切ない・泣ける

『花束みたいな恋をした』あらすじネタバレと感想!切なくも温かな結末

小説『花束みたいな恋をした』を読みました!

  • 菅田将暉
  • 有村架純

二人が主演する映画のノベライズ(小説版)

結論からいうと、すごくよかったです。

今回はそんな『花束みたいな恋をした』の

  • 結末までのあらすじ
  • 感想

をネタバレ有りでお届けします!

あらすじ

東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った山音麦(やまねむぎ)と八谷絹(はちやきぬ)

好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。

近所にお気に入りのパン屋を見つけて、拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店しても、スマスマが最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが……。

まばゆいほどの煌めきと、胸を締め付ける切なさに包まれた〈恋する月日のすべて〉を、唯一無二の言葉で紡ぐ忘れられない5年間。

──これはきっと、私たちの物語。

(映画「花束みたいな恋をした」あらすじより)

ネタバレ

タイトルが過去形であることからもわかるように、最終的に麦と絹は別れます。

といっても、特別な出来事が起こるわけではありません。

麦は浮気しないし、絹は病気にならないし。

麦と絹はただ世の中の恋人たちと同じように恋に落ちて、すれ違い、別々の道を歩むことになります。

ぱんだ
ぱんだ
それ、おもしろいの?

繰り返しになりますが、めちゃくちゃ良かったです。

詳しくはこの後の

  • ストーリーのネタバレ
  • 感想

でお伝えしていきますが「すごくいい物語なんだよ」ということだけは強調しておきたいと思います。

というわけで、まずは二人の出会いから見ていきましょう。

2015

麦と絹は21歳の大学生。

終電を逃したその夜に意気投合した二人は、ちょっとびっくりするくらい好きなものが同じでした。

  • 映画
  • 演劇
  • お笑い

どんな話をしても通じて、奇跡みたいに相性ピッタリ。

麦の部屋にあがった絹は、本棚を一目見てつぶやきます。

絹「ほぼうちの本棚じゃん」

話題が絶えない二人は何度かデートを重ねて、それから恋人になりました。

2015年は麦と絹にとって出会いの年。

つき合いたての二人は幸せいっぱいです。

絹は三日続けて麦の部屋に泊まった。大学を休んで、就職説明会にも行かず、大体は麦とベッドにいて、何回もした。

 

それから数か月後。

麦と絹は駅から徒歩30分の家を借りて、一緒に住み始めました。

近くにはゆったりと多摩川が流れる、ちょっと不便だけどお気に入りの立地。

二人の日常は穏やかな幸せに包まれていました。

近所でお買い物。麦がトイレットペーパーを抱えて、絹は花束を抱えて歩く。

お金の余裕はないけれど、ささやかな暮らしに不満・不安の影はありません。

クリスマスに贈りあったプレゼントは、相談もしてないのに同じもの(ブルートゥース・イヤホン)でした。

 

場面紹介

麦と絹の暮らしぶりが感じられる素敵なシーンがあったので、紹介します。

※以下、小説より一部抜粋

…………

12月29日。

ベッドでお菓子を食べながら、『宝石の国』を二人で読んだ。

2012年から雑誌連載が続いている長編ファンタジー漫画、その5巻が先月に出ていた。

慌ただしく年が暮れ、今になってやっと読めた。

麦がページをめくり、絹が顔をくっつけてページに見入る。

二人とも片手にティッシュが離せなかった。

めっちゃ泣いた。

ぱんだ
ぱんだ
なかよし!

