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映画「暗黒女子」のネタバレ感想!結末で明かされる鍋の中身は…

ぱんだ
ぱんだ
ようこそ!

映画「暗黒女子」を観てきました!

公開初日である4月1日、快晴の日に見るにはあまりにもダークな作品!

『あなたの予測をすべてブチ壊す、驚愕のラスト24分』というキャッチコピーの通り、終盤での盛り上がりにはゾクゾクさせられました。

一方で、原作小説を読んでいる私としては残念だった点も…。

今回はそんな映画「暗黒女子」の感想を書いていきたいと思います!

※映画・小説のネタバレを含みます。ご注意ください!

※最初に残念だった点、次に良かった点に関する感想を書いています。合わせてご覧ください。

 

 

映画「暗黒女子」のネタバレ感想!

まず「あれ?」と思ったのは、登場人物の数でした。1人少ない。

よくよく見てみると原作小説にガッツリ登場している主要人物「古賀園子」がいない!

映画を見続けていくと、園子のエピソードが他の4人に振り分けられていることがわかりました。

おそらく衝撃的な結末部分をしっかり描写するためにも、前半部分である「各メンバーの小説朗読」を短くする必要があり、結果として1人削るという選択になったのだと思います。

しかし、正直に言ってこれは良くなかった…。

小説「暗黒女子」の魅力はダークな雰囲気と緻密で繊細な伏線回収にあると思っているのですが、これをブチ壊してしまっています。

この点を踏まえて、私が映画「暗黒女子」を見て残念に思った点は2つ。

 

1.結末に時間を割きたいがために、伏線の展開にあたる前半部分を早回しのようなスピードで進めてしまっていること。

ネタバレを知っている私でさえ「え、あ、今の伏線か!」とやっと気づけるくらいの速度で伏線が提示されていくので、おそらく初見では「誰と誰の話がどのように矛盾しているか?」と頭の中で整理する余裕はないでしょう。

前半では各メンバーの話の要点をまとめながら「誰が怪しいのか?」と考えるのが楽しいのに、これでは物語の世界に没入することができません。

実際、このせいで前半は言ってしまえば「退屈」な出来になってしまっており、私のいた映画館では冗談抜きで「いびき」が聞こえてきました。

また、伏線が頭に入ってこないということは、後半の伏線回収シーンの面白さも半減するということに他なりません。

映画化する以上は時間の制約がつきものとはいえ、原作の持つ面白さを活かしきれていないように思えて残念でした。

 

 

2.登場人物を1人削っていることで、細かい部分のつじつまがガタガタになってしまっていること。

私が映画「暗黒女子」を見て感じたのは「あ、結末の一番面白いところだけ、やりたかったんだな」ということでした。

それほどまでに、細部の設定がおざなりになってしまっているんです。

一言で言えば「中途半端」

例えば、高岡だけ「ゲランのミュゼ(すずらんの香り)」と「君影草(すずらんの別名。高岡の本のタイトル)」…2つの「すずらん」に関するキーワードを持っているのも美しくない。

※本来なら「ゲランのミュゼ」は古賀園子のすずらんキーワードだった。

例えば、映画では「ディアナがいつみと北条先生の写真を撮った」ということになっていますが、原作では(明言こそされていませんが)これはカメラを持ってブルガリアに一緒についていった高岡の仕業。

仮に写真を撮ったのがディアナだとすると変な矛盾が発生してしまいます。

※ディアナの行動原理は「いつみのことが(恋愛として)好き」ということ。北条といつみの関係にディアナが憎悪を抱くことはおかしくないですが、映画の展開をそのまま受け取ると「出会ってすぐに激しい恋に落ちており、次の瞬間には北条といつみを破局させるための密会写真を撮っている」ということに。サイコパスかよ。

あと、これは矛盾ではないのですが、高岡の小説朗読の中でディアナが呪いの言葉を吐くシーン。あれは酷かった。

原作小説で言えばこのシーンですね。

ディアナは木に磔にした人形に向かって、ぶつぶつと呟きはじめた。母国語のようだ。暗い、陰気なイントネーションが、不気味に空気を震わせる。同じ言葉の繰り返し。その語尾が鋭く切れあがるフレーズは、意味がわからなくても、心が切り刻まれていくような不快感をもたらす。

はい、原作では暗い雰囲気のあるグッとくる文章です。

それが映画だと…まさかの「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム…」ってテキトーにも程があるでしょうよ!

