切ない・泣ける

小説『星になりたかった君と』あらすじネタバレ考察!結末の裏解釈とは?

遊歩新夢『星になりたかった君と』を読みました!

新設された令和小説大賞の受賞作。

いわゆる「難病もの」であり、ヒロインはいつ最後の日を迎えるかわからない、けれど明るい性格の少女。

主人公は彼女と出会うことで救われるのですが、やがて来るべき日が来て……という物語(ラブストーリー)です。

帯のキャッチコピーは『今世紀最大の純愛に誰もがきっと涙する!』

今回はそんな小説『星になりたかった君と』の

  • あらすじネタバレ
  • 意味深だった《あの結末》の考察
  • 感想

をお届けします!

2021年1月に放送される同名ドラマの原案ですが、内容はほとんど別の物語です(後述)

あらすじ

祖父の遺志を継ぎ、私設天文台の守り番となった大学生の鷲上秀星は、星祭りの夜、高校生の琴坂那沙と出会う。

「あたしね、星になりたいんだ!」

新しい天体を最初に発見した者には命名権が与えられる。

そんな天文学界のルールを知って、那沙は「誰も知らない星」を一刻も早く見つけたいと強く望んだ。

彼女の前向きさに背中を押され、秀星も一度は断念した新天体発見への情熱を再燃させるが、それは悲しい運命の序章に過ぎなかった……。

永遠を誓う青年と少女の、号泣必至のラブストーリー!

(単行本帯のあらすじより)

ネタバレ

秀星は物語の前半で早くも、那沙の《秘密》を知ることになります。

心臓病であること。

いつ突然死してもおかしくないこと。

最初は「10歳まで生きられない」と余命宣告を受けていて、15歳まで生きられている現状は奇跡としか言いようがないこと。

ふだんの明るい那沙からは想像できない深刻な病状に、秀星は絶句します。

那沙と出会って、まだ2週間あまり。

年上とはいえまだ19歳の秀星には、いったい那沙に何と声をかければいいのかさえわかりません。

しかし……

秀星(俺にはたぶん、向き合う義務があるな)

秀星は逃げませんでした。

《一年前の事件》からずっと凍り付いていた秀星の心を溶かしてくれたのは、那沙の明るさだったから。

那沙の喜ぶ顔は秀星の力になる。彼女の曇った顔は見たくない。

だから、秀星は前を向こうと決めた。

病気のことを話題にしないのが、二人の暗黙のルール。

秀星は宇宙に興味津々の那沙のため、未発見の小惑星を見つけて名前をつける、つまり「那沙を星にする」と約束するのでした。

一年前の事件

忘れもしない8月16日のこと。

その日、秀星は祖父・鷲上太陽と一緒に念願の新星を発見しました。

第一発見者として命名権が得られる、栄誉ある功績です。

しかし、喜びを味わう間もなく太陽は倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまいます。

ぱんだ
ぱんだ
そんなことが……

はい。でも、本題はここからです。

その日、天文台には二人の他に、同好会のメンバーである廣瀬和康(ひろせかずやす)という男がいました。

廣瀬は救急車を見送ると、あろうことか新星発見のデータを盗み「自分が発見した」と国立天文台に報告したのです。

平たくいえば手柄を横取りしたわけですね。

しかも、太陽が倒れている隙に!

秀星が祖父の葬儀に出席し、故人を偲んでいる間に、廣瀬はまんまと新星の第一発見者として認められ、命名権まで奪っていきました。

そして今では文化人として有名になり、得意げに講演活動をしたりしています。

廣瀬に裏切られたこと、そしてなにより今わの際の太陽に「夢だった第一発見者になれた」と報告できなかったこと。

秀星は悔しくて、無念で、この一年間は大好きだった天体への情熱までもが消え失せていました。

だから、そんなときだったんです。

秀星が那沙に出会ったのは。

「新しい星を見つけたい」とキラキラした瞳で語る那沙のおかげで、秀星は過去を振り返ってばかりの日々から抜け出し、未来へ進む一歩を踏み出すことができました。

出会ってからの期間は短くとも、那沙は秀星にとって特別な存在になっていました。

作中で秀星は廣瀬の不正を暴くことに成功します。

それは復讐のためではなく、過去と決別し、那沙と未来へ進むためのケジメでした。

告白

「あたしね……心臓の病気なんだ」

「……知ってるよ」

それまではっきりとは口にしてこなかった《秘密》の告白。

那沙の病状はいよいよ限界で、少しでも延命するためには補助人工心臓を装着しなければなりません。

しかし……

「それつけちゃうと、あたしには、そのままベッドの上で死んじゃうか、移植で助かるかの二択しか残らないんだよね」

秀星は知っていました。

もう補助人工心臓を装着するしかないことも。

那沙が自由を失いなくないと、それを嫌がっていることも。

けれど、だからといって命を失ってしまえば元も子もありません。

心臓移植の機会が訪れるまで少しでも長く生きながらえるために、辛い選択する時がやって来た……秀星は次の那沙の言葉を聞くまで、そう覚悟していました。

しかし……

 

「でもね、検査の結果、無理だって」

「……え?」

 

延命のための補助人工心臓は、那沙の体には使えない。

だから、実際のところ、もう余命が何日あるかもわからない。

あとは入院して、心臓移植の順番が回ってくることを祈るしかない。

絶句する秀星をまっすぐ見つめて、那沙は言いました。

 

「あたしね。たぶん、秀星くんのこと、好き」

 

こうして自由に秀星と外で会えるのは、これで最後かもしれないから。

那沙は入院を直前に控えた今日、ひとつの勇気を胸に抱えていました。

それは……

 

「来て。あたしを抱いて。綺麗なあたしを。今だけでもいいから、あたしは秀星くんの恋人になりたい」

 

もし手術が成功したとしても、那沙の胸には大きな痕が残ります。

だから、その前に秀星に見てほしかったんです。

秀星にとって自分は恋愛対象じゃないかもしれない、と不安に思いながら、それでも那沙は勇気をふり絞って言いました。

そして、ブラウスのボタンをはずしていきます。

しかし、秀星はそんな那沙の手を止め、服を直してしまいます。

ここからすごくいいシーンなので、小説から一部抜粋して紹介しますね。

生きる

※以下、小説より一部抜粋

「あはは……やっぱ、だめかあ」

少し悲しそうな顔で、那沙はそっと秀星から身を離す。

「ごめんね、急に。あたし、もう帰るね」

そそくさと、帰り支度を始める。

きっとものすごい勇気を振り絞ったに違いない。

しかし、秀星がそれに応えられなかったのは、那沙の気持ちがわからなかったからではない。

「待て、待ってくれ那沙」

荷物をもって玄関に向かおうとしていた那沙は、ピクリ、とまるで機械人形のように止まった。

 

俺も君が好きだ。ずっと、そう、きっと最初に会った時から。だから……」

 

那沙はゆっくりと振り返った。次の言葉を待っている。

不安げに頬を上気させながら、じっと、秀星を見つめている。

「だから、いま簡単には、その……君が元気になって、心からの笑顔をみせてくれたとき、はじめて……」

「でも、そのときあたしの身体には傷があるんだよ? それでも、いいの?」

自分の胸の辺りに手を当てる那沙。

秀星はその手をそっと取った。

「それは君が命をかけて戦った傷跡だ。そして、生還した勲章だろ。むしろ俺はそんな那沙を誇りに思うから。その傷は、きっと最高に綺麗だよ」

那沙の、いつも明るい笑顔を振りまいていた瞳から、大粒の涙がぽろぽろとこぼれる。

「……あたし、あたしね、怖かった……心臓を待つのも、手術も、秀星くんがあたしを選んでくれるかも……だから、何も言わずに、いなくなろうと思ったけど、できなかったから……」

「俺は小惑星を見つけて、那沙の名前を付ける。だから、それまで元気でいてくれないと困るぞ」

 

「……わかった! あたし、生きるから。絶対」

 

那沙は涙を拭きながら、いつもの笑顔を浮かべようとするが、上手くいかなかった。

「あれ? なんかおかしい。笑いたいけど、笑ってるけど、涙が止まんないよ……」

秀星は那沙の涙を指で拭い、それから柔らかな髪に触れ、もう一度しっかりと抱き寄せた。

強くて小さな少女は、その胸の中でしばらくむせび泣いていた。

「ねえ、あたしを星にしてくれる? そしたら、ずっとみんなを宇宙から見守れるよ」

それは命の期限を背負う那沙の悲願。

そして、それができるのは秀星だけだ。

「必ず、やってみせるから」

「ありがと……さすが、あたしの秀星くんだ」

那沙が泣き止んで顔を上げた瞬間、それは、鳴った。

ぱんだ
ぱんだ
なにごと!?

願い

「鳴った」のは小惑星発見のためのプログラムによるアラート音でした。

つまり、宣言したとたんに未発見の小惑星が見つかったわけですね。

国立天文台に問い合わせてみたところ、間違いなく発見一番乗り!

あとはほんの少し確認作業をするだけで、命名権が手に入ります。

「うそだあ……そんな……いきなり見つかったの?」

「そんなもんだよ、見つかるときは。これは、じいちゃんと那沙からの贈り物、だな」

ところが、このままハッピーエンドとはいきません。

まず、ひとつ。せっかく発見した小惑星の消失。

用語では『失踪天体』といって、小惑星が行方不明になってしまいました。

このままでは発見は認められず、当然、命名権も得られません。

そして、ふたつ……。

 

那沙の容体が急変しました。

 

恐れていたことが現実になってしまいました。

延命処置によってかろうじて命をつないでいるものの、もって数日。

それまでに那沙に心臓が提供されなければ、つまり他の誰かの命がなくならなければ、那沙は助かりません。

誕生日まであと5日。

まだ16歳にも満たない少女の命が、儚くも散ろうとしていました。

病室のベッドに横たわったまま、那沙は秀星に言います。

 

「あの、ね……結婚、して」

 

あと数日命をつなげられれば、結婚できる年齢になる……その約束は生きるための希望に他なりません。

もちろん秀星はイチもニもなく「わかった」と答え、すぐに婚姻届けを用意しました。

誕生日を迎えるその日の午前0時に、役所に提出するつもりでした。

星になりたかった君と

那沙は体力を温存するため、一日のほとんどの時間を寝て過ごすようになりました。

秀星はその時間を使って、どうにか小惑星を再発見しようと全力を尽くします。

『至急、再発見観測の協力を請う。

この小惑星に、愛する人の名前を命名したい。

しかし、彼女は既に末期の心臓病で、移植以外に助かる方法がなく、ドナーが現れるかどうか非常にきわどい瀬戸際の状況に置かれている。

一刻も早く軌道要素を確定し、命名権を得たい。

彼女の名前をこの星につけたい!

力を貸してくれ!』

これは秀星が全世界の天文家たちに向けて発信したメッセージです。

メッセージは瞬く間に地球を駆け巡り、世界中の仲間たちを奮い立たせました。

そして、ついに……

 

小惑星、再発見!

 

広大な宇宙に消えた星を再発見できるなんて、まさに《奇跡》としかいいようがありません。

秀星はとびっきりのニュースを抱えて、那沙の待つ病院へと向かいます。

するとそこでは、秀星が最も待ち望んだもうひとつの《奇跡》が起ころうとしていました。

 

「先生! ドナーが! ドナー心が来ます!」

「心臓が……来る……!」

 

限界ギリギリのタイミング。

あと一歩遅かったら那沙はベッドの上で息と引き取っていたかもしれない……那沙のための心臓が届いたのは、そんな瀬戸際の瞬間でした。

医療の進歩は目覚ましく、心臓移植の成功率は飛躍的に向上しています。

とはいえ、まだ安心はできません。

那沙の場合、もし手術が成功したとしても生き続けられる確率は五分五分だと医師は言います。

あとはもう、祈るだけ……。

手術開始から2時間。

秀星に一本の電話がかかってきました。

発信者は祖父・太陽の友人でもあり、日本天文界の重鎮でもある秋田老人。

例の小惑星再発見の《奇跡》に携わった人々が声を上げてくれたおかげで、通常数年は待つことになる命名の順番が特例で回ってきたのだと老人は言います。

「では、聞こうか。君の小惑星の名を」

秀星は暴れ出しそうになる感情を全力で堪えて、答えました。

「那沙……」

 

鷲上那沙、で、お願いします。俺は、星になりたかった彼女を、星にします! それしか、俺にはできないんです」

 

秋田老人は持てる権力のすべてを使って可能な限り早く命名を反映させると約束してくれました。

結末

那沙の意識が戻ったのは手術が終了してから数時間後、あと一時間ほどで誕生日の日付になる深夜のことでした。

手術が成功したとはいえ、まだ安心できる状況ではありません。

結末はもうすぐそこ。

ここからの物語は、再び小説から抜粋して紹介したいと思います。

小説を読んでいるときの感覚としては、那沙が助かるかどうかは本当に5分5分でわからない、という感じでした。

※以下、小説より一部抜粋

…………

「那沙、俺だ、わかるか?」

病床には、たくさんの管や機械に繋がれた那沙が、横たわっていた。

「わかる、よ」

うっすらと目を開けて、返事をした。

それだけで、秀星の目から涙が溢れた。涙腺が決壊したかのように、秀星は泣いた。

「明日、那沙の誕生日だよ」

秀星はそれを真っ先に伝えた。

「そっか、よかった、結婚できそう、だね」

那沙が微笑む。とても、幸せそうに。

「ああ、もちろんだ」

(中略)

「ねえ、小惑星どうなった、の?」

「第一発見確定だよ。命名権ももらった。もうすぐ、もうすぐだ。小惑星『鷲上那沙』が生まれるんだよ」

「そう、なんだ。よかった。ありがと、秀星くん。あたし、星になれるんだ」

「ああ、ああ、なれる。だから」

これからも一緒に見るんだ、という言葉は、けたたましいアラームにかき消された。

「ね、ねえ、しゅう、せいくん……」

医師が駆けつける足音が聞こえる。

「な、那沙! しっかりしろ!」

「すごく、眠いよ……ねえ、次に起きたら、誕生日、だよね。そのときは、誓いの、キス、しようね……」

「ああ、ああ」

秀星は、那沙の細い指を握った。とめどもなく涙があふれる。

「那沙、俺は……!」

長い、長い、アラーム音が鳴る。

 

八月二十三日〇時〇五分(JST)/八月二十二日十五時〇五分(UTC)

 

鷲上那沙は、星になった。

エピローグ

2ページほどの短いエピローグでは秀星が老人になった遠い未来の話が描かれています。

結末のあとどうなったのかは詳しく描かれていません。

うつらうつらと眠るように旅立つ秀星を、天国の那沙が迎えに来る――という内容でした。

※以下、小説より一部抜粋

…………

――もう眠い? 秀星くん。

遠くのほうで、とても心地よい声がする。

愛しい妻の囁きに身を任せ、秀星は静かに心を解き放つ。

――おやすみ、大好きだよ。待つ時間も、楽しかったよ、と優しい声が、秀星を抱きとめた。

<完>

実はこの結末には二通りの解釈が存在します。

そこがとても素敵だと思いました。

詳しくは次項で考察しています。

結末の考察

小説第四章のラストは次の一文で締めくくられます。

鷲上那沙は、星になった。

それまでの流れから「ああ、那沙は逝ってしまったんだな」と理解できるフレーズです。

ある意味では《最初から約束されていた結末》であるとも言えます。

言葉にするなら「やっぱりそうなるのか……」という感じでしょうか。

しかし、ですよ。

 

那沙は本当に亡くなったのでしょうか?

ぱんだ
ぱんだ
え、だって……

はい。「星になる」という言葉にはもちろん「亡くなる」という意味が含まれます。

なんならタイトルの時点で予感できていたことです。

ただ、今作の場合、《ある一点》においてちょっと事情が違います。

ぱんだ
ぱんだ
ある一点?

秀星は小惑星に那沙の名前をつけました。

そして、(大きな応援を受けて)その命名は異例のスピードで反映されると約束されました。

 

つまり、『鷲上那沙は、星になった』というフレーズは小惑星の名前として正式に認められたことを意味しているとも解釈できるわけです。

ぱんだ
ぱんだ
じゃあ、那沙は生きてた?

そうとも解釈できる、というのがこの物語のニクイところで、

  • 那沙は生きていた
  • 那沙は亡くなった

どちらかのルートに絞るための決め手はありません。

読者の好きに解釈できるようになっている、と言いかえてもいいでしょう。

エピローグでは秀星に孫がいたりして

「なるほど。那沙は(子どもをつくるくらいには)生きてたけど、老年の秀星よりは早く亡くなったのね」

とも解釈できます。

他にもエピローグには『那沙生存ルート』を匂わせるようなアレコレがあるのですが、それらについても決定的なものではなく、『那沙死亡ルート』を否定するまでには至りません。

とはいえ、那沙が手術後も生きていて秀星と結ばれたと解釈できる余地があるだけで、読者にとっては大きな違いです。

『鷲上那沙は、星になった』という一文のダブルミーニングに気づいたとき、わたしはなんだか救われたような気がしました。

あなたは結末をどのように解釈しましたか?

コメントで教えてくれるとうれしいです。

感想

正直、最初は「よくあるタイプの物語だな」と思っていました。

プラスに評価するなら「定番・王道」

マイナスに評価するなら「ありきたり」

病気の少女が明るくふるまっていて、それによって主人公が救われる……という構図はどうしても『君の膵臓をたべたい』などの名作を想起させます。

だから、ぶっちゃけると、第1章を読み終わった時点では「いまいちかなぁ……」と思っていました。

ぱんだ
ぱんだ
じゃあ、おもしろくなかった?

いいえ、さっきの感想はあくまで第1章時点のものです。

秀星と那沙の関係は初々しく微笑ましくて、読み進めるほどに応援したい気持ちが強まっていきました。

「どうせ、那沙は死ぬんでしょ?」と斜に構えていた気持ちが、「いや待て。ハッピーエンドあるかもしれない」と希望を持ち始めたあたりから、グッと物語の世界に引き込まれ始めたような気がします。

那沙が助かるかどうかの瀬戸際になるともう夢中で、秀星のために世界中の仲間たちが協力してくれたシーンなんかでは目頭が熱くなりました。

そして、なんといってもあのラスト!

『鷲上那沙は、星になった』という表現の可能性に気づいたときには「ああ!」と思わず声が出ました。

結局、エピローグまで読んでもハッキリした事実確認はできませんでしたが、わたしは那沙が助かったのだと信じています。

時刻表記に「JST/UTC」を使っているあたり、それが国際的な、つまり星の名前が決まった瞬間だと匂わせているようじゃありませんか。

一度「ああ、そんな……ここまできて那沙が助からないなんて……」とショックを受けた後だったからこそ、希望ある可能性によけい救われた気持ちになったのかもしれません。

 

『鷲上那沙は、星になった』

 

あとからこの物語を思い出すとき、いちばんに頭に浮かぶのはきっとこの一文です。

結末の素敵な演出が心に残る一冊でした。

ただ、帯のキャッチコピー『今世紀最大の純愛に誰もがきっと涙する!』はさすがにオーバーかな……。

ぱんだ
ぱんだ
いいねしてね!

ドラマとの違いは?

はっきり言って、小説とドラマは別ものです。

ドラマでは『パラレルワールド』が物語のカギになるのですが、そんなSF要素は小説にはちっとも登場しません。

また、キャラクターの違いも顕著で、ドラマオリジナルキャラがわんさか登場します(ナユタとかね)

  • 主人公とヒロインの名前
  • 那沙が病気であること
  • 天文がテーマになっていること

共通しているのはこの基本骨子くらいのもので、ほとんど別の物語だといっても過言ではないでしょう。

では、ここまで設定まで変えてるのに、なぜわざわざ「星になりたかった君と」を原案としているのでしょうか。

その答えはシンプルで、令和小説大賞の特典の中に「映像化」が含まれていたからに他なりません。

作者さんがどう思っているかはわかりませんが、わたしならせっかく大賞を受賞した作品が映像化するのにあたって、ここまで別ものに改変されたら悲しいです。

ドラマはドラマでおもしろくなるかもしれませんが、「なんだかなぁ……」と思いました。

まとめ

今回は遊歩新夢『星になりたかった君と』のネタバレ考察をお届けしました!

最近はめっきりこういった純愛ものを読むモチベーションがどっか行っちゃってたのですが、読んでみるとやっぱりいいものですね。

何度も繰り返すようですが、個人的にはやっぱり結末の一文『鷲上那沙は、星になった』のダブルミーニングが好きで、ラストでグッと一気に盛り上がりました。

わたしはそこまで「号泣!」ってほどでもなかったのですが、これは年齢(世間ズレ)のせいかもしれません。

秀星や那沙の年齢に近い若い世代におすすめしたい一冊です。

 



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POSTED COMMENT

  1. ゆうれい より:

    僕個人的には最後の展開について、小説中P252,L12~13において「『約束は多い方がいいんだよ』そう言い続けた那沙は、いつも約束を守った。」とあり、それ以前の最後の約束は“結婚”と“誓いのキス”であったため、それらの約束も守ったのではないかとも考えられると思いました。また、その直後のL16にて、「那沙は生涯、夫のことを『秀星くん』と呼び続けた。」という文章からも、その後正式に夫婦になったという可能性を読み取れるなと思いました。なので、僕は那沙ちゃんがその後も、長くはないまでも生きられたという説に希望を持ちたいと思いました!

    また、実写ドラマ化についてですが、僕は個人的に、元々主演の女優さん・俳優さんのファンであったこともありますが、演技はとても圧巻で、ストーリー自体もSF感のある独自の世界観を持った作品であったとおもいました。しかし、それでもここまで原作と違っては、作者はどう感じているのかと気になっていました。ところが作者のTwitterの投稿を読む限り、本人的に満足しているようで、別作品としてのノベライズも面白いとも言っていました。また、今回の映像化は原作の出版準備と同時進行で行われた『原案』としての映像化であったため、とても制約のあるものだったそうです。今回の映像化がきっかけで更に原作を読んでもらえる機会になれば良いと書いていました。
    そして、僕もそう思いました。ドラマはドラマで楽しんで頂き、そこで原作へ興味も持って、手に取っていただいて『星になりたかった君と』の本当の意味を知っていただければなと思う次第です。久々にここまでのめり込めた作品だったので、沢山広まってくれればなと思いました。
    また、この作品を読んで最後の場面の解釈で他の人の意見を聞きたいと思っていたので、このサイトの主さんにもとても感謝しています。
    有意義な時間を有難う御座いました!

    • わかたけ より:

      >ゆうれいさん

      熱のあるコメントありがとうございます!

      作者さんの気持ちやドラマ制作の経緯などがわかり「そうだったのか!」と楽しく読ませてもらいました。

      結局、ドラマもおもしろかったですし、原作を手に取ってくれる人が増えるといいですよね。

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