魅力的なキャラクター…どこをとってもめちゃくちゃ面白かったです。
中でも特にグッと来たのは、やっぱりキャラクターの名前!
「屍者の帝国」は19世紀末の物語であり、歴史上の偉人や有名な創作キャラクターなどの名前がふんだんに取り入れられているのが特徴の1つです。
しかし、映画を一回見ただけでは気づけないであろう裏設定・注目ポイントも結構あるんですよね。
そこで今回は、映画「屍者の帝国」に隠されたキャラクターたちのモデルや裏設定について、映画の感想を交えつつチェックしていきたいと思います!
映画「屍者の帝国」の解説と感想!
まずは、主人公の「ジョン・ワトソン」から!
映画では触れられなかったものの、本名は「ジョン・H・ワトソン」
お気づきのように、「シャーロック・ホームズ」シリーズの名助手として知られるあのワトソン君がモデルですね。
本家「シャーロック・ホームズ」シリーズにおけるワトソンは開業医であることから、「屍者の帝国」に登場する医学生・ワトソンは「ホームズに出会う前」のワトソン君だと言えます。
ちなみに本家ワトソン君は軍医としてアフガニスタンに赴いた経験があり、この点も「屍者の帝国」のワトソンに重なりますね。
※映画結末で屍者化したワトソンがホームズの助手として生きていたのは何故!?
関連記事:映画「屍者の帝国」をネタバレ解説!結末の意味や原作小説の設定は?
ハダリー・リリス
機械人形・ハダリーのモデルは、フランスの作家ヴィリエ・ド・リラダンによるSF小説「未来のイヴ」に登場する人造人間ハダリー(まんまですね)
映画「屍者の帝国」でハダリーの生みの親があの「トーマス・エジソン」だとわかったシーンには驚かされましたが、実はこの点も元ネタに準拠していて、「未来のイヴ」におけるハダリーの創造者もまたエディソン博士(もちろんエジソンがモデル)だったんですよね。
※ちなみに「未来のイヴ」が発刊された1886年、トーマス・エジソンは存命の人物でした。
さらに映画結末部分ではハダリーが「アイリーン・アドラー」という別の名前で活動していることが明かされます。
「アイリーン・アドラー」といえば、またもや「シャーロック・ホームズ」シリーズに登場するキャラクターで、ホームズを出しくほどの実力派悪女。
こうして見ると、まるで「屍者の帝国」に続く物語として「シャーロック・ホームズ」シリーズが始まるかのような演出ですね。
※あと、ハダリーに関しては「ザ・ワン(アダム)の花嫁になる機械人形のリリス」と言う点でエヴァのあの人っぽい要素も入っているような…?
M
映画では「ザ・ワン」の噛ませ犬っぽく終わった「M」ですが、屍者を暴走させ人類を滅亡させようとしたという点ではラスボス級の極悪人です。
そんな「M」のモデルはホームズつながりで「モリアーティ教授」…と思いついた方は実におしい!
小説内で「探偵家業の弟がいる」という設定が明かされているMのモデルは、シャーロック・ホームズの兄「マイクロフト・ホームズ」!
主人公もヒロインもラスボス(になり損ねた人)も「ホームズ」が出典とは面白いですね!
フライデー
実は小説版と映画版で最も設定が異なるのは、このフライデー。
映画「屍者の帝国」の根幹は「ワトソンとフライデーの関係性」だと言っても過言ではありませんが、小説では全然親友とかじゃないただの記録要員です。
そんなフライデーのモデルはおそらくイギリスの小説「ロビンソン・クルーソー漂流記」に登場するフライデー。
ロビンソン・クルーソーのフライデーといえば「忠実な下僕」の代表格みたいなキャラクターですね。
アレクセイとニコライ
本名は「アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフ」と「ニコライ・クラソートキン」
出典はロシアの偉大な小説家ドストエフスキー最後の作品「カラマーゾフの兄弟」より。
実在の人物
フレデリック・ギュスターヴ・バーナビーや日本の山澤静吾などは実在した人物。
創作物のキャラクターと実在した人物が同じように作中に登場するというのは面白いですね。
ザ・ワン
「屍者の帝国」でもヴィクター・フランケンシュタインにつくられた「ザ・ワン」は、イギリスの小説「フランケンシュタイン」に登場する怪物そのものです。
※フランケンシュタインは怪物の名前ではなく、つくった博士の名前。怪物自体には名前がない。
映画「屍者の帝国」ではザ・ワンが唐突に「花嫁がどうたら」と言い出して「?」となりましたが、小説「フランケンシュタイン」では怪物が博士に伴侶となる怪物をつくるようお願いして断られているんですよね。
そこから怪物は憎しみを抱き人間に危害を加えたりしていくわけですが、映画「屍者の帝国」において風格のある「ザ・ワン」の行動原理も同じだったとしたら何か微妙かも…。
小説版では
映画「屍者の帝国」と小説「屍者の帝国」とでは設定や展開が異なる点も数多くあります。
特に映画では登場するキャラクターがかなり削られている印象です。
小説版では小説「ドラキュラ」の登場人物エイブラハム・ヴァン・ヘルシングや、「風と共に去りぬ」のレット・バトラーなども登場しています。
活字で見るとさらに複雑さを増す「屍者の帝国」ですが、一度映画を見ていれば理解も早いはず!
興味を持たれた方はぜひ小説「屍者の帝国」もチェックしてみてくださいね!
まとめ
ついに劇場公開が始まった伊藤計劃の3部作アニメ!
その第一弾「屍者の帝国」は予想を大きく上回る面白さでした!
今回はその魅力の中でも特に「登場人物のモデル」に注目!
名前だけではなく、キャラクター性や立場までモデルに近いという点がとても凝っていて素敵ですよね。
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