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映画「残穢(ざんえ)」のネタバレ!とにかく結末が怖いので注意!

小野不由美「残穢(ざんえ)」が映画化されますが、これ本当に怖い作品なので十分覚悟して見に行くべきかと!

一概に「怖い映画」といってもいろいろありますが、「残穢」は「呪怨」などに代表される和製ホラーな不気味さを漂わせる作品です。

他の有名作と比べても、「観終わった後の怖さ」で言えば「残穢」はダントツ一位!

正直「ああ、見なければよかった……」と後悔する人が続出することでしょう。

今回は「でも、気になるし……」という方のために、情緒感を薄くして映画「残穢」の内容・結末をネタバレしていこうと思います。

映画「残穢(ざんえ)」のネタバレ!

まずは、あらすじ部分から。

 

主人公「私」は小説家。

かつてはホラー作品も執筆していて、その関係で今でも読者から恐怖体験や相談が送られてくる。

その中の一通、「久保」という30代の女性ライターからの心霊相談に「私」は興味を引かれた。

久保の住む岡谷マンション204号室、寝室として使っている和室から「箒(ほうき)で床を掃いているような音」がするという。

「私」は久保とコンタクトをとり、怪奇現象の原因を調べていくが、次第に恐ろしいつながりが判明していく…。

 

岡谷マンションの怪

※以下、映画の重要ネタバレを含むので注意!

 

「箒ではなく、着物の帯が床に擦れているような様子を見た」という久保の証言から、「私」は原因を「和装の首つり」であると推測。

しかし、不動産会社などに問い合わせるも過去にそういった事実はないという。

一方、「私」は過去に送られてきた読者相談の中に同じ「岡谷マンション」の住人だった人物を発見する。

ただし、その読者・屋嶋が住んでいたのは401号室。

また、203号室でも住人の転居が続いているという。

「私」と久保は「土地に原因があるのでは?」と推測を改めた。

 

怪奇現象の土地

岡谷マンションが立つ前の土地には、ゴミ屋敷として有名な小井戸家があり、住人の男はゴミの中で絶命していたという。

「私」は男がゴミ屋敷をつくった原因は怪奇現象の「音」ではないかと考える。

一方、元岡谷マンションの住人・屋嶋からは新たな情報が。

①屋嶋の体験した心霊現象は「赤ん坊の声」だった。

②近所の岡崎団地に住む鈴木は「首つりの和装女」現象を体験している。

これにより鍵は「首つり女と赤ん坊」の2つに増え、また現象は岡谷マンション以外の土地でも確認されていることがわかった。


 

土地の過去

「私」と久保は、さらに時代をさかのぼり調査を進める。

小井戸家以前、その土地には高野家が住んでいた。

高野家では妻・トシヱが、娘・礼子の結婚式直後に黒紋付き姿で首を吊っていたという。

久保は自分の見た心霊現象の正体は「トシヱの首つり」であると確信する。

では、なぜトシヱは首を吊ったのか?

原因は2つ。

娘・礼子は時代にしては貞操観念の薄い女性であり、東京で不純交際の末に妊娠・堕胎していたと推測される。そのため、母親であるトシヱは罪悪感・羞恥心から首を吊った。

そしてもう一つは心霊現象「赤ん坊の泣き声」

トシヱもまた屋嶋と同じ現象に苦しんでいて、ノイローゼ状態にあったのだという。首つり時は正常な精神状態ではなかったのであろう。

「私」は話の内容から「赤ん坊」の正体は礼子が堕胎した子供であると推測すると同時に、もっと複数の赤ん坊が関係しているはずだと考える。

調べてみると、高野家以前のその土地には長屋があり、そこには中村美佐緒という女が住んでいた。

中村美佐緒は貞操観念の低い女で、子どもを身ごもっては、生まれてきたばかりの我が子の息の根を止めていたという。

一連の「赤ん坊の泣き声」の正体が判明した。

「私」は考える。

一連の現象の原因は「触穢」(穢れに触れると、その穢れが伝染する)なのではないか?

「不幸」「怪奇現象」の原因となる「穢れ」は今もなお広がり続けているのではないか?

 

穢れの震源地

さらに土地の歴史をさかのぼり大正時代。

そこには資産家・吉兼家の屋敷があった。

吉兼家の三男・友三郎には精神障害があり、座敷牢に閉じ込められていたという。

他にも吉兼家には不幸が続いたそうだが、それはいずれも友三郎の継母・三喜が嫁いできてからのこと。

そして三喜は嫁入り道具として奇怪な美人画を実家から携えてきていた。

「私」は吉兼家の不幸の原因は三喜の持ってきた美人画にあったと考え、「穢れ」の震源地は三喜の実家である九州福岡県の奥山家にあると推測する。

 


 

結末・残穢

奥山家は炭鉱を経営する資産家だったが、借金で火の車になったことが原因で当時の主人が家族・使用人もろとも無理心中していた。

現在、奥山家の炭鉱跡地は心霊スポットになっており、奥山家跡地でも不幸が頻発、さらには奥山家の解体された部材を買い取った家までもが怪奇現象の被害にあっているという。

また、奥山家は「蓮見家・真辺家」という二家に分裂したが、その子孫にも呪われたように不幸が相次いでいる。

「私」は「穢れの震源地」が奥山家であると確信し、一連の原因調査は終わった。

久保は岡谷マンションから引っ越し、問題なく過ごしている。

しかし、これだけのことを調べて「私」や久保に「穢れ」が伝染していないと何故言えるのだろう?

「私」は少し首に違和感を感じていたが、薬により今は解消している…。

 

「残穢」の怖さ

結末だけ見れば「私」にも久保にも致命的な不幸は起こっておらず、「私」に至っては直接的な心霊体験も経験していません。

「残穢」の物語は「触穢」の震源地探しの物語だった、で済ますこともできるでしょう。

でも、やっぱり想像してしまいませんか?

物語が終わった後、私たちの知らないところで「私」や久保が呪いの被害にあっているのではないか、と。

そして、「残穢」の物語を観て(知って)しまった私たちもまた「穢れ」に伝染してしまったのではないか、と。

「残穢」の中では実にさまざまな人物が「触穢」によって悲惨な目にあっています。中には命を落とした人もいます。

彼らは特に何をしたわけではなく、ただただ「穢れに伝染してしまった」だけの被害者。

そして、その「穢れ」は今もなおどこかで広がり続けている。

私たちの住む、部屋が、マンションが、土地が、過去にさかのぼって「穢れ」に関わっていないと断言できますか?

「残穢」は「観終わった後の現実が怖くなる」という実に嫌らしいつくりのホラーなのです。

まとめ

以上、映画「残穢(ざんえ)」のネタバレとして原作小説の概要を追ってきました。

今回のネタバレではだいぶ「怖さ」を薄めていますが、「観終わった後の怖さ」だけでなく、内容も十分怖い作品になっているので、重ね重ね見る方は覚悟してくださいね。

※私は本当に怖いので見れません

「和製ホラー」の怖さは「ビックリ」や「グロイ」ではなく「想像力の怖さ」だと思います。

そして映画「残穢」は120%想像力を刺激してくる作品です。

「結末があっさりしていて物足りない」という意見もあるようですが、個人的には和製ホラー映画史に残る「怖い作品」だと思います。

…覚悟してご覧ください。

 

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POSTED COMMENT

  1. ざんえ より:

    映画→小説と楽しんで余韻を味わう為にネット検索からこのページに辿り着きました。

    映画も面白かったです。
    女優俳優さん達の演技や演出も良かったです。
    たださすがに小説をまるまる映画化しているわけではないので、シーンのカットや改変なども多々ありましたが…

    それでもやはり残穢の後味として残る恐怖感は原作のほうが濃いと思います。
    本当にジメジメとした拭いきれないJホラー特有の恐怖が好きという人には原作のほうがオススメなのかもしれません。
    (個人的にはどうしてわざわざ夜に廃墟探索に行くのかというモヤモヤが原作の小説にて解消されたのでスッキリしました)

    あ、それと気になったことを1つだけ。
    原作、映画ともに舞台は「岡谷マンション」です。
    お暇な時にでも修正お願いします。

  2. 匿名 より:

    要するにリング、呪怨の二番煎じってことでよろしい?

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