雰囲気をぶち壊すようなチープなセリフに、思わず爆笑しそうになってしまいました。

なんというか、総じてもっと原作の空気感を大事にしてほしかったですね…。

 

 

映画「暗黒女子」の良かった点

映画「暗黒女子」で良かったのは、何といっても清水富美加さん演じる澄川小百合!

今やいろいろとアレな感じになっちゃってる清水富美加さんですが、やはり女優としての存在感は頭一つ抜けています。

もし小百合役が清水富美加さんじゃなかったとしたら、映画「暗黒女子」はもはや目も当てられない状態になっていたことでしょう。

それほどまでに清水富美加さんが良かった!

1人だけ、まるで原作小説から抜け出してきた登場人物であるかのような雰囲気をまとっていました。

そのまま「澄川小百合」を体現していた、あるいは「原作を越えた」と言っても過言ではないかもしれません。

オーバーに聞こえるかもしれませんが、もし私が人に映画「暗黒女子」を勧めるなら「あの清水富美加を堪能できるという点だけで見に行く価値はある」とおススメするでしょう。

 

また『あなたの予測をすべてブチ壊す、驚愕のラスト24分』と銘打っているように、終盤の盛り上がりには力が入っていて良かったですね。

特に「闇鍋の中には(毒を持つ)すずらんが入っている」と小百合が言い放ち、鍋の中身を食べていたメンバーが恐慌状態に陥るシーンには緊迫感があって好きでした。

「いつみが生きていて暗闇の部屋のどこかに潜んでいる」と思い込んだ4人が慌てふためく様子、それをニヤニヤと冷たい薄笑いをたたえて見下す小百合の悪魔じみた表情…「これぞまさに暗黒女子!」といえる好シーンだったと思います。

そして物語は結末へ。

映画では倫理的なものに配慮してか、あまり詳しく説明していなかった「闇鍋の中身」

きっと答えにたどり着けなかった方もいると思うのですが…鍋の中身は「白石いつみのからだ」です。

4人のメンバーは「いつみを食べた」という新たな秘密を小百合に握られたことで、改めて小百合を主人公たらしめる脇役にならざるを得なくなった、という結末でした。

映画の冒頭には4人がニチャニチャと鍋の中身を食べるシーンがあったのですが、結末を知っている身としてはあの効果音はかなりエグかったですね。

それもまた暗黒女子らしくて個人的にはプラス評価でした。

 

 

まとめ

映画「暗黒女子」がついに公開!

今回は映画を見た感想をお届けしました。

正直、全体的な感想としては「うーん…原作の方が良かったよね」という感じで、手放しに「面白い!おススメ!」とは言えません。

結末で次々と展開される「どんでん返し」はやはり盛り上がりましたが、それもちょっとスベッてる感が否めないような…。

せめて上映時間があと1時間あれば、もっともっと面白くなったはずだと思うのですが…残念です。

一方で、暗黒女子の真の主役である澄川小百合を演じる清水富美加さんには確実に一見の価値あり!

原作小説を読んでいれば「まさかここまで小百合を体現できるなんて…」と唖然としてしまうことでしょう。

いや、本当にアレは見ておいて損はないです。

 

『あなたの予測をすべてブチ壊す、驚愕のラスト24分』

最後に映画「暗黒女子」の内容を軽く要約して、まとめを終わりたいと思います。

・「白石いつみ」の身投げは実は狂言。いつみは生きていた。

・いつみは恋人と子供を失っており、その原因である小百合以外の4人に復讐する計画を立てていた。

・いつみは4人に遺書代わりとなる小説を書かせ、毒を持つすずらんを食べさせて命を奪うつもりだった。

・ところが、いつみがカリスマ性を失ったと気づいた小百合が先にいつみを始末し、すずらんの代わりの鍋の具材にした。

・4人はいつみを食べたことで小百合に服従せざるを得なくなった。

・「主人公」だったいつみに代わり、小百合が新たな「主人公」になった。

 

なお、小説「暗黒女子」の詳しいあらすじ・ネタバレは以下の記事で読むことができます。

関連記事:小説「暗黒女子」結末までのあらすじ

原作小説と比べると、映画はちょっと残念でしたね…。

 

※追記:秋吉理香子さんの小説「絶対正義」がドラマ化!こっちもかなりのイヤミスです!

関連記事:「絶対正義」あらすじと結末を完全ネタバレ!ドラマ最終回は必見!

 



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