映画「罪の余白」を見てきました!
原作小説「罪の余白」を読んで、めちゃくちゃ面白かっただけに期待していた映画です。
また、予告段階から「原作にないシーン」の存在が発覚していて、映画オリジナルの展開・結末にも注目していました。
結論から言えば、細かい改変は多いもののストーリー展開の大枠は原作小説通り。
感想としては「原作を知っていたから楽しめたけど、初見なら微妙かも」という感じでした。
今回はそんな映画「罪の余白」の感想や、映画ではわかりづらかった部分のネタバレ解説などをお届けしたいと思います!
映画「罪の余白」の感想とネタバレ解説!
まず、映画「罪の余白」のあらすじ・結末を簡単に振り返ってみましょう、
始まりは「安藤加奈」の転落事故。
同級生である木場咲と新海真帆は、直接的に手を下してはいなかったものの加奈を常々いじめていて、その日の転落の原因をつくった「犯人」である。
しかし、容姿端麗・成績優秀「誰もが憧れる存在」として君臨していた咲の犯行は咎められることなく終わろうとしていた。
そんな中、咲は「加奈の日記」の存在を思い出す。
咲は同級生「笹川」と名乗り、加奈の父親「安藤」を訪ね日記の存在について探りを入れる。
ところが、その咲の訪問がきっかけとなり安藤は加奈のPCの中に日記を発見。
安藤は「咲と真帆」が犯人であることを知る。
しかし、「笹川」としてそんな安藤の姿を見ていた咲は常に先手を打つことに成功。
学校(女子校)で待ち伏せていた安藤を警察に通報したり、わざと暴言を吐くことで安藤に自らを殴らせ逮捕させたり、学校で安藤の以上癖を噂し世間的に追い詰めたり…、安藤は咲の手のひらの上で踊らされていた。
しかし、咲がついに安藤の同僚である「早苗」にも暴言を吐いたことで、安藤は本気の反撃に出る。
必要なのは加奈の本性を暴く「証拠」であった。
…安藤家、夜7時。
加奈のケータイで咲・真帆を呼びだした安藤は「転落の日の真実」を尋ねるが、咲はまだしらばっくれている。
そこで安藤は密かにケータイの録画ボタンを押しつつ咲にこう突きつけた。
「学校も警察もダメならマスコミに言うしかないなあ」
――二重拘束(ダブルバインド)
女優になって活躍するという強い信念を持つ咲にとって「マスコミで騒がれる」ことは非常にマズイ。
かといって、それを阻止するには目の前の安藤をここから、マンション高層階のベランダから突き落とすほかない。
どちらに転んでも咲は窮地に追い込まれてしまう。
そして、咲は安藤が録画しているとも知らず真っ直ぐにこちらに向かってくる。安藤を突き落すために。
…落下。そして結末へ。
安藤は奇跡的に一命を取り留め、咲は安藤を突き落した罪により逮捕された。
感想
映画「罪の余白」に期待していたのは、映像化することでさらに際立つ「徹底的な胸くそ悪さ」と、結末でそれが一気に解消されるカタルシスでした。
その点で評価すると、映画「罪の余白」はちょっと残念な仕上がりだったと言えます。
まず、木場咲の「悪女っぷり」がちょっとぬるくなっているんですよね。
なにせ咲というキャラクターは原作小説において「真帆を騙して生贄に仕立て上げ、それにより満足した安藤を身投げさせ、結果的に自分1人だけ助かろうとした」ほどの清々しい極悪人なのです。
一方、映画版の咲はストーリー展開の兼ね合いもあり「生意気で小賢しくて憎たらしいクソガキ」程度の印象。
原作に比べて安藤や早苗と直接接触する機会が多いだけに、面と向かって暴言を浴びせるシーンは確かに「うわ、殴りたい!」と思わされましたが、その内容は結構ガキの常套句というか屁理屈じみていて「頭がいい」とか「心理戦」とかいう感じではありませんでした。
映画の煽り文句「究極の心理戦」はちょっと言い過ぎですね…。
また、結末のカタルシスという点についても同様に「ちょっと残念」
はっきりいえば、咲が敗北するシーンがあっさりすぎたんです。
望んでいたのは咲に対するたまりにたまった「胸くそ悪さ」を一気に吹き飛ばしてくれるようなラストでした。
具体的には咲が「追い詰められた」と自覚し、絶望する表情や絶叫、整った顔が醜く歪められるような画面が見たかったんです。
それなのに、視聴者に提示されたのは「安藤が録画しているスマホに映る、安藤を突き落そうとする咲」だけでした。
もうちょっと「やったー!内野聖陽(安藤)が小憎たらしい小娘に勝利した!」と噛みしめさせてくれるようなシーンがあってもよかったのにな…。
※原作小説のネタバレ・感想はコチラ!
ネタバレ解説
Q:加奈は結局なんで転落したの?
A:あくまで故意ではなく事故。加奈に落ちるつもりはありませんでしたが、緊張や動揺から足を滑らせてしまいました。
Q:どうして加奈はいじめられたの?
A:木場咲は自分の容姿を自覚していて「芸能人になるべき存在」と強く自認しています。ところが、自分をいち早く見つけるべき世間はまだ自分に声をかけていない。咲には焦りと不安がありました。加奈は無意識にそんな咲に対して「女優ならエキストラから?」「女優になる【夢】」などと発言し逆鱗に触れてしまったのです。
Q:決着のシーンの意味は?
A:安藤の狙いは咲に確実な「罪」を背負わせることでした。加奈の件では咲に責任は追及されないため、自分を突き落させることで改めて直接的な「罪」を犯させたのです。そのために安藤は「マスコミへのリーク」という咲に対する切り札を使い、証拠として咲の犯行現場を録画していました。
※原作小説では最後まで「復讐として命を奪う」という選択肢も残っており、「突き落させて罪を背負わせる」はとっさの機転でした。
Q:安藤が助かったのは計算の内?先はどうなったの?
A:原作小説では、早苗の車がクッションになったのは偶然。咲は少年院に送られました。
まとめ
以上、映画「罪の余白」を見た感想と、原作小説からのネタバレ解説でした。
今回は事前の期待値が高かったため「ちょっと残念だった」という感想でしたが、決して作品としてのクオリティが低いわけではありません。
原作に比べれば咲の「悪女ぶり」が少し薄れたようにも感じましたが、十分に美少女と内野聖陽とのバトルが楽します。
そう、映画「罪の余白」の見どころはやはり内野聖陽の渋さ・演技力!
あれだけ安藤の感情の変遷をリアルに表現できる俳優さんは、そうそういないはずです。
また映画「罪の余白」では映像化したことで「どこかで本当に起こった事件のでは?」と思わされるほどのリアルさも魅力の1つ。
ぜひチェックしてみてくださいね!
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