アニメ「BLOOD-C」がおもしろい!
なんとなく「BLOODシリーズの中でも評判が悪い」という噂を耳にしたことがあったのですが、そんなことはありませんでした。
ただし、後述しますが全体の構成がかなりピーキーなものになっているので、リアルタイムでアニメを見ていたとしたら「なんだこれ…」と衝撃の最終話を見ることなく視聴をやめていたかもしれません。
「BLOOD-C」に関する悪評はこのあたりに原因がありそうですね。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回はそんな「BLOOD-C」の少し複雑な世界観について、わかりやすく紹介・解説していきたいと思います!
Contents
「BLOOD-C」のネタバレ解説!
アニメ「BLOOD-C」の舞台は長野県諏訪湖付近のド田舎。
主人公は村の神社の娘である更衣小夜(きさらぎさや。高校2年生)です。
小夜はちょっと天然が入った、村の誰からも愛される心優しい子。
「♪今日は~いい天気~」と歌いながら登校し、それを聞かれて恥ずかしがるような普通の子です。
しかし、実は小夜には裏の顔がありました。
村に現れる「古きもの」と呼ばれる異形の怪物を日本刀で退治する巫女としての顔です。
2重生活を続けていく中、小夜はときどき「封印された記憶」の存在を感じます。
しかし、その内容は思い出せない…。
そうこうしていくうちに「古きもの」はどんどん活発になっていき、仲良くしていたクラスメイトや村の人々もどんどん「古きもの」に食われていってしまいます。
小夜が悲しみと焦りから情緒不安定になっていく中、テレビアニメ終盤(ラスト2話くらい)で、やっと黒幕が真相を話し始めるのでした。
すべてを覆す真実
これまでの出来事は脚本によって進められた「お芝居」
食われたはずなのに実は生きていたクラスメイトたちは、金や地位を約束されて雇われていた「キャスト(役者)」
すべてを仕組んでいた黒幕は小夜が家族同然に慕っていたお隣の喫茶店の店主「七原文人(ななはら ふみと)」でした。
そして実は、小夜の人格は文人によって植え付けられたニセモノだったのです。
重要なポイントについて、それぞれネタバレ解説していきますね。
1.小夜の正体とは?
小夜は古きものと戦う中で、異常なほどの回復力や頑丈さを発揮していました。
それもそのはず、実は小夜は人間ではなかったのです。
小夜の正体は「古きもの」を食べる上位存在。
人間から見れば「古きもの」と同じ化け物です。
これまで古きものとの戦闘では「御神刀」と呼ばれる日本刀に力が宿っているような表現がされていましたが、実は獲物はなんでもOKで、重要なのは「小夜の力」そのものだったんですね。
「封印されていた記憶」は文人によって上書きされてしまった小夜のもともとの人格と記憶。
本当の小夜は「明るく可愛い偽人格」とは真逆の「冷たく無機質な性格」をしています。
2.文人の目的は?
ちょっと語弊があるかもしれませんが「文人は小夜を人間に堕とそうとしていた」という解釈がわかりやすいかと思います。
文人は小夜に偽の人格を植え付け、もとの人格が戻らないように「コーヒー(暗示効果)とお菓子(古きものの血入り)」で、常に小夜をメンテナンスしていました。
さらに言えば、村に現れる「古きもの」を操っていたのも文人です。
※事前に採取した「小夜の血」を使って「古きもの」を操っていた
小夜の主食はあくまで「古きもの」ですからね。
「古きもの」が村の「エキストラ」を何人本当に食べようと、文人にはお構いなし。
ただ小夜にとって快適な環境をつくれれば、それでよかったんです。
しかし、実際には欲に目がくらんだ「キャスト」たちが文人に逆らって脚本進行をめちゃくちゃにしてしまい、あげくに小夜は元々の記憶を取り戻してしまいます。
3.結末はどうなったの?
アニメ12話のラストは次の通りです。
・キャストが裏切り、小夜が記憶を取り戻してしまった段階で文人の「実験」は中止
・村の住民(エキストラ)とメインキャストたちは、1人を除き文人の私設軍隊と「古きもの」によって全滅
・小夜は父親役だった「古きものと人間の混血」の化け物を倒し文人を追う
・しかし、今一歩のところでヘリで逃げる文人から銃で撃たれてしまい、文人を取り逃がす
・「絶対に逃がさない、必ず仕留める」という小夜が決意するシーンでエンド
実際「ここからが面白いんじゃないの!?」という終わり方ですよね。
ある意味「BLOOD-C」の本編は劇場版であり、テレビアニメシリーズはそのための壮大な前ふりだったとも言えるでしょう。
この作品の肝であるともいえる文人の真の目的は、劇場版「BLOOD-C」で初めて明かされています。
映画「BLOOD-C The Last Dark」のネタバレ解説
映画「BLOOD-C The Last Dark」の舞台はアニメラストから半年後の東京。
そこでは、文人が人工的に人間を古きものに作り替えようとしていました。
小夜は若者たちが集う反抗勢力に身を置き、文人を追います。
果たして文人の真の目的とは?