2016

春、二人とも就職先が決まらないまま大学を卒業し、フリーターとなった。

麦はイラストで生計を立てようとしますが、激安の依頼ばかりでお小遣い程度にしかなりません。

ふたり一緒の暮らしはちょっとくらい貧乏でも幸せでしたが、将来のことを考えるとやっぱり不安……。

麦は絹のため、暮らしのため(夢を一時保留して)就職することにしました。

麦「俺、働くよ」

麦は企業の資料を読んだりエントリーシートを書き込んだりの作業に没頭しながら、(普通になるのって難しい)と思った。

年末になってやっと就職が決まったのは絹の方で、簿記の資格のおかげで歯科クリニックの経理として採用されました。

麦の就職が決まったのは、翌年のことでした。

2017

麦が就職したのはネット物流の新しい会社で、いわゆる営業職です。

数か月苦戦した末の内定だったので、麦はそれはもう喜びました。

麦「絹ちゃんと出会って二年、楽しいことしかなかった。それをこれから先もずっと続ける。

僕の人生の目標は、絹ちゃんとの現状維持です」

ところが社会に出てからの生活は、予想とは大きく違っていました。

5時には帰れると思っていたのに、すっかり夜になるまで帰宅できない毎日。

麦は「はじめのうちは仕方ない」と絹に説明しましたが、その後も帰宅時間が早くなることなんてありませんでした。

 

そうして、麦と絹はすれ違い始めます。

問題は生活時間のすれ違いよりも、考え方のすれ違いです。

どちらかといえば、変わったのは麦のほう。

麦が仕事に集中し、社会人としての感覚が身につくほど、絹との溝が少しずつ深まっていくようでした。

絹(よくわからない。三か月セ ックスしてない恋人に結婚の話を持ち出すってどういう感じだろう)

麦(よくわからない。いつまで学生気分でいるんだろ。ずっと二人でいたいって思ってないのかな)

 

場面紹介

麦は絹と約束していた舞台をキャンセルして、休日出勤を(自主的に)しようとしていて……

※以下、小説より一部抜粋

…………

「いや、だから、今大事な時だから」

「わかってるよ」

「またかって顔したじゃん」

「またかとは思うよ。まただから。でもわたしが言ってるのは……」

「だから、じゃあ行くって言ったじゃん」

「じゃあって。じゃあだったら行きたくないよ」

「え?」

「じゃあの数が多いんだよ、最近」

そう言われて、麦は言葉をなくした。「じゃあ」の何がいけないのか。

君がそうしたいなら「じゃあ」そうするよと思いやることの何がいけないのか。

ぱんだ
ぱんだ
ああ……

2018

二人で暮らし始めて三度目の新年。絹と麦の会話はめっきり減っていた。

自分の気が向いた時に一人でお茶を飲み、一人でみかんを食べ、互いに一人暮らしみたいに勝手に振る舞っている。

麦の就職から始まったすれ違い。

一緒に暮らしているのに、麦と絹の(心の)距離はどんどん離れていきます。

たとえば、絹が転職するときもそうでした。

堅実な経理をやめてイベント会社に転職した絹のことを、麦は批判しました。

麦「好きなことが活かせるとか、そういうのは人生舐めてるって考えちゃう」

そう言う麦は大好きだったはずの、絹とピッタリ一緒だったはずの趣味(楽しみ)をすっかりぜんぶ手放し、いまや仕事のためだけに生きているようです。

絹にとっては、そんな麦のほうこそわかりません。

絹(嘲笑するような麦のいい方に絹は腹が立つ。好きなことをして何が悪いのか。二人で暮らしているのも好きだからじゃなかったのか)

(いったいどうしてこうなってしまったのか?)

(こんなはずじゃなかったのに)

冷静になると二人はもう情けなくて、力なく笑うしかありませんでした……。

2019(結末)

麦と絹は25歳。

いつのまにかお互いのことがわからなくなってしまった二人は、ついに最後の決断を下します。

場所は4年前に麦が絹に告白した思い出のファミレス。

最後のデートも終わって、あとはもう別れ話を切り出すだけです。

いよいよ物語もクライマックス。

場面を一部切り抜いてご紹介します。

※以下、小説より一部抜粋

…………

「ありがとうね。……まあ、そのひと言なんだけどさ。楽しかったことだけを思い出にして、大事にしまっとくから。麦くんも、さ」

絹は笑顔で言って、サバサバした調子で続けた。

「部屋はね、とりあえずわたし出て行くよ。わたしの給料じゃ、あそこ払えないし。その後住むかどうかは麦くん好きにしてもらえれば」

優しく微笑む絹に、麦も哀しく微笑む。

こうやって別れるのかと思う。

でも何か違うような気がする。

「四年、本当にありがと……」

 

「絹ちゃん、俺、別れたくないよ」

麦の目が潤んでいた。

「別れなくてもいいと思う。結婚しよ」

そう言って、麦は両目の涙を拭った。

絹も目を潤ませていたが、首を横に振った。

「今日が楽しかったから、今だけそう思ってるだけ。また元に戻るよ」

「戻ってもいいと思う」

絹は頑として首を振る。

「世の中の結婚してる夫婦ってみんなそうじゃん、恋愛感情なくなったって……」

言ってしまった、と麦は思った。だけど本音を伝えたい。

「もし僕らの気持ちが冷めたんなら、それって、いい夫婦になれる準備ができたってことなんじゃない?」

何を言ってるのかわからないという顔をする絹に、麦は力説する。

「ずっと同じだけ好きでいるなんて無理だよ。そんなの求めてたら幸せになれない。喧嘩ばっかりしてたのだって、恋愛感情が邪魔してたからでしょ。

今家族になったら、俺と絹ちゃん、上手くいくと思う。子供作ってさ、パパって呼んで、ママって呼んで。俺想像できるもん。

三人とか四人で手つないで多摩川歩こうよ。ベビーカー押して高島屋行こうよ。ワンボックス買って、キャンプ行って、ディズニーランド行って。時間かけてさ、長い時間一緒に生きて。

あの二人もいろいろあったけど、今は仲のいい夫婦になったねって。なんか空気みたいな存在になったねって。そういう二人になろ。結婚しよ。幸せになろ」

 

涙ぐみながら一気にまくし立てた麦の説得には、胸を打つものがあった。

「そうかもしれないね」

絹は視線を落として迷っていた。それが現実なのかもしれない。

リアルな結婚、リアルな家族、リアルな幸福とはそういうことなのかもしれない。

ぱんだ
ぱんだ
たしかにね……

…………

なんだか丸く収まりそうな気配がしていますが、この後、二人はやっぱり別れることになります。

すぐそばに座った初々しいカップルが、まるで4年前の麦と絹のように笑いあっているのが見えて、イヤというほど自分たちとの違いを思い知らされてしまったからです。

最後の場面↓はとっても切ないものでした。

…………

(初々しいカップルを)見ていた絹はたまらなくなり、嗚咽しながら席を立った。

麦は後を追いかけ、店の外で泣きじゃくっている絹の背中を抱いた。二人向き合い、抱き合って泣いた。

あの若い二人は今咲いている花だ。

花はいつか枯れる。

だけど枯れてしまっても、そこに美しい花が咲いていたことは忘れない。

2020(エピローグ)

たまたま入ったカフェでばったり再会する麦と絹。

お互いに気づいた瞬間、二人はさっと視線を逸らします。

なぜなら麦も絹も、それぞれ新しいパートナー(彼氏・彼女)と一緒だったからです。

二人は仲たがいをして別れしたわけではありません。

結果として別れたにせよ、それは間違いなく素敵な恋でした。

背中を向けた麦と絹は互いの連れに気づかれないように、背を向けたままそっと「バイバイ」の手を振った。

物語を締めくくるラストシーンはこんな感じ↓

※以下、小説より一部抜粋

…………

その夜は、お互い家に帰って偶然の再会に思いを馳せた。

 

絹はお風呂から出て思った。

(彼の部屋に初めて行った時、髪の毛乾かしてもらったな。雨降ってたな。焼きおにぎり美味しかったな。近所のあのパン屋のご夫婦、今頃どうしてるだろ)

 

麦はPCに向かって思った。

(よく二人で行ったパン屋があった気がする。あの焼きそばパンまた食べたいな)

検索して調べると、パン屋の名前がベーカリー木村屋だったこと、閉店したと絹から聞かされたことを思い出した。

店があった場所を見てみようとGoogleのストリートビューで付近を探索してみた。

マンション近くの通りの画像を見ていて、麦は「あっ」と驚いた。

ストリートビューの画面に、多摩川べりの歩道を花束とトイレットペーパーを持って歩く男女の姿が映り込んでいる。

顔にボカシが入っているが、間違いなく麦と絹だった。

画面の中の麦と絹は永遠にあの時間の中に静止したまま、よく晴れた多摩川べりの歩道で仲良く手をつなぎ、顔を見合わせている。

ボカシで見えないが、きっと笑顔だ。

<完>

感想

麦と絹みたいな若いカップルはどこにでもいるのだと思います。

  • 好きになって、
  • やがてすれ違い、
  • 別れる

それこそ適当に指をさしたら当たるくらい、本当にありふれているお話です。

ありふれた恋の一部始終を描いた本作は、ありふれているからこそ、こんなにも胸を打つのでしょう。

なぜなら『花束みたいな恋をした』を小説で読む人、あるいは映画で見る人、その人自身がきっと《ありふれた恋》を経験しているからです。

ちょっと恥ずかしい気持ちもありつつ白状すると、わたしは小説を読みながら過去の恋のことを思い出していました。

もちろん麦と絹の場合とはいろいろ違う部分のほうが多いのですが、不思議と「わたしの場合もそうだったなあ」と共感してしまうんです。

となればもう、あとは泣くしかありません。

……というのはさすがにオーバーだとしても、胸が締め付けられるほど切なくなったり、じんわりと温かい気持ちになったり、すっかり夢中になっていたことだけは確かです。

これはきっと、わたしに限った現象ではないのでしょう。

若い恋をした経験がある人なら誰でも、麦と絹の恋に心を揺さぶられるはずです。

若い二人が主人公の物語ですが、アラサー以上の大人にこそ見てほしいと思います。

「花束みたいな恋をしたなあ」と懐かしい思い出に浸るのも、たまには悪くないものです。

(これ感想っていうより解説っぽくなってないか……? ま、いっか!)

タイトルの意味

作中で印象的だったのは、次の一文です。

花はいつか枯れる。

だけど枯れてしまっても、そこに美しい花が咲いていたことは忘れない。

この「花」という一文字はそのまま「恋」のこと。

なので、ストレートに訳すとこうなります。

恋はいつか終わる。

だけど終わってしまっても、そこに美しい恋があったことは忘れない。

確かに最終的に麦と絹は別れてしまいます。

しかしエピローグにもあるように、一緒に暮らした四年間を振り返るとき、頭に浮かぶのはじんわりと温かな思い出ばかり。

きっとこれから何年、何十年経っても、ふと若い頃のキラキラした恋をふと思い出すとき、麦と絹は「花束みたいな恋をした」と温かな気持ちになるのでしょう。

この感覚もまたリアルというか、よくある現象だと思います。

麦と絹が終わってしまった恋を「花束」にしてくれたおかげで、そこに感情移入していたわたし自身のそれも「花束」であったように(あらためて)思うことができました。

そういった意味でも素敵な作品だったと思います。

ぱんだ
ぱんだ
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まとめ

今回は小説『花束みたいな恋をした』のあらすじネタバレ(と感想)をお届けしました!

映画公式サイトに「共感度100%のラブストーリー」と書いているのですが、まさにその通りだな、と思います。

つくりもの臭さがない、等身大の恋愛。

めちゃくちゃ切なくて、でも余韻は温かい。

若い頃の恋をもう思い出さなくなった大人世代にこそおすすめの作品です。

映画、見よう!

 

映画情報

予告動画

 

キャスト

  • 菅田将暉
  • 有村架純
  • オダギリジョー

ほか

公開日

2021年1月29日(金)ロードショー

ぱんだ
ぱんだ
またね!


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