「HELLO WORLD」みたいな作品をみると、どうしても《SF部分のつじつま》が気になってしまいます。
たぶん「あー、おもしろかった!」で終わらせればいいと思うんですけど、「あれはどういうことだったの?」とずーっと考えてしまうんですよね。
そこで!
今回は原作小説(ノベライズ)を片手に、とことん映画「HELLO WORLD」の謎を考えていきたいと思います!
※映画公開と同時にスピンオフ小説「勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をする」が発売され、多くの謎が解けました! 内容を大幅に更新しています。
Contents
ストーリーと疑問点の整理
まずは、SF要素に注目してストーリーを簡単にまとめてみましょう。
◆
・2037年のナオミがアルタラに記録された2027年の世界に入る。
・ナオミは2027年から瑠璃の精神を2037年の『器』に入れる。
・現実のはずの2037年に狐面(自動修復システム)が現れる【疑問点1】
・ナオミ消滅。
・千古によってアルタラが人の手から離れる【疑問点2】
・直実と瑠璃は元の世界に戻る。ハッピーエンド。
・ナオミが病室で目を覚ます。瑠璃よって救われた【疑問点3】
◆
わたしが「んん?」と思ったのは【疑問点】の部分です。
1つ1つ、考えていきたいと思います。
【更新】ラストの意味と裏設定
最初からフルスピードでネタバレすると……
- 2027年と2037年はアルタラ内のデータ世界
- ラストに登場したのは2047年の現実世界
- すべては『直実を治療するための蘇生プログラム』だった
ひとつひとつ説明していきましょう。
まず、本当の現実で脳死状態なのは瑠璃じゃなくて直実の方です。
正しい歴史で何があったかは不明ですが、落雷事故で脳死になったのは直実だったという解釈で問題ないでしょう。
2037年のナオミがそうしたように、残された瑠璃はなんとか直実を治療しようと医学科学の道へと進みました。
そして、20年後(2047年)
瑠璃はアルタラを使用して直実を治療するプロジェクトの主任になっていました。
直実を蘇生する方法は、ただ1つ。
アルタラの中に堅書直実の精神を作り出し、それを現実(2047年)の直実の中に入れること。
つまり、2037年のナオミが2027年から瑠璃を連れ去ったやり方と一緒ですね。
データ世界である2037年では一行瑠璃という存在の重複が問題となり、自動修復システム(狐面)が働きましたが、2047年は本当の現実なのでその点は問題ありません。
とはいえ、直実の治療は難航していました。
なぜなら、肉体に入れるべきデータ世界のナオミの精神が『壊れて』いたから。
目的のために2027年の直実から瑠璃を取り上げる方法を選ぶようなナオミは、もはや本来の堅書直実とは別人であるとさえ言えます。
2027年の直実に瑠璃を救わせた後、そのまま自分の世界に帰るようなナオミでなければ、2047年の直実を治療するための精神として使えません。
そこで瑠璃はなんとかナオミに本来の心を取り戻させるため、2027年の直実に《高性能な神の手》を贈り、2037年の世界へと送り出しました。
で、ナオミたちは狐面に追いかけられながら京都駅にたどり着き、瑠璃を2027年へと戻して……
ナオミが直実をかばった場面で、ナオミの精神は2047年の体に入れることができる本来の状態へと戻ります。
※小説的にはこのシーン↓
ルリ「貴方は大切な人のために動いた。貴方の精神は今、ようやく『器』と同調したんです」
最後は直実が『神の手』でナオミを消していたように見えましたが、実はあれは現実世界へと精神を転送していたんですね。
その結果が、あのラストシーン。
現実(2047年)の直実は無事に目覚め、瑠璃と感動の再会を果たすというハッピーエンドでした。
それぞれの世界の関係性は?
ナオミのいる2037年は現実ではありません。
そして、ややこしいのですが、アルタラに記録された複写世界の中にもアルタラは存在しているわけで。
ナオミはアルタラ内部の世界から、さらにその世界のアルタラの内部の世界(2027年)に入っていったということになります。
マトリョーシカみたいな構造ですね。
- 現実世界=ラストに登場した世界。2047年。
- アルタラの中の世界=脳死した瑠璃がいる世界。2037年。
- アルタラの中にあるアルタラの中の世界=高校生の直実や瑠璃がいる世界。2027年。
2047年のルリはナオミを治療するために必要な精神をつくりあげるため、アルタラの中に現実の過去とは異なる世界をつくりあげました。
具体的にいえば、落雷で瑠璃が脳死になるという架空の設定を盛り込んだのです。
そうしてルリは2037年のナオミが2027年のデータ世界に行くように誘導しました。
もし、2027年でナオミが瑠璃を拉致すれば失敗。
思いとどまって瑠璃の拉致を諦めたら(他の方法を模索するように考え直したら)成功。
何度繰り返しても結果は失敗だったけど、映画本編でようやく成功した、という背景が実はあったんですね。
2027年の世界はどうなったの?
直実がナオミを『神の手』で消した(本当は現実世界に送った)あと、アルタラセンター長の千古はアルタラの真の力を解放させるスイッチを押します。
小説の記述をまとめると、その後に起こったことは次の通り。
1.アルタラセンターから光のドームが広がっていく
2.直実の『神の手』から同じ光のドームが広がっていく
3.ふたつの光のドームがぶつかり、世界が開闢(かいびゃく)した
『開闢』の意味を調べてみました。
- 天と地がはじめてつくられたとき
- 世界の始まりのとき
ざっくりとした解釈なんですが、『開闢』によってアルタラ世界はパラレルワールドとして独立したのだと思います。
千古が押したスイッチによって、アルタラ世界は外部の人間から干渉を受けなくなりました。
それは事実上、現実世界と同じ条件の世界になったということを意味しています。
2027年の世界のことを考えてみると、直実はすでにナオミと違った行動をとっているので、この先起こることはまったくの未知数です。
だから本当の現実(における過去)とは違う出来事が起き、違う発展をとげていきます。
- パラレルワールドとして分離した。
- もうひとつの現実として成立した。
『開闢』によって起きたのは、そういうことではないでしょうか。
スピンオフ小説で裏づけが取れました。
2027年のアルタラ世界は『もうひとつの現実として独立した』で正解でした。
以下、スピンオフ小説より抜粋。
「つまり、あなたの世界は新しい世界になったの」
「新しい、世界……?」
「そう。機械の中の限定された情報としてではなく、現実と同等の規模と宇宙の運動を持った、正真正銘の新世界」
コメントに届いた疑問に答えるコーナー
肉体は脳死状態になっていた現実の堅書直実ですね。
一方、中身は2037年のナオミ……ではありません。
2037年のナオミをガイド(基準)にして復活したもともとの(現実の)直実の精神です。
※2037年のナオミの記憶や意識が残っているのかは不明。
根拠はあるの?
スピンオフ小説でいうと180~181ページの部分ですね。
一部抜粋します。
「ここはね、2047年現在、脳死状態にある堅書直実を治療するための、蘇生プログラムの中の世界なの」
2047年の医療技術により、機能停止した脳を蘇らせることはできる。
しかし、それは脳が再起動したというだけであって、記憶や思考の元となり、その人をその人たらしめているニューロンの情報網は、脳死という大きな断絶を境に著しく損なわれてしまっている。
そのままでは完全な回復には至らない。
脳の蘇生と同時に、情報構造も復元しなければならない。
そのためのガイドラインが必要だった。
「そのガイドになるものが量子精神。数値化された心。頭の中まではっきり記憶しているアルタラがあれば、堅書直実のガイドをつくることは不可能じゃない。そう思ってた」
(中略)
「堅書直実の心は今『壊れている』。このままではガイドとして正常に機能しない」
ここの記述から、2037年のナオミ(の精神)は現実(2047年)の直美を蘇生するための『軸(中心核)』のようなものであることがわかります。
『軸』の存在により現実の直美本来の心が蘇る、とでもいいましょうか。
2037年のナオミの精神は残っていないか、あるいは《現実の直美と融合している》といったところで、少なくても目覚めた直実の精神が100%、2037年のナオミのものというわけではないと思われます。
シンプルに事故直前(現実の過去としての2027年)の直実をガイドラインにすればよかったのではないか?
確かに!
つまり、
『2037年のナオミじゃないと治療に適さない理由』があるわけですよね。
言いかえれば、『2027年の直実にはなくて、2037年のナオミにはあるもの』が必要だった、と。
前提条件として、小説の記述的に現実の直実が事故に遭ったのはやはり高校生の頃(2027年世界の事故と同時期)だったはずなんですよね。
だから、えっと……
(リアルに1時間くらい考える)
あれ?
なんで正史の2027年を再現するだけじゃダメだったんだろう?
事故の直前の精神を復元してガイドラインにすればいいはずですよね?
でも、それじゃダメだ、と。
(もう1回、小説を読みなおす)
うん、わかんないね!
いくつかの仮説を検証してみましたが、全部「いや、でも事故当時の精神持ってくればいいじゃん」に落ち着きました。
2037年のナオミを使わなければならなかった理由が見当たりません。
なので、考察を募集します!(敗北宣言)
「こういうことでは?」という考えがあれば、ぜひコメントで教えてください!(土下座)
もちろん、わたしも考えが浮かんだら追記します!
ありがたいことにコメントに考察が届きました!
※ふぃーにょさん、ありがとうございます!