※以下、重大なネタバレあり!
結論から言えば文人は小夜を愛し、守ろうとしていたのです。
遠い昔から、この世には人間と古きものが混在していました。
人間は古きものに絶滅させられないよう「一定数の人間を食べていい(からそれ以上は勘弁してくれ)」という証「朱食免(しゅじきめん)」を発行し、古きものと契約しました。
ところが、時代が進むにつれて人間の数は爆発的に増え、一方で「古きもの」の数は減少していくばかり。
このままでは…そう、古きものを食べる小夜が生きていけなくなるんですね。
※小夜は呪いにより人間を食べたり、人間の命を直接奪うことができない
朱食免を発行した人間の子孫である文人はこの状況を覆すために「人間を古きものにする実験」を開始。
しかし、実験は成功せず、自ら被検体となり人間ではなくなっていた文人は最終的に小夜の刀によって自害してしまいました。
残された小夜は永遠とも呼べる時間を、古きものが絶えるまで一人で過ごさなくてならない…。
政治にまで権力を及ぼしていた文人が倒れ、東京(人間の世界)には平穏が訪れましたが、小夜のことを思うと微妙な心境にならざるを得ない終わり方になりました。
「BLOOD-C」シリーズの感想
まず、グロい!
古きものが人間を捕食するシーンなんか、もがれたり、ちぎられたり、すりつぶされたりと目も当てられません。
ある程度のグロ耐性がないと正視に耐えないでしょう。
しかし、それさえクリアすれば「BLOOD-C」はかなり楽しめるはずです!
なんといっても、アニメラストでの全てをひっくり返す「裏切り」は衝撃的でした。
「あっ、この瞬間のために(ちょっと退屈しつつも)これまで10話くらい見てきたんだ!」
と思った瞬間には、こちらも今までの評価をすべて覆して「何このアニメ面白い!」という感想を抱いていました。
さらに、そこから続く劇場版ではもうワクワクが止まらないわけですよ!
なにせアニメ1クールを贅沢に使ったお膳立てがされているわけですからね。
映画の冒頭から結末まで、これまでの遅れを取り戻すかのように怒涛の面白さが連続して襲ってくるわけですよ!
本当の自分を取り戻した小夜 vs 国際的大企業の会長であり秘密組織<塔>のトップである文人
映画の終盤には味方組織のトップだったはずの殯蔵人(もがり くろと)が実は文人の従兄弟で敵だったという「衝撃的な裏切り」もあり、さらにその蔵人をも裏切った文人の真意が「小夜への愛」だったなんて…
「最高!」
と叫びだしたくなるほど、一つ一つの展開に心が震えました。
「BLOOD-C」を見るなら、断然映画までの一気見がおすすめです!
このゾクゾクする「裏切られ」をぜひ味わってほしいですね。
まとめ
今回は「BLOOD-C」のネタバレ解説をお届けしました!
アニメでたまりにたまったフラストレーションが結末と映画版で一気に「面白さ」に変換される…そんな構成が新鮮でワクワクしました。
視聴するときは一気見がおすすめです。
アニメ『BLOOD-C』の配信は?
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※配信情報は2020年6月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
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BLOODはシリーズ化された作品で、cが今作品ですが、他にもいろんなシチュエーションの作品がありますね。共通するのは吸血鬼(吸血および食人)の要素と、少女が刀で戦うという要素です。
このシリーズの原点は、確か押井守氏のBloodだったと思いますが、これは戦後の時代の日本が舞台で、ようやく平和と日常が戻りつつある時代だったように思います。GHQがいた時代だったかどうか忘れましたが、吸血鬼と呼ばれる怪物を退治するために、米国のある組織が送り込んだのが小夜(名前が違ったかな)というおそらくアメリカ人の少女。後は吸血鬼と呼ばれる化け物が人間を襲うところを、小夜が戦うというストーリーですが、彼女と関わる事になる女性が、最後に100年ぐらい前のアメリカのある写真の中に小夜が写っているのを見るという下りで、小夜が人ではない吸血鬼である事がわかるわけです。
この作品はとても好きなのですが、その後のシリーズは、いろんな意味で現代アニメになってます。今回の映画化は結構第1作の要素を入れてるんだなあと思いました。
しゅめんじき
ではなく
しゅじきめん ですよ
>管理人より
ですね! ご指摘ありがとうございました!