花緒莉『ヒミツのアイちゃん』を読みました!
ライバル関係にある男女バスケ部のエースが恋をするお話です。
これまでずっと犬猿の仲だったのに、ある事件をきっかけに関係が変化して……?
さっそくあらすじから見ていきましょう!
あらすじ
男子顔負けのアイちゃんこと愛子(あいこ)は恋愛に興味なし。
ところがある日、兄の経営するメイドカフェで、愛子はバイトすることに……!
小悪魔メイクをほどこしたら、いきなりモテ女子に。
「おんなっていつもこんなに気分がいいのか!?」
テンションがあがる愛子の前に現れたのは、バスケ部のライバル・玲欧(れお)
玲欧の鼻をあかそうと、愛子はデートをOKする。
今後こそ、あいつに勝ってやる……!?
(小学館コミック 単行本第一巻のあらすじより)
ネタバレ
ボーイッシュで女子からラブレターをもらうような愛子ですが、メイド姿になるとまるで別人!
誰もがドキッとしてしまうような可愛い女の子(※)に変身します。
※メイドとしての名前は「戸田舞」
そんななか、ライバルの玲欧がメイドカフェに来店。
玲欧は学校のスターで、愛子はバスケでも女子からの人気でもいつも負けていて悔しがっていました。
で、そんな玲欧がメイドの「舞」に一目惚れ!
愛子は玲欧をからかうために正体を隠してデートするのですが、なんやかんや最初のデートで(妙な負けず嫌いが発動して)ラブホに行ってしまいます。
安心してください。
もちろんまだ一線を越えたりはしません。
※けっこうギリギリまでやったけどね……
ただ、いつのまにか愛子は玲欧を強く意識するようになっていました。
でも、玲欧が好きなのはあくまで「舞」であって、愛子じゃないわけです。
わたしはピンときましたね。
なるほど、正体を隠して玲欧と付き合いだして、両想いっぽいのに奇妙な三角関係(?)になってしまうに違いない。
だから『ヒミツのアイちゃん』なのか、と。
舞に惚れている玲欧にむかって、愛子は言います。
「おまえが惚れてんのはいつもバカにしてた『愛子』(オレ)だよ!」
めっちゃすぐバラしてました。
わたしの予想とはなんだったのか。
愛子は玲欧に好かれている「舞」にやきもちを焼いて、つい勢いで正体を明かしてしまったんですね。
気まずすぎて愛子は一目散に家に逃げ帰ってしまいます。
すると、今度は玲欧が愛子の家までやってきて言うわけです。
「そもそも俺がこんなヅラひとつで気づかないワケねーだろ。なんでこんな中途半端なとこでバラしてんだよ。始めからわかってたんだよ!」
つまり、玲欧は最初から舞じゃなくて愛子のことが好きだったんですね。
いまは愛子も玲欧のことが好きなので、もうなにも問題ない両想いということになります。
玲欧「(舞をデートに誘ったのは)愛子が俺と会ってくれる理由はなんでもよかったんだ。そばにいて惚れさすチャンスがあるならなんだってよかったんだ」
嬉しすぎて涙をぽろぽろ流す愛子に、玲欧は満ち足りた表情でキスをして……
玲欧「愛子が好きだよ」
愛子「れ……玲欧が……す……好きだ……よ」
こうして愛子と玲欧は無事につき合い始めます。
ただ、愛子は恥ずかしくてみんなに玲欧とつきあいだしたと言い出せなくて、いつのまにか玲欧はメイドの「舞」と付き合っていることになっていました。
玲欧「愛子と堂々とつきあいたいの!」
愛子「オレはそれが嫌だっつってんの! 敵(ライバル)同士でつきあってるなんて恥ずかしくて言えっかよ」
実際はラブラブなのに、みんなにはつきあっていることは『ヒミツ』
タイトルの意味がやっと分かったところで……実はここで衝撃的な発表があります。
愛子と玲欧が恋人同士になって、物語的にはもうきれいにまとまっているように思えるのですが……まだ3話です。
ま だ 3 話 で す 。
ちなみにこのあと『ヒミツのアイちゃん』は単行本15巻まで続きます。
その後の物語
この後、愛子と玲欧はずっとラブラブです。
一度も別れたりしませんし、深刻な破局の危機に陥ることもありません。
じゃあ、そのあと15巻まで何をやっていたのかというと、基本的にはずっとイチャイチャしてます。
具体的に言うとセッ〇スです。
※さすがに伏字にせざるを得ない
最初こそ少女漫画のお決まりで「一線を越えるかと思ったら未遂で終わる」みたいなオチが多かったのですが、6巻で《いたして》からというもの、わりといつでも何度でもヤるようになります。
修学旅行で行った沖縄の海でとか……。
お泊り旅行でとか……。
卒業後に教室でとか……。
ちなみに『ヒミツのアイちゃん』は漫画雑誌『Cheese!』に連載されていた作品です。
連載誌でピンとくる人はピンとくると思うのですが、けっこうキワドイ描写もあるので、そのあたりが気になった方は漫画を読んで確かめてみてください。
補足
一応補足しておくと、もちろんイチャイチャだけが『ヒミツのアイちゃん』のすべてではありません。
- 文化祭
- 体育祭
- クリスマス
- メイドカフェのイベント
各種学校行事や季節のイベントは一通り描かれていて、そのたびちょっとした事件やすれ違いが起きたりします。
なにせ玲欧はイケメンだし、愛子も誰がどう見ても可愛いので、略奪愛を狙う当て馬新キャラが次々に登場して物語を引っかき回したりします。
なかでも最初に恋のライバルとして登場する森川姉弟はフラれた後もサブキャラとして最後まで登場することになるのですが、とてもいいキャラでした。
失恋したサブキャラが他の登場人物とくっつく流れっていいですよね。
もうくっついているメインの二人より応援したくなっちゃったりします。
最終回
「玲欧とつき合ってんのはオレなんだよっ!」と(14巻で)カミングアウトしてから、愛子と玲欧は学校でも堂々とイチャつける公認カップルになりました。
つき合って二回目のクリスマスも終わり、季節は高校三年生の冬。
残すイベントは受験、そして卒業です。
玲欧はバスケ強豪校に推薦で合格したのですが、問題は愛子です。
玲欧が進学する大学は県外で、しかも偏差値高め。
成績が低空飛行している愛子がエスカレーター式で内部進学した場合、玲欧とは遠距離恋愛になってしまいます。
愛子は玲欧と同じ大学に入学するため、わき目もふらず勉強に打ち込んで……模試の成績はなんとA判定!