さて、最後の最後、2037年のナオミである必要性ですが、ほぼこじつけですが、肉体年齢と精神年齢に差がありすぎると精神がガイドラインとして機能できない、という説はどうでしょうか。
具体的には最大10年程度という形で
これならば2037年の一行さんの場合も許容範囲に収まりますし、時代が10年ずつずれているのにも(無理やりですが説明がつきます)
アルタラ内の役割を堅書くん一行さんで変更させたのもナオミを現実世界の肉体年齢と近い年齢まで成長させる必要があったと考えればなんとか納得できないこともないかなと思います。
なるほどー!
状況からの推測ではありますが、
『2027年のナオミではダメな理由。2037年のナオミである必要性』
を説明できています!
アリですね!
またまたコメントにいい考察が届いたので、紹介します!
※るーさん、ありがとうございます!
ちょっとよくわからなかったのが、なんで落雷で瑠璃が脳死したという現実では起きなかったことを架空の設定として追加したかですね。
その設定いれたから、37年時点の瑠璃を助けるために過去の自分から瑠璃を取り上げるナオミになった訳ですし。
現実の肉体と同調するには少なくとも37年時点の精神が必要だけど、精神面は限りなく27年時点のものである必要がある。
でも10年時間が経過すれば、どう未来が分岐するにせよ事故時点の直美の精神とは乖離してしまう。
あの設定が一番精神面での乖離が少ないってことなのかな。
落雷が起きない設定とかで、ずっと二人が恋人同士だったらやっぱり27年時点の直美とは別人になってるだろうから治療には不適なんだろうし
物語の設定から逆算して考えると、
『2037年のナオミじゃないと治療に適さない理由があった』(知らんけど)
と考えた方が自然です。
となると、現実の直実に2027年以降はなかったわけなので、ルリは『2037年のナオミがいる世界』をつくる必要があった、ということになります。
ただ、映画の中でも言及されていましたが、データ上とはいえ、人間の精神は簡単に設定変更できるようなものではありません。
ルリに可能だったのは、2027年の落雷対象を直実から瑠璃に変えるといった、事象の変化が限界だったのではないでしょうか。
そう考えると、ルリもまた試行錯誤を繰り返す必要があったわけで、直実蘇生に15年以上もかかった理由の説明にもなります。
- 現実の直実の治療には2037年の精神が必要だった。
- そのため、ルリは『直実が生き続けている世界』をつくった。
- 2037年のナオミの精神を現実の器に同調させるためには、難しい条件を満たす必要があった。
- その条件を満たす可能性が最も高かったのが、2027年で瑠璃を失った直実(=ナオミ)だった。
- あの条件のナオミが本来の『優しい心』を取り戻すことで、はじめてすべての条件が満たされた。
- ※ただし、ルリに人間の精神は操作できず、落雷対象を変えるといった『1つの事象変化』を加えることが技術的限界だったとする。
仮定に仮定を重ねた考察ですが、コメントしてくれたみなさんのおかげで自分自身もより納得できる考察にたどり着けました。
コメントしてくれたみなさん、本当にありがとうございました!
※引き続きコメントお待ちしています!
現実でずっと直実を助けようとしていた一行瑠璃です。36歳かな?
『現実でも瑠璃が落雷事故に遭った』と誤認すると訳が分からなくなってしまいます。
- 現実……落雷被害者は直実
- アルタラ内の設定……落雷被害者は瑠璃
と整理すると納得できると思います。
クロニクル京都計画は2027年のものでしたが、現実のアルタラ本体は2047年にある最新型です(実は『アルタラⅡ』)
そのアルタラ内には全世界のデータが含まれていた……ということですかね?
宇宙すら内包する世界として独立したということなので、単純に複写したというより、演算によって1から構築した、という解釈もできそうです。
まとめ
今回はアニメ映画「HELLO WORLD」のネタバレ考察をお届けしました!
では、最後にまとめです。
- 本当の現実世界はラストの2047年世界だけ
- すべては脳死状態にある現実の堅書直実を治療するための蘇生プログラムだった
- 2027年の世界は『もうひとつの現実世界』として独立した
スピンオフ小説「勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をする」によって、ようやくもやもやしていた疑問が解けました!
原作小説読んでもわかんないんだから、映画を一回見ただけじゃ全貌なんてわかりようがないです、これ(笑)
- 「これはどういうこと?」
- 「私はこう思った!」
とかコメントしていただけたら嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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なるほど。宇宙と同じで宇宙の外側はどうなってるの❓アルラタの外、現実は実際どうなってんのかな❓記録世界は過去の話、現実ではナオミは瑠璃に直美ではないと言われたままで…。ラストは記録世界内の各世界内が変わっただけで…ほんとにハッピーエンド❓
コメントありがとうございます!
『本当の現実』は存在しているはずなんですけど、きっと特定はできないですね。
ナオミや直実がそうであったように『ここが本当の現実だ!』という認識は思い込みでしかなく、証明する方法がありませんから。
そういう意味では、もしかしたら私たちが認識している『現実』も本当に現実なのかはわかりません。
(「胡蝶の夢」の理屈ですね)
ラストに関しては、直実視点に限ればハッピーエンドと言えるのではないかと思います。
変な外部干渉を受けることもなく、予定調和ではない未来を瑠璃と歩んでいけるという意味では。
また、未来(2047年)のナオミとルリについても、ようやく結ばれてよかったと思いました。
どうしても最後に納得がいかなくて。ナオミがルリを助けて欲しかったな。特に日曜から月曜日深夜にかけて完読したからか、やるせない気持ちになっからかな。
こんばんは!
昨日、京都プレミア試写会に参加してきました。
とても面白かったのですが、わかたけ様と全く同じ部分に疑問を感じ、これはもう無限にパラレルワールドが存在するように世界が増幅したのかなぁと思うことで、無理矢理自分を納得させて帰ってきました。
それでもやはり気になってしまい考察サイトを検索したところ、こちらにたどり着きました。
とてもわかりやすい考察と開闢の解説ありがとうございます!
見てる時は、え?かいびゃく?何それ???だったので(-.-;)
私の納得できていない部分は下記の3点です。
❶往復できないんだから、同調したら直美は消えるのでは?→未来の科学の進歩と、宇宙の謎エネルギーの力をもってすれば、往復も可能になる?
❷現実ナオミ(最後目覚める)は2037年のナオミが眠った姿なのか?
❸2037年のルリは直実のいる過去へ戻ったのに、一体どのルリがナオミを取り戻すために頑張るのか?→これが一番わからない部分です。ナオミを失うルリなんて存在しないのに。やはり物語に描かれていない部分で何かあるんですかねぇ。
原作未読なので、読んでみて、また公開初日に見に行こうかなと思っています笑
浜辺美波ちゃんは、あまり深く考えすぎずに楽しんで下さいと言っていましたよ。
長文失礼いたしました
こんばんは!
京都プレミア試写会行かれたのですね!
うらやましい!
実際に映画見てもやっぱり考察部分の謎は残るんですねえ。
浜辺美波ちゃんの言うとおり、深く考えないのがベストなんでしょうけど……気になるものは気になりますよね(笑)
とはいえ、小説・映画に共通してあえて「完璧な正解」はわからないようになっているような気もします。
特にラストに登場する『ナオミを救うルリ』の正体は2027年の瑠璃とも2037年の瑠璃とも違う気がしますし。
私の解釈はこんな感じでした。
>現実ナオミ(最後目覚める)は2037年のナオミが眠った姿なのか?
答えは「NO」
最後に登場する『眠っていたナオミ』は物語で一切触れられていない平行世界の堅書直実だと思われます。
>2037年のルリは直実のいる過去へ戻ったのに、一体どのルリがナオミを取り戻すために頑張るのか?
これも『第三の瑠璃』が存在するという認識です。
無限にあるアルタラ世界の中には『直実が脳死し、瑠璃がそれを救おうとしている』というパターンもあったということではないでしょうか。
映画見てから小説を読むと新しい発見もあると思います。
新しい気づきや考察が思い浮かんだら、また教えてください!
アルタラがある現実なんて
私達からしたら現実世界ではないですね。
アルタラの目的は正確な歴史の保存なので
記録された歴史から明らかに逸脱したので
プロジェクトが破綻しているはずです
公的事業なので予算がカットされた場合
アルタラもコンセントから外されるでしょう
そうなればいくら複雑に重なった世界も
まとめて消えるでしょうね
2037年(仮想)の千古氏は何したのでしょう?
彼の立場であれば一度アルタラを停止して
原因を究明して再構成してからの再起動が
筋のはずなんですが
そもそも無限の記憶装置があるとして
どうやって全てを観測するというのか
しかも人間の脳内記憶から何から全部を
リアルタイムで何十年も
それもまああるとしましょう
1人でも承諾が取れなかったらバグが
ヤバそうですが、そういえば瑠璃の
承諾はとれないので、触れない方がいいか
なべさん、コメントありがとうございます!
とても論理的な指摘ですね!
「なるほど、確かに!」と思いました。
そのうえで、ちょっと考えてみたのですが、
・アルタラのコンセントを外したら多重世界が消えるのでは?
・アルタラを再起動すればよかったのでは?
という指摘はそのとおりなんですが、それが
『アルタラ世界の中にあるアルタラ』
だった場合はどうなるでしょう?