ただ、愛子は受験当日に道ばたでうずくまる妊婦さんを見つけてしまい、結局、受験は失敗してしまいます。
落ち込む愛子、そして玲欧。
卒業式を終えて、二人は思い出の体育館で最後の時間を過ごしました。
玲欧「愛子、いつでも会いにきてやる。どこにいても、会えない時間も、ずっと愛子を想ってる。愛子、大好きだよ」
愛子「ウン!! 玲欧!! 大大大大大っ好きだ!!」
離れていても、心は一つ。
愛子はみんなと一緒に新天地へと旅立つ玲欧を見送ったのでした。
そして、次の日。
玲欧がしつこいチャイムの音にイライラして、ドアを開けると……?
「玲欧! 引っ越しオメデトー!!」
満面の笑みで愛子が抱きついてきて、玲欧は慌てます。
「ハァ!? なんで!?」
愛子はキャッキャと笑って、一枚の紙を取り出します。
「玲欧知ってた? 福園大学の近くに私立の女子短大があってさ! 見事、後期試験で今日合格発表来てたんだー!!」
愛子が取り出したのは合格通知書。
実は愛子はこっそり玲欧の大学に近い別の大学に合格していたのでした。
「玲欧、オレと一緒に暮らしてくれる?」
とびっきりのサプライズ!
玲欧は愛子を抱き寄せて、あふれる気持ちそのままにキスをします。
「愛子……ありがとう。これからずっと一緒に暮らそう」
「ウン!!」
これからも愛子と玲欧はずっと一緒、というハッピーエンドで『ヒミツのアイちゃん』は完結しました。
<おわり>
感想
とにかく愛子がカワイイ!
このひと言に尽きます。
設定的には「まるで男子みたい」という扱いのはずですが、どこからどう見ても美少女でしかありません(笑)
ウィッグをつけてロングヘアになった《舞》も小悪魔っぽくて可愛いですけど、本命はやっぱり玲欧に迫られて恥ずかしがっている素の愛子の照れ顔です!
正直、一般的な少女漫画が長い期間をかけて紡ぐような物語(本編)は第3話で終わっていたので、あとはひたすら愛子の可愛さを楽しむ全15巻でした。
あと、愛子以外でお気に入りのキャラといえば森川巧クンですね。
愛子を一途に思いつづけていて、でも報われない不遇な立場。
なのに表面的にはそんな暗い影は一切なく、スマートに愛子をピンチから救ったり、いじわるに玲欧を煽ってみたり、ひょうひょうとしている(ふうを装っている)のがね、なんというか、たまりません(語彙力の喪失)
きっとわたしだけではなく、連載当時から読者人気が高かったのでしょう。
単行本14巻には「ヒミツのタクミくん」という番外編が収録されています。
愛子への想いを断ち切れないままでいる巧が、ある女性と出会って……という話なのですが、とてもよかったです。
余談ですが、作中には海の中道水族館(マリンワールド)や大宰府っぽい場所が登場していて、福岡に縁のあるわたしはテンションが上がりました。
まとめ
今回は花緒莉『ヒミツのアイちゃん』のあらすじネタバレをお届けしました!
振り返ってみると最初は玲欧のほうが愛子のことを好きで、愛子はそんな玲欧にドキッとしてはじめて恋をする、というスタートでしたね。
つき合うまでが長い作品ではなく、つき合ってからのラブラブを長く読ませてくれる作品で、読めば読むほど愛子や玲欧のことが好きになっていきました。
『ヒミツのアイちゃん』はドラマ化が発表されています。
キャスト情報などは現時点では未発表。続報が楽しみです。
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