アルタラ内のアルタラの電源を切ったところで、そのアルタラ世界を包括するアルタラ世界は残っています。
つまるところ多重世界はなくなりません。
「じゃあ、現実のアルタラの電源を落とせば?」
となると思うのですが、この物語の設定的に、事実上《現実は存在しない》に等しいと思うのです。
どういうことかというと、誰も自分世界が本当の現実かどうか認識できないわけで、どんなに
「ここは現実! アルタラの電源落とす! はいおわり!」
と思っても、それが現実ではなければ、やっぱりアルタラ世界はなくならないわけで……
うん、もうわけがわかんないですよね(笑)
だから、きっちりとした答えはやっぱりないのかな、と思います。
とはいえ、こういう思考実験みたいなことぐるぐる考えるのっておもしろいですよね!
なべさんのおかげで楽しい時間が過ごせました(^^♪
いえ、ハローワールド限定で主人公のみ
現実か仮想かを判定可能です
というか設定的に致命的弱点なんですが
クロニクル京都は京都しか記録されてない
可能性が極めて高いと思われます
つまり高校の修学旅行は不可能です
京都市域の外は存在しません
ナオミが体験したことはアルタラに残るため
修学旅行は行えるでしょうが
オリジナルの修学旅行の記録が頭の記憶に
挿入されるだけになるでしょう
その場合、仮想シミュレーションで記録と
解離した状況であればバグってしまうかも
京都の地理情報を記録するという点では
何の支障もありませんが
文明の仮想シミュレーションを行うのは
不可能でしょうね
>なべさん
目から鱗です!
そういえばクロニクル京都って『京都限定』の計画なんですもんね!
《開闢》によって無限の世界が誕生した、と認識していましたが、
無数に生まれたのは『京都世界』だけということになりますよね……?
《開闢》では『アルタラの真の力が解放される』という説明だったし、
すっかり地理的にも世界規模のことが起こったと思ってたけど……。
なべさんが「設定的に致命的弱点」と書いているように、制作サイドも実は考えてなかったりして……。
最後にナオミが目を覚ましたがそこがまた別のパラレルワールド的世界なのであればどれだけ同調しようとあくまで目を覚ましたのは2037年の歴史を経たナオミなのではないでしょうか?
瑠璃も同調し2037年で目を覚ましたがナオミの事を直美とは別人と判断したような事が起こるのでは?
>ゼロさん
はい、最後に目を覚ました直実の精神は2037年のものですね。
一方、体は2037年の直実のものではありません。
物語の中でも瑠璃や直実が
『アドレスの重複』
によって襲われていたので、最後の場面でも同じことが起こりそう、ということですね。
もし、何も起こらないとすれば
『ラストシーンは明らかな未来であり、技術的にアドレス重複問題には対応できている』
という説明が一番しっくりくる気がします。
ハッピーエンドにはつきもののご都合主義ということで(笑)
私は映画のみしか見ていませんが、2037年のナオミが、2027年のルリが雷に打たれるまでに経験したことの全ては現実世界で起きていた出来事と同じだと思います。
現実世界ではルリが雷に打たれたのではなく、ナオミがルリを庇って雷に打たれたのだと思うからです。
アルタラの世界でナオミには背中に大きな傷があり、それが現実世界でルリを庇って雷に打たれてできた傷だとすると、2027年の夏祭りの落雷までの全ての出来事は現実世界でも本当に起きていたことだと考えられます。
アルタラ世界で2037年のナオミが2027年のナオミを救うシーンでは背中で自動修復システムからの攻撃を守っていました。この背中で、雷からルリを、修復システムから過去の自分を、守っていたのかなぁと思うと、現実世界とアルタラの世界の出来事を完全に切り離してしまうには少し寂しい気持ちになりました。
感情論を抜きにしても、ラストの現実世界とそれまでの全ての出来事に全く繋がりがないとすると夢オチのようななんとも言えない虚無感が残ってしまってちょっとなぁという気持ちになってしまいました。
世界線は違えど分岐点である落雷で、現実世界ではナオミ、アルタラ世界ではルリ、が脳死状態になってしまうまでのそれぞれの世界に起きていた全ての出来事は全て共通で、本当にあったことだと私はそう思いたいです。
>まるさん
ぜひ、小説も読んでみてください!
映画では「察してね」という感じでしたが、
ナオミの背中の傷はアルタラに潜り込もうとして失敗したときにできたヤケドです。
このように映画はノベライズに比べてかなり『省略』が多く、初見での考察は難しいと思います。
実は小説にもしっかりとした答えはないんですが、ヒントならたくさんでてきます。
自分が納得できる解釈を考えるのも、おもしろいですよ!
P.S.
『正史では雷に打たれたのは直実だった』という考えは、実は私のなかにもあります。
ただ、現実問題として「雷より早く反応して瑠璃を守る」というのは難しいでしょうから、「実は雷の事故に遭ったのは直実の方だったのでは?」と疑っています。
そうするとラストシーンにつなげやすくなるのですが、それはそれでまた疑問点がいくつもでてきて……。
これ、本当に納得できる設定資料あるんですかね?(笑)
映画見た私の考察です
現実世界で起きたこと
夏祭りで瑠璃が雷に撃たれて脳死状態になる
瑠璃蘇生のためにアルタラ京都を利用する
古本市は開かれず、蘇生された瑠璃はそのまま生き続ける
直実の望みはもう一度瑠璃の笑顔が見たい、で達成された
アルタラ京都をリカバリーする際に自責?によりアルタラ直実をリカバリーせずに助けようとした
ここでなんらかの事故により直実は脳死状態になる、同調率の低いアルタラ直実を体に入れようとして失敗?
この直実を蘇生するためには、データ世界の直実を助けるために自分を犠牲にし、なおかつその状態の直実にグッドデザインで触れている必要がある
(グッドデザインは直接触れている対象にのみ影響を与えるため)
そこで
アルタラを内包する京都をアルタラ内に作り上げ、二重アルタラ京都を作る
アルタラ直実にアルタラ瑠璃を蘇生させる
アルタラ京都に二重アルタラ直実を連れてくる
二重アルタラ直実のためにアルタラ直実が自分を犠牲にする
犠牲にさせるには同一世界に同時に2人の本人が存在してはいけないルールを作り、アルタラ直実に気づかせる
そのために二重アルタラ瑠璃に蘇生後に二重直実とは違うと気づかせる
そのための古本市、あそこであの本が燃えたと知っているのは瑠璃だけで、本の複製を手助けしたのは先生じゃなくて現実瑠璃
あんな複雑な工程で直実を蘇生したのは、その必要があったからで、それは現実でほぼ同じことを行なっていたからではないでしょうか
自動修正システムを止めたのはアルタラ瑠璃直実を救うため、1回目は取り残された直実が原因で結局失敗になった(と思われる)ため、アルタラの2人も救うことで計画は完遂
>まっちさん
……すごいっ!
もし、映画を1度見ただけでそこまで考察できたのだとしたら、驚くべき考察力です!
今、ちゃんと理解するためにスピンオフ小説を再読しているところなんですが、かなり《正解》に近い推理だと思います。
私の方でもまたしっかりとした考察を追記する予定なので、よかったらまた見に来てくださいね!
> 最後に目覚めるナオミは何者?
肉体は脳死状態になっていた現実の堅書直実ですね。
一方、中身は2037年のナオミ……ではありません。
2037年のナオミをガイド(基準)にして復活したもともとの(現実の)直実の精神です。
これの根拠ってあるんでしょうか?
2047年のナオミは死んでいて、2037年のナオミの精神が2047年のナオミの体に入ったのでは?
>あ さん
ご質問ありがとうございます。
記事内に追記しました。
わかたけさん
大変面白い考察をありがとうございます。
脳死したのは瑠璃であることを前提に考察していたのでとても面白かったです。
1点私の疑問について見解を頂けないでしょうか?
2047年のナオミを目覚めさせる定義についてです。
2037年のナオミの壊れた心を改心することでガイドラインとして成立する表現に疑問を感じます。
2027年の落雷で直美が脳死している場合、
アルテラで2027年の直美を再現するだけでガイドラインとして成立すると思うのですが、いかがでしょうか?
>えのほん さん
ご質問ありがとうございます!
記事内に追記しました!
わかたけさん
はじめまして、分かりやすい整理ありがとうございます。とても興味深く読ませていただきました。
私も土曜日に映画をみて引き込まれてしまい、そのままifを購入、読了したところでした。(これから小説版も読んでみようと思います)
さて、最後の最後、2037年のナオミである必要性ですが、ほぼこじつけですが、肉体年齢と精神年齢に差がありすぎると精神がガイドラインとして機能できない、という説はどうでしょうか。
具体的には最大10年程度という形で
これならば2037年の一行さんの場合も許容範囲に収まりますし、時代が10年ずつずれているのにも(無理やりですが説明がつきます)
アルタラ内の役割を堅書くん一行さんで変更させたのもナオミを現実世界の肉体年齢と近い年齢まで成長させる必要があったと考えればなんとか納得できないこともないかなと思います。
昨日if読み終わって自分が納得できる理屈をぱっと思い付いただけなのでガバが多くあると思いますが説のひとつとしてみてもらえたら嬉しいです。(根拠が状況証拠しかありませんが)
>ふぃーにょ さん
なるほどー!
それなら理屈としては筋が通っていますね!
記事内で紹介させてもらいます!
ありがたやー!!
27年、瑠璃が雷に打たれる
37年、直美がアルタラに潜り瑠璃を助ける。
アルタラ直美を見捨てて瑠璃を助けた際、狐にやられて、現実に帰れない。瑠璃だけ助かる。
47年、瑠璃がアルタラ内アルタラにカラスとして侵入してアルタラ直美に現実直美を助けるよう補助する。現実直美が助かり、ラストにつながる。
映画しか見てないので小説による補完があれば、前提が違うかも。狐にやられる部分のみ予想です。
>あお さん
考察ありがとうございます!
そのルートはやっぱり考えますよね!
わかります!
実際、映画単体で考察したとき、そのルートは最もきれいな解答のひとつだと思います。
スピンオフ小説の話をすると、瑠璃は『15年以上』直実蘇生プロジェクトに携わっていることになっているので、残念ながらその仮説は成立しません。
ただ、スピンオフ小説は「あくまでifの物語」と説明されているので、映画単体の考察としては、あおさんの考えはとても理論的でキレイだと思います!
こんばんは!映画を見てン?っとなった点が解決されてとてもスッキリしましたありがとうございます泣
ただそれでもわからない部分が多くていくつか質問というかわかたけさんの考えを聞きたくなりました。(一度しか見ていないので普通に作中で説明されていることもあると思いますがご容赦ください)
・狐面たちは一般の人々には見えないというような説明があった気がするのですが2037年の住人たちには普通に見えているような描写がありました。これはどういうことでしょうか?2027年も2037年も電子データと言うのなら2037年の人々だけが狐面たちを認識できると言うのはおかしい気がしました
・直美が2037年に一行さんを自転車に乗せて逃げているとき、三本足のカラスが狐面たちはもうアルタラ本体からだけではなく様々な場所からこの世界に干渉できる的な発言をし、実際に街角や道路標識から狐面が現れるシーンも見受けられたのに、なぜ最後京都駅に直美たちが到着した際、狐面たちが京都駅から出現することがなかったのでしょうか。
・2037年のナオミの心が壊れているから2047年の直美の精神には使えないとのことでしたが、その事実をナオミ自身に伝えて自立を促すといったことはできなかったのでしょうか。
乱文で申し訳有りませんがどうしても気になったのでわかたけさんの考えを聞いてみたいです!
>パラオ さん
こんばんは!
ご質問ありがとうございます!
映画を一度見ただけとのことですが、びっくりするほど核心をついた疑問ですね!
あまりに的を射た質問すぎて、今、だらだらと汗をかいています(笑)
>なぜ2037年の狐面は一般人に見えていたのか?
実は私も同じことを思いました。
そして、その理由は映画・小説ではおそらく説明されていません。
私は『HELLO WORLD』七不思議のひとつとしてスルーすることにしました(笑)
ただ、今、改めて考えてみると、2027年の狐面と2037年の狐面に違いがあるとしたら、
前者が『歴史と違う点を修正するための狐面』だったのに対し、後者が『アドレスの重複(2重存在)を解決するための狐面』だったということが挙げられそうです。
後者の方が問題度が高く設定されていて、その解決のために一般人に干渉できるほど強い存在として実体化した、とか……
いや、わりとこじつけですね(汗)
うがった見方をすれば、データ世界の出来事はすべてルリたち現実の人間の管理下にあるわけで、何か意図をもってルリたちがそのように設定した、とも考えられます。
実際、一般人にも被害が及んだことでナオミ・直実は「彼らを助けなければいけない」とプレッシャーを感じていたように思われます。
ナオミが直実に自分を消すように言った背景にそのようなプレッシャーが間接的に影響していたのだとしたら、すべては『ナオミに本来の心を取り戻させるための布石』だったとも考えられます。
>京都駅に直接狐面が現れなかった理由
これも七不思議のひとつ。
結論から言えばさっぱりわかりません。
それでも、何か考えてみるとしたら……
イメージとしては『京都駅は一種の構造的な「聖域」であり、そこから直接狐面が現れることはできない』って感じですよね。
ただ、これだとめちゃくちゃ穴があるわけで……没かな。
先ほどの理屈をこっちにも当てはめれば『ギリギリまでナオミを追い詰めるための難易度調整だった』という考え方もできます。
『すべてはナオミに本来の心を取り戻させるための布石』説ですね。
ただ、これを肯定するとルリがちょっと性格悪いやつになっちゃいますし、そもそもスピンオフ小説的には2027年の直実が2037年に行ったのは、映画本編がはじめてのことだったとの記述があるので、かなり無理筋です(汗)
これも、七不思議のひとつということで……。
(まだ京都駅に近くなるにつれて狐面が発生しにくいような設定になっている、という説の方がマシでしょうか)
>2037年のナオミに直接事情を伝えてたらよかったのではないか?
スピンオフ小説には『どんなアプローチをしてもナオミはすさまじい執念で同じことを繰り返した』という記述があります。
きっと何を伝えたとしてもナオミは同じ実験を繰り返し、2027年に入ろうとするはずです。
2037年のナオミにしてみれば『2027年から瑠璃を連れ去る作戦』が失敗するとは思っていないわけですしね。
それに、ナオミにとっての瑠璃は『病室で眠っている瑠璃』であって、いるかどうかもわからない『現実で直実を助けようとしてる瑠璃』ではありません。
彼は、彼が恋した瑠璃を自分の手で助けたかったのではないでしょうか。
さらにもうひとつ加えるなら、『心の状態』は自分では制御できないものでもあります。
仮にナオミが現実世界の自分に同調しようとしても、おそらくは不可能だったのではないでしょうか。
瑠璃を救うことに憑りつかれ、心が壊れている状態ならなおさらです。
そんなわけで、私としては『直接ナオミにアプローチする方法はどうも失敗しそう』というふうに思いました。
結局、疑問点の3分の2に『それはハロワ七不思議の1つです』というぶん投げ回答をしてしまいました(汗)
私も「そこはホントわかんないな」と思っていた部分だったので、冷や汗をかきました。
いい考察が浮かんだら、改めて記事に追記しようと思います!
2027の事故直前だとなおみの瑠璃に対する好感度が足りないから2027の直美では現実の肉体と同調はしないんじゃない?
だから映画で最後に好感度メーターが100になる演出があったんだと。
死んだときと死ぬ直前ではやはり全く一緒にはならない
ので直美を生かすルートで同調を試みるけど心が壊れてしまう
けど2027のころの直美を見てもとの自分を取り戻すことによって
同調条件である必要好感度とガイドになりうる元の精神のクリアになったんだと思います。
>なるき さん
『直実の瑠璃に対する気持ちの深さが違うから』説はやっぱり考えますよね!
私も同じことを思いました!
ただ、よくよく考えてみると『同調』の条件は
『器と中身が完全に一致していること』
なんですよね。
言いかえると、治療に必要なのは『脳死になった当時の堅書直実と同一の精神状態』だということです。
その精神状態の中には、当然、瑠璃に対する好感度も含まれていそうですよね。
とすれば、むしろ2037年のナオミは2027年の直実に比べて『瑠璃への愛が育ちすぎている』と考えた方が自然に思われます。
じゃあ、なんで2037年のナオミが『器』に同調できたのかというと……これ以上は頭が爆発しそうになるのでやめておきましょう(笑)
>死んだ瞬間とその直前の精神状態は違うから?
とても論理的な考察だと思います。
1ミリ秒でも時間がずれれば、わずかといえども精神状態が変わる、というのは納得しやすいですね。
ただ、やはり疑問は残ります。
そこまで正確に精神状態の一致が求められるのであれば、2037年のナオミが器と同調できたことに違和感を感じざるを得ません。
『コンマ1秒を争う精神状態の一致が必要だった』という前提条件と『2037年のナオミの精神が器と同調した事実』がどうも矛盾しているように思われます。
2037年のナオミが器に同調できたのは、明らかに自分の身を挺して誰かを守るという『直実らしい優しい行動(の土台となる直実本来の優しい心)』がトリガーになっています。
だとしたら、案外、重箱の隅をつつくような完璧な精神状態の一致が必要だったわけではないのではないでしょうか。
仮に必要なのが『直実らしい優しい心』だったとすると……今度は2037年のナオミにこだわる必要がなくなってしまったように思われます。
だから、何か、もう一声……納得できる考察が欲しいところです。
なるきさんはどう思われますか?
アルタラ内で破損したデータを自動修復するのが狐面なら、
狐面が動く必要がない→アルタラ内で不足、破損がないデータをもって、ナオミのデータをリカバリする必要があったのでは。
2027年から直接ナオミを持ってくると、2027年のアルタラデータ破損→2037年、2047年のデータへと破損が拡がっていくとか。
破損したデータからだと、正常なリカバリができないとか。
映画しか見てませんが、2037年のアルタラ+ナオミが消えて、自動修復もとまったところがあったような。
(記憶曖昧)
アルタラ内で現実とは異なるが自動修復が行われる必要がない世界、開闢した世界ができて、それを持った2037アルタラデータを元に2047アルタラのデータを復元(修正?)後に、そこからナオミ復活みたいな。
、、書いてて何いってるか、分かんなくなってきました。。
わかりやすい考察ありがとうございました
1つ疑問に思ったのですが
現実ナオミを蘇生するために37年の架空の過去を作ったなら作ったときに参考にしたデータで蘇生できたのでは?と思いました。
これについての考察を頂けると幸いです。
>名無し さん
映画では『神の手』の説明をするときに、『人の心など情報量の多いものはつくれない』とナオミが説明していましたね。
2047年の技術力がどの程度のものかわかりませんが、落雷事故の対象(事象)を設定的に変えることはできても、人の心に干渉することはまだできないんだと思います。
で、2037年のナオミという存在をつくると、決まって心が壊れてしまう。
だから、ルリたちは間接的にナオミの心を修正する方法を模索していた。
……ということではないでしょうか。
自分なりに推測してみました。
たしかに落雷事故で脳死状態になったのは直実で間違いないでしょう。
その直実を助けるためにルリは2047年(現実)のルリはアルタラの2027年の記録の書き換え(瑠璃が脳死状態になる)に成功した。
記録が書き換わるだけで現実世界には一切影響しないからルリは無事である。
アルタラ内では書き換わった世界でルリの思惑通りナオミが瑠璃を助けようと行動する。
その精神が同調して現実世界のナオミが蘇る。
わかりやすい考察ありがとうございました。
映画を見て、疑問だった部分が大分消化できました。
ただ、まだ小説を読めていないからかもですが、ちょっとよくわからなかったのが、なんで落雷で瑠璃が脳死したという現実では起きなかったことを架空の設定として追加したかですね。
その設定いれたから、37年時点の瑠璃を助けるために過去の自分から瑠璃を取り上げるナオミになった訳ですし。
現実の肉体と同調するには少なくとも37年時点の精神が必要だけど、精神面は限りなく27年時点のものである必要がある。
でも10年時間が経過すれば、どう未来が分岐するにせよ事故時点の直美の精神とは乖離してしまう。
あの設定が一番精神面での乖離が少ないってことなのかな。
落雷が起きない設定とかで、ずっと二人が恋人同士だったらやっぱり27年時点の直美とは別人になってるだろうから治療には不適なんだろうし
>るー さん
!!
すごく納得できる考え方ですね!
論理的に整理されていて、すとんと納得できました。
記事内で紹介させてもらいます!
1点疑問です。
ルリはナオミの蘇生プログラムの中の世界で、ルリ自身が脳死になったという改ざんを行なっていますが、そんなことをしたからナオミの心が壊れて同調できなくなったのではないでしょうか??
つまり、別にルリを脳死にする必要はなかったのでは?ということです。
>おかけん さん
そうなんですよね~。
記事内でも触れましたが、ただ2027年の直実の精神を持ってくればいいだけの話のように思われます。
ただ、2037年のナオミにこだわったのは、それだけの理由があるはずですよね。
その理由については想像するしかないのですが、1つ前の『るー』さんの考え方が参考になるかと思います。
なんでデータであるアルタラが現実世界を動かすんですか?なぜデータの書き換えが現実にリンクするのか、わかりません
神の手が結局なんなのかもわからないのですが、そこは映画だけではわからないところですかね?
おはようございます。
私も一つ疑問に思った点があるのですが、ナオミが2027年世界の伏見稲荷にアクセスしたとき、アクセスした場所がずれると日付がずれる(曖昧なので合っていないかもしれません)みたいな感じだった気がするのですが、もしずれていたとしたら元々はどの時期にアクセスする予定だったとわかたけさんは思いますか?
>かいぎょう さん
ご質問ありがとうございます!
なるほど。
言われてみれば、その点について考えてませんでした!
ナオミの目的は
・瑠璃が直実のことを好きになること(同調のため)
・そのために2027年の直実を操ること
ですよね。
直実と瑠璃は高校入学を機に出会うわけなので、時期としてはそれほどずれてなかったのだと思います。
(もしかしたら、もう少しだけ早い時期に来るつもりだったのかも?)
場所については、それほど重要ではなかったと思いますが、設定していたとしてたら
・学校の近く
・直実の家の近く
・瑠璃の家の近く
といったところでしょうか。
効率だけ考えれば、学校ではゆっくり話せませんし、夜の時間帯の直実の家に行きそうなものです。
あるいは、最初に少しだけ瑠璃のことを一目見たかったという理由で、瑠璃の近くにアクセスするつもりだった……というルートも素敵かな、と思います。
返信ありがとうございます!
確かに、時期はあまりずれていなさそうですね…
わかたけさんの他の方への返信を読ませて頂いて、1点わかたけさんと違う考え方をしていた点があったので、そちらを記させていただきます。
直実が燃えた本をグッドデザインで作り出し、その本の貸し出しカードの一番上の名前が一行瑠璃だった点についてなのですが、私的には直実がグッドデザインで一番上の名前の欄を空白にした本を作り出し、その本に瑠璃が名前を記入したんだ思います。
理由は2つ考えました。
一つは直前に瑠璃が「貸し出しカードの一番上に名前を書きたい」という趣旨のことを言っていたことです。
もう一つは、直実がグッドデザインで本を作ったときに自分で本にキズなどを付けていたことから、本は新品の状態で作り出した。
だから、貸し出しカードの名前は直実が記入していて、直実なら一行さんのためにと一番上を空白にすると思うからです。
この考察、どう思われますか?
>かいぎょう さん
こんにちは!
他の方に指摘されて、小説を読み直してみて、ようやく気づきました。
これ、瑠璃の名前はもともと書いてあったわけじゃないですね。
かいぎょうさんが考えられているように、直実が瑠璃のために変えたのだと思います。
小説には
『長い年月を経てインクが退色し、かすれてしまって、今にも消えそうな字で。一行瑠璃の名が書き記されていた』
とあるので、『一番上を空白にした』というより『一番上を瑠璃の名前にして復元した』のだろうと思われます。
そうだっんですね…
小説はまだifしか読んでいなくて…
ありがとうございました!
ちょっとしたことなのですが、27年に落雷で打たれたのが直実だとしたら、37年のナオミの背中の傷(実験で負ったとされる)はもしかしたら本当は落雷で負ったものだったりしないですか…?ナオミが傷なしで37年に生きていれば、見た目的な事実との相違でシステムに排除されてしまうので、ルリはそれも見越して アルタラ内のナオミにたくさん実験失敗させたとか…それならナオミも思い入れは深まり、27年の直実の精神に近づくことが出来るので…
>ぱす さん
2037年のナオミの背中の傷はヤケドによってできたものなのですが、それが『現実の直実が落雷で負った(背中の?)傷とリンクしている』という考え方はアリだと思います。
一方で、2037年のナオミの数々の実験失敗がルリの思惑によるものだった……というのはナシではないのですが、それだとルリの性格がとんでもないことに……(笑)
個人的にはルリが関与できたのは『落雷の対象を変える』くらいの設定変更だったと考えているので、ナオミの行動を操れていたとは思っていません。
コメント失礼します。
アルタラがパラレルワールドを作った点において、
アルタラは京都しか記録していないので
パラレルワールドを作るのは不可能ではないか、
と思い、考えたのですが、アルタラの真の力は、
その空間の全てを瞬時に記録し、
パラレルワールド化するということですかね?
dーTVのスピンオフで、千古教授が、
「アルタラはその力を0.00000たくさん01%しか
使っていない」と述べていました。
なので、その0たくさん%のところに、世界を
一瞬で記録し、新たな世界を作り上げる、が
入るのでは、と考察しました。
読みづらくてすみません。
>くっすー さん
ですね!
アルタラは設定的にめちゃくちゃ万能なので、たいていのことは「アルタラならできるよね」で片づけられそうです(笑)
こんばんは
素敵な考察読ませて頂きました。
大体同じ考えでうれしいです!!
私が1つだけ疑問に思ったのは、
2027年の直実が燃えた本を複製した時、図書カードの一番上の名前が瑠璃になっていたのは何故なのかって思いました。
単純に2047年の瑠璃が一番最初に借りて読んでいてその状態で復元されたという事でしょうか?
よければご意見教えてほしいです。
因みに考察にあった2037年の直実出なければいけない理由ですが、1個下の世界から出ないと現実に引っ張ってこれないからではと思いました。
2047年(本物)→2037年(1個下の世界)→2027年(2個下の世界)
以上です。
> くー さん
コメントありがとうございます!
図書カードについては、シンプルに瑠璃が一番最初に読んでいたからだと思います。
もともと一番上に瑠璃の名前が書いてあったから、そのまま復元されたのではないかと。
瑠璃は読書家ですし、おじいちゃんが図書館から本をもらうとき「孫が読んだ本だから」と選んだのかもしれませんね。
>2037年のナオミの考察について
その説明でも筋は通るのですが、疑問も残ります。
中間に2037年をつくらず、2047年の直下に2027年の世界をつくればよかったのでは……?
という疑問です。
この点についてはどう思われますか?
ご返信ありがとうございます。
私は、元々2037年の世界も2027年からスタートして(現実世界でもアルタラが完成したのは2037年かなと思ってます。)、その世界のナオミ(先生)が2027年から10年を経て2037年になりアルタラを作り、2027年の直実に会いに言ったっと思っています。
現実世界の直実は瑠璃を守るために雷に打たれ脳死になったと思いますので(思いたい)、雷に打たれそうになった瑠璃を助けたいという気持ち(中身)と助けたという行動(器)をした事になります。
脳死から目覚めるには中身と器が必要なのですが、直下のナオミの世界では事象を書き換えたため、瑠璃を助けたいという気持ち(中身)しかなく同調が行えず10年の時がたったのではないでしょうか?
2027年の直実の世界でも全く同じ事が起きるはずだったのですが、ナオミが絡んだ為、直実も成長した結果瑠璃が助かった。ただこの瑠璃を助けた行動は直実の行動なのでナオミの器はまだ同調できていない。
最終的にはナオミによって成長した直実と共に瑠璃を救い、さらに直実も救う事によって器も完成した。
なので、第2のアルタラ世界(直実の世界)がも必要だったのではないでしょうか?
また同調後にナオミを現実世界に帰すためのグッドデザインの使用者としての役割もあったのかなと。
また、ナオミは2047年の現実に帰れますが、2027年のアルタラの瑠璃とナオミはただの記録世界に帰らなくてはなりません。現実の瑠璃はお礼の意味も含めて2027年のアルタラの世界を記録世界から開闢したのではないでしょうか?
半分位は妄想ですが、こんな感じなのかなと思っています。
原作と映画しかまだ見てないため、if本の中で辻褄があっていなかったらすいません。
HelloWorldって初歩で習うプログラミング用語ですよね。これが、瑠璃と直実の長い旅の始まりだったのですかね。
HelloWorldっていう物語はタイムトラベルものにおける弱点である、「過去の自分が経験したことは未来の自分も経験したことだから、未来の自分が過去の自分に干渉して歴史を変えた場合、未来の自分はこの先起こることを全て知っている」という部分を過去の世界ではあるが、同時に別世界でもあるアルタラ世界を使って1度歴史を変えたらもう未来の自分も結末が分からなくなるようにすることで新しいジャンル?のようなものを確立していると思いました。
そう易々と時間を行き来することも出来ず、瑠璃を救いたいその一心で体がボロボロになりながらも何度も何度も挑戦するという部分も真新しく感じ、久しぶりにこんなに心が動かされる物語に出会えました。
観た翌日に小説も買い、今読んでいる途中です。
この考察記事はすごくよく考えられていており、HelloWorldの世界を理解するのに役に立ってくれました。ありがとうございます!
追記
あと自分の理解力が足りてないだけかもしれませんが、最後の2047年の世界すらもアルタラ世界である可能性はないのでしょうか?1度クロニクル京都、アルタラというプロジェクトを始めてしまった時点で無限大の層によるマトリョーシカを作ったのと変わらないと思うのですが…
>Rate さん
コメントありがとうございます!
感想から「HelloWorld」をとても気に入られたことが伝わってきました!
同じ作品を好きになれてうれしいです(^^♪
追記分についてですが、「2047年=現実」という認識はスピンオフ小説である「勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をする」を根拠としています。
ただ、スピンオフ小説はあくまで「if」という設定なので、絶対的な正解というわけではありません。
映画単体での解釈はまた別個にあっていいと思いますし、かくいう私もスピンオフ小説を読む前は『開闢によって無限の並列世界が誕生した』と解釈していました。
追記
スピンオフ小説で現実とされている2047年もまた実はアルタラ世界だった……という考えもあるわけですが、そこを考え始めるともう頭が追い付きません(笑)
返信ありがとうございます!
もう2つほど質問させてください。原作とスピンオフを読み終えて思ったのですが、2027年と2047年の2人が救われた後の2037年はどうなったのでしょうか?理屈的には2人とも居ないことになるはずなんですが。
蘇生プログラムが完了したのでルリやミスズによって削除されたのでしょうか?
さらに気になった点として、上のコメントで触れている、直美がグッドデザインで復元した本に瑠璃が1番初めに借りたことになっているカードが入っていた件については、小説160、190ページの記述から察するに燃える前の本には瑠璃の名前は入ってなかったはずです。(間違ってたらすいません)スピンオフを参考にすると、やはりナオミが復元の手助けをしたようなので、ナオミの瑠璃を想う気持ちがそうさせたのか、はたまた徹夜で疲れた直美のミスなのか…(そうだとするとよく他の文字は乱れなかったなと思いますが)
かな~りどうでもいいことではありますが、わかたけさんなりの見解を教えてください!
>Rate さん
すごい! 2冊とも小説読まれたんですね!
まずは、貸し出しカードについて。
Rateさんの指摘で小説の該当ページ読んでみて「まじだ!」と思いました(笑)
『もともとの貸し出しカードに瑠璃の名前はなかった』
これは確定と考えていいでしょう。
そのうえでそれが
・直実によるものか、それともナオミによるものか
・意図的なものか、それともミスなのか
まで考察されているとは……。脱帽です。
『直実が瑠璃のために意図的に改変した』という考え方がわかりやすそうですね。
次に2037年世界について。
なるほど。そこは考えてなかったですね……。
というかRateさんと同じく『削除されたんだろうな』と自然に思っていました。
あの世界はルリたちによる局所的な再現世界であるように思われます。
(何度もやり直していた、という発言から)
リセットや削除はルリたちにとって簡単で、直実を救うという主目的を果たした以上、もうあの世界を存続させる必要はなさそうです。
ちょっとドライな気もしますけどね(汗)
本日やっと鑑賞することができ、いくつかの疑問点が残ったので考察記事を探して本記事にたどり着きましたが、大部分の謎が解消出来てとてもスッキリしました!ありがとうございます!
しかし、この記事を読んだからこそ気づいた疑問もありますね…やはり、なぜ2037年の直実の精神である必要があるのかという点は気になります…
それに付随する形で他にも疑問が出てきました。まず、未来の一行さんが落雷の対象を変化させたことについて、その意味や意図自体も謎が残りますが(そのせいで2037年のナオミの精神が壊れてしまうという点で)、これによって本来生存する一行さんが死に、直実が生きることになっていますが、それこそ狐面たちが大騒ぎする事態なのでは?と感じました。
似たような点で、2037年のナオミが2027年にダイブしたときにはアドレスの重複が起きているはずなのになぜ狐面たちはナオミを捕らえようとしなかったのか、という点です。これについては”2027年と2037年ではアルテラの機能進化している”や”2027年にダイブしたナオミは実体のないアバターであったから”(2037年に向かった直実は実体があるように思えたので…)ということで説明がつかなくもないかな?と思いますが、狐面が行き来しているところからも両年のアルテラは同一の概念な気もしますし、2027年時点であんなに高機能なのにアドレスの重複についての修正するプログラムが付いてないのも変な気がしてちょっとしっくりきません笑
強引ですが「直実を治療するための蘇生プログラムだった」というところから、この世界は思ったより一行さんの思い通りな部分が大きいのではないかとも感じました。これらについてわかたけさんはどう思いますか?
まだスピンオフの小説も、チェインストーリーも見れていないので、これから購入して理解を深めていけたらと思います!(最後の現実のシーンが月(?)っぽい描写だったのもまだよくわかってないので…笑)楽しい考察記事ありがとうございました!
>エスプレッソさん
そうなんです!
ひとつ疑問が解消したと思ったら、また新しい疑問がどんどん出てくるんです(笑)
さて、エスプレッソさんの疑問は『狐面』についてですね。
指摘されて初めて「なるほど。たしかに」と思いました。
2037年のナオミが2027年に行ってもお咎めなしだったのは、やっぱり『アバターだから』なのかな、と思います(実在扱いではない?)
一方で、本来生存していないはずのナオミが2027年8月以降も狐面からお咎めなしだったのは……ちょっと納得がいきませんね。
……と思ったのですが、よくよく考えてみれば瑠璃にしても直実にしても『脳死』だったので、一応は『生きていた』扱いだったということで説明がつきそうです(今思いつきました)
ただ、それとは別に
・2047年の瑠璃の意思はどこまで反映されていたのか?
(どこまでが瑠璃の思い通りだったのか?)
という問題は深く考察するに値する命題だと思います。
「ぜんぶ瑠璃の思い通りだった」と考えた方がつじつまは合わせやすいのですが、そうするほどに瑠璃の性格が悪くなっていっちゃうんですよね(笑)
また小説などを読んで新しい疑問・考察が浮かんだらぜひ教えてください!
P.S.
まだはっきりと考えがまとまってるわけではないのですが、2027年と2037年の世界は『そこだけピンポイントに再現された箱庭世界』だったのではないかと考えています。
瑠璃がアルタラ世界にあれこれ介入できたのは、それがアルタラ全体から見た一部分ではなく、《そこだけ別枠で再現された局所的な世界》だったから……?
(やっぱり考えがまとまってませんね。すみません!汗)
コメント失礼します。
落雷にあったのは本当は直実だった。
瑠璃は脳死状態の直美を助けるため、アルタラ世界への干渉方法を研究した。
それが成功したのが2037年以降。
精神への干渉は出来ない。
精神と器とのデータの同調が必要。
直美の死を回避したデータが必要。
瑠璃に出来る技術的限界は、落雷で事故死が起きるポイントを少しズラすことだけ。
以上を仮定すると、アルタラで直美の死を回避して瑠璃が死んでしまったら、その時点から直美の心の崩壊がおこってしまって器との同調が不可能になるのではないでしょうか。
ナオミの心を器と同調させるためにはナオミに「瑠璃と直美」の二人を助けさせることが必要なのに、その方法は2037年以降でないと開発されないから決して成功しないわけです。
アルタラ世界への干渉システムが開発されたのが2037年だったので、二重アルタラ世界でもそこまで待つ必要があったのではないかと思いました。
本当は2037年までに助けたかっただろうけど、どんなアプローチをしてもナオミは決してアルタラの研究をやめなかったんでしょうね。そして心のデータの崩壊も止まらない。
何度やっても直美はアルタラ世界への干渉をしようとするので、二重構造にしてナオミを救いだす計画をたてたのかな、と。
ナオミは瑠璃をかばって落雷に打たれたのかなぁ、あの時みたいに直美をかばったことで本当に同調したんだろうなぁって勝手に思って心が苦しくなりました。
瑠璃、本当に諦めないでくれてありがとう。
コメント失礼いたします。
2047年のなおみを脳死から救うために、2037年のアルタラ内のナオミの精神を必要とした理由について、考えてみました。
わかたけさんの考察に感化された部分もありますが、一考察として、目を通してくださると嬉しく思います。
科学の進歩により、2047年の現実世界では、アルタラ内の精神が本来の性格に近い状態であると、脳死が治る。
その一方で、本来の性格と脳死状態の性格が不一致(器と中身の同調ができていない)と脳死は治らない。
仮定として、2047年のなおみは2027年に落雷を受け事故に合い、そこで精神が崩壊するとする。(優しい性格の直美がそうでなくなる。)そうすると、2037年のナオミは2027年の落雷の事故以降の世界なので、性格として2047年のなおみと近い状態。だが、2027年の優しい直美とは性格が異なる。2047年と2027年では直接の同調ができない。
そこで、クッションとして2037年のアルタラ内のナオミでの同調を試みることにした。
2037年のアルタラでは、人の精神はいじれないが、落雷の落ちる場所(本来ナオミであるはずがルリに落ちること)は変えられる。
脳死状態じゃないナオミが生存しているアルタラをつくることで、(脳死状態のままだと行動ができない)ナオミが本来の性格である直美の精神に近づくことができるようにする条件を整えたかった。
その条件設定のためにルリに落雷をうけさせ、ルリを脳死状態にし、ルリを助けるという行動をとらせることで、本来の優しい性格の直美を取り戻し、同調させようとした。
だが、2037年でのナオミは、精神が崩壊したままの優しくないナオミなので、アルタラ内の2027年の瑠璃を奪うという残酷な、本来の直美ならやることのない行動をとってしまう。しかし最終的にナオミが直美を助けるという行動をとり、本来の優しさを取り戻し、2037年のナオミは2047年のなおみと同調できた。2037年のナオミは2037年から消えたが、その精神は2047年のなおみの一部として生き続ける。
と、この様に考えました。
文章としてまとまりが悪く、読みにくくてすみません。
ざっくり言うと、優しくないなおみが優しいなおみになる過程が必要だったのかな?て感じです。
>しゃもじ さん
コメントありがとうございます!
細かいところですが、2047年の直実の表記をひらがなで「なおみ」にするのいいですね!
『事故によって性格が変わっていた』
という前提をつければ、つじつまはあいますね!
これはブログ管理人的視点なんですが、しゃもじさんのコメントが公開される前に、次のコメントのルリリーヌ教信者さんも同系の考察をされていたので驚きました。
全てのコメントを確認した訳では無いので、もしかしたら同じ考察があるかもしれませんが。
2037年の直美じゃなければいけない理由について考えました。こじつけです。
1.現在世界で直美が事故に遭った時に性格が変わった?そのせいで直前ではダメだった。
2.事故の原因はルリリーヌを助けるため?
だから、わざと瑠璃を脳死にして37年の直美に瑠璃を助けさせようとした?
こんなふうに考えてみました。
>ルリリーヌ教信者 さん
コメントありがとうございます!
>事故の原因はルリリーヌを助けるため?
記述こそないんですが、たぶんそうだったのだろうと私も思います。
だから2037年のナオミが直実を『かばった』時に同調できたと考えられますね。
(落雷の速度に追いついて他人を助けられるのか、というツッコミはありますけど。汗)
>現在世界で直美が事故に遭った時に性格が変わった?
なるほど。
『直前の直実ではダメだった理由』としては筋が通っていますね。
前のコメントのしゃもじさんも同系の考察をされています。
「落雷事故に遭った瞬間に性格が変わるのか?」という疑問は残りますが、2037年のナオミを必要とした理由にはなっていると思います。
考察読みました。素晴らしいと思います!
自分も2027年の直美をガイドにしなかった理由を疑問に思っていました。
肉体年齢に近付けるために10年のラグが限界だったというのは一番しっくりきますね。
ですが少し苦しいと思うので自分も2つ説を考えてみました。
1つ目
2027年の直美をガイドにすると、蘇生した2047年のなおみ高校生の精神で肉体は37歳ということになります。そうなると社会復帰はかなり大変でしょう。そこで仮想現実であるアルタラで10年分の経験を持たせて、大人の精神で蘇生を狙ったという説です。
正直、かなり苦しいです。なおみの蘇生を最優先で考えるるりが、わざわざこんな余計なことをするとは思えないのでほぼボツ案です。でもここの考察を読んで真っ先に気になったのが、肉体37歳で精神17歳の場合の齟齬だったので…
2つ目
2047年のアルタラは月面にありました。ということは京都にあるアルタラとは別物です。おそらく月面アルタラは2037年ごろから稼働したのでは?その場合2037年より以前の記録は当然ないです。だから一番古くて2037年が限界だった説です。
しかし、事故があったのは2027年のはずです。2037年のなおみはすでに脳死状態。これでは蘇生できません。そこで京都アルタラと月面アルタラを繋げました。ただし京都アルタラは過去の技術。ドローンで撮影しただけの映像から再現した精神など移植できません。月面アルタラで再演算します。最終的に月面アルタラで再現した2037年のナオミと京都アルタラの直美が“出会い““共感“することで蘇生のための条件が整ったのではないでしょうか。
これも苦しい気がしますがアルタラが二台存在する点をうまく生かしていると思います。
「HelloWorld」は夢中になるほど大好きです!
とくにかでのんが好きで、スピンオフ小説とスピンオフの漫画でも大活躍しているのが本当に嬉しい!本編に載せきれていない設定やキャラはまだまだたくさんありそうなので、もっともっとスピンオフ作品出して欲しいですね!
初めまして。
映画しかまだ見れてないので、考察とても参考になりました!
ひとつ疑問なのですが
2047年のルリである烏は、どの地点でナオミと出会っているのでしょうか?同じタイミングで2027年にきたように見えるのですが、会ったところは描写されていなかったように思います…烏の神の手の能力について詳しいように見えたのですが、烏(ルリ)はナオミを救いにきている訳で…?
と訳が分からなくなっております…笑
>さくらもち さん
映画見られたんですね!
考察が少しでも納得につながったのなら嬉しいです(^^♪
映画に登場した『神の手』になるヤタガラスですが、2037年のナオミが連れていた鳥と、ラストで直実を手助けした鳥は別モノです。
ルリが差し向けたのは後者で、直実が崩壊する2027年の『穴』に飛び込んだ後の不思議空間で、はじめて直実と出会っていますね。
(2037年のナオミがルリの鳥と初めて出会ったのは、そのあとの2037年世界ですね。ルリの鳥の方が高性能なので驚いていました)
鳥が「わたしはあなたの努力を見ていたただの~」と言っていたのは、現実世界のルリが直実をモニタリングしていたことを意味しています。
映画の最後になおみがベッドの上で目を覚ますシーンの直後、画面には月面と、その奥に地球があったように見えたのですが、るりとなおみ(その他の人間も)は現実では月にいるってことですか??
>暁穂 さん
映画のラストシーン、月面でしたよね。
スピンオフを含め、小説には『月にいる』という記述はありません。
おそらく「直実が目覚めたのは未来の世界である」ということをわかりやすくするためのカットだったのだと思います。
私はそのまま「そっかー、2047年は月に研究所あるのかー」と思ってました(笑)
さすがに全人類が月に移住している……みたいな設定ではないと思います(脈絡なさすぎるので)
なるほど!
ありがとうございます!!!
私も月で生活するのもいいな…とか思ってました笑
なぜ最後の月で暮らしている世界が現実だと思うのでしょうか、
シミュレーション仮説のようにその世界すらプログラムの中かもしれませんね。
現実世界は存在するのでしょうか
考察記事読みました。
概ね納得できる内容が簡単に説明されていて素晴らしいです。
ところで、現実で雷に打たれたのは直美の方だったとする説は何か出典がありますでしょうか?わかたけさんの推論ということでしょうか?
お返事頂けますと幸いです。
>ぺ さん
こんにちは!
『現実で雷に打たれたのは直実だった』についてですが、映画や小説で明言されていたことではありません。
映画や小説を根拠にできるのは『現実(2047年世界)では直実の方が脳死状態にある』までですね。
その理由についてはノータッチだったので、わかりやすい仮説として『雷に打たれたのは直実だった』と置いています。
(一応、記事内でも「解釈できる」と表現しています)
まったく関係ない病気などだった可能性も否定できませんが、ナオミが『誰かをかばった』ことをきっかけに現実の直実と同調したことから、
『現実では直実が瑠璃をかばって雷に打たれていた』と考えると、やや腑に落ちやすいのかな、とも思います。
(雷から他人をかばえるのか、という問題はさておき)
初めて筆を取らせていただきます。
先日、HelloWorldを見て私自身納得できないことがたくさんありましたので色々と他の方の考察を探してこのサイトに行き着きました。
見に行った友人と議論したのですが答えが出ないことが多く、わかたけ様のご意見をいただければと思います。見当違いかもしれませんが…
1 そもそも、37年世界のアルタラ研究所?(そう表現させてください)とはなんだったのでしょうか。全てがデータの中の管理機構なら狐面と別側面の機構という扱いになりますがあれらの電源落としが現実の狐面とリンクしている意味がわかりません。
2 最初のヒロインを救う設定を鑑みるに人格を一致させるために事故のあった直前までの精神データを必要とするという設定だと思っていました。(だからこそすぐに回収というわけにはいかなかった)し、許容値という表現をされていたように思います(誤差もOKという意味)
だとするならば、主人公の精神を救う時の狐面との攻防も主人公の精神データを揃えるための布石ということになりますが、本人達が現実でそのような経験をするわけもなく、あの経験のどこに必要性があったのか、辻褄が合わないような気がするのです。(野暮な話かもしれませんが)
3、37年世界から27年世界に戻ろうとした主人公とヒロインは新たなC世界(開闢)に行った、という認識でいるのですが、この時に37年世界のアルタラが消えた意味がわからないのです。37年世界ではこのま37年の世界が続くであろうし、開闢と全く縁のない世界であるはずです。(だからこその、開闢だと思っています。)
見当違いの質問、かもしれませんが、SFが題材の以上、これらの説明にブラックボックスがあってはいけないと思うのですがご意見をいただければと思います。
>ゴグモンさん
コメントありがとうございます!
わたしの解釈は次の通りです。
短い文章で伝わるか不安なので、「?」と思ったらまた追って質問していただければ幸いです。
1.2037年のアルタラ研究所とは
2037年の世界は現実ではありません。
2047年の現実にいるルリたちが構築したデータ世界です。
データ世界なので、バグに対処するための自動修復機構である『狐面』が湧きます。
瑠璃や直実の『2重存在(アドレスの重複)』に反応して出てきていましたよね。
狐面が消えたのは、2037年のナオミが消えてアドレスの重複が解消したから。
博士っぽい人が電源を落としていたように見えたシーンは、実はアルタラのリミッターを解除していた場面です。
それによって2027年世界が『もう1つの現実』として独立しました。
(このあたりは記事内を参照)
2.狐面との攻防の意味は?
まず、スピンオフ小説の記述的に2037年世界での出来事はぜんぶ現実のルリたちにとってイレギュラーなんですよね。
狙ってたわけじゃない、と。
何百回もの試行回数で失敗し、最後の最後の賭けとして、ルリたちははじめて2037年世界に直実を送り出しました。
現実の直実を救うための条件が具体的になんだったのかは不明ですが、『ある精神状態』に一致することが必要だったわけで、それがたまたまナオミが身を挺して直実をかばった場面で達成された、と。
……答えになってます?
3.開闢とかの
2037年はルリたちが構築したデータ世界です。
直実の治療に成功した以上、もう存在する意味がないので消されます。
2037年の『開闢』によって
データ世界(2037)の中のデータ世界(2027)が現実として独立しました。
これによって2027年は現実からの干渉を受けなくなりましたが、2037年は独立していないので消されます。
最後に1つだけ。
小声で。
(……たぶんSF設定そこまでガッチリつくりこんでないです……たぶん……)
はじめまして、こんにちは。
アルタラの中にアルタラが記録されているという説は私も同じ感想を持ちました。(以後、現実世界をn=0,現実世界を記録したアルタラをn=1,n=1世界を記録したアルタラをn=2の世界と表すことにします)
その上で、2037年のナオミの精神が必要だった理由は、「n=0で脳死状態になっているナオミが脳死に陥ったのが2037年だったから」というのが個人的な考察だったのですが、どうでしょう?
私の考察(小説版は読んでないので映画からだけの考察ですが)は、2027年ルリ脳死2037年ナオミ脳死ルリ復活説です。2027
年にルリが脳死し、ルリを救うためにナオミが10年かけてルリを現実世界に戻した。その代償としてナオミが脳死(アルタラに生身の人間がそのままログインすることは相当な肉体的負担を伴う描写あり)になってしまった。その後10年、脳死から回復したルリはナオミを脳死から回復させるために、ナオミと同様の手法で復活させる方法を研究した(ナオミとは違って公に共同研究するプログラムに参加)。もちろん、ナオミの失敗を繰り返さないような肉体的代償を伴わないログイン手法を。その無代償のログインアバターはカラスです。
肉体との同調というのは、肉体が記憶している記憶とアルタラの記録の同調であると解釈しました。ゆえに、2047年に呼び戻すナオミの記憶は、ルリを救うために苦しい10年間を過ごし、アルタラに侵入してルリを復活させたという記録を持つn=1での2037年のナオミでなければならないのです。
最後のシーンが月面だったのは、n=0世界にあるアルタラのネットワークや記録装置から完全にスタンドアローンな場所でn=1からの記録の転送を行わなければ、再びアルタラがシステムアウトしてしまうからでは無いでしょうか(記録世界に干渉すると修復プログラムにより、n=1,n=2…と、システムエラーが連鎖するのはアルタラの性質上自明です)。もう少しいえば、2027~2037のアルタラは一度シャットダウンしたおり、2047(n=0)の地球で運用されているアルタラは2037年からリスタートしたアルタラと考えます。ルリが月面上でナオミをはよびもどしたのは、地球のアルタラに再びシステムエラーを起こさないためだと理解しました。
2037年のナオミである必要はこのように解釈していたのですが、どうでしょうか?
良くまとまった考察で素晴らしいです。
小説版しか見ていないのですが、不明点がスッキリ解消されました。
私見ですが、瑠璃が2027年の直実を「中身」として持ってこなかったのは、その世界に2027年の瑠璃が残ったではないでしょうか。
所詮シミュレーションの中のことと考え、2024年の瑠璃が2027年の瑠璃を捨ておくなら、それは2037年の直実が2027年の直実に対して行ったのと同じことになります。
すでに瑠璃がいなくなった2037年の世界で、直美もその世界から消滅することを自発的に受け入れた。
全ての時点で全ての人が不幸にならない選択だったのだと思います。
私も映画しか見てませんが、けんとさんと同じ感想を持ちました。
はじめまして、こんにちは。
スピンオフで2047年の瑠璃が少なくとも15年間はこの精神サルベージに携わってたっぽい記載があるので、2037年に瑠璃復活説が薄くなるんですよね…(スピンオフ読むまでは私も同じ考察でした)
やはり、
片思いの瑠璃が、瑠璃を好きな直実を作り出すためにあれこれデータを弄った説が…!(冗談です)
量子世界をアルタラがコピーしてるので、事象が少し変わったら別世界になるのは、多世界解釈の考え方だと思うので不思議ではありませんでした。「精神自体は量子の作用かも」、みたいなことを高名な物理学者も言うくらいなので、アルタラ内に新しい生命、新しい世界が開闢しても、今の物理学からそんなに違和感は無いです。
残りは上のけんとさんと全く同じ解釈でした。実際にナオミは度重なるダイブで脊髄を一部損傷してるので、技術的に無理な長時間ダイブで脳死状態になるのは不思議ではありませんでした。
瑠璃の15年間のサルベージについてはもう少し考えてみます。
気になるのは、2037年時点で瑠璃の精神は一致させたはずなのに、アルタラが重複を認めて修正しようとした点ですかね。2037年時点で瑠璃は既に1つ目の精神を持っていた?
もう一度見てみるかなあ。。。
雷で瑠璃生存、直美脳死説を否定したいのですが、そこまでして直美を復活させたくなる程、当時の瑠璃に直美に対する愛があるとは思いません(個人の見解)。
一方直美は初めて自分の意思で行動した結果できた彼女だし、選んだ世界(世界線)だし、しかもそのせいで瑠璃を脳死に追い込んだのなら、必死にアルタラからサルベージする理由にもなるでしょう。
そしてそんなナオミだからこそ、47年の瑠璃が長い年月をかけて救いたい理由なのだと思います。
それに、個人的には、あんなに必死に研究して、半身不随になるまで頑張った先生の全てを、ナオミサルベージ作戦中に偶然起きた夢オチにしたくないです。
37年までに1番頑張った、辛かったのはナオミだったと思いたい。
そしてそれを引き継いで1番頑張った、辛かったのが47年の瑠璃であって欲しい。
けんと氏と同じく27年に瑠璃が脳死→37年に瑠璃蘇生・直美脳死→47年直美蘇生だと思うんですよね。
そうでなければ37年の直美の精神データは必要無い。
27年の落雷事故時の直美のデータで良いのですから。
脳死して眠っている直美が(架空の?)落雷事故で瑠璃を失い瑠璃を救う為に10年間頑張ったという架空の経験によって形成された精神データは
その経験をしていない27年の直美と同調するわけがないので。
でもスピンオフ小説には美鈴が直美を救うのに20年かかったと書いてある。
だから落雷事故に遭ったのは瑠璃ではなく直美だという話になってしまい、
けんと氏の説と矛盾してしまうのですが、
これ
「書き間違い」
なんじゃないですかね。
直美を救うのに10年かかったなら
けんと氏の説で全て説明出来るのですよ。
美鈴が15年頑張ったというのも
瑠璃が27年に落雷事故に遭い
32年から直美と共に脳死回復研究を始め
37年に瑠璃を回復させるも直美が脳死し
10年かけて直美を回復させた
で筋を通す事ができます
すでに論議は終わっているのが残念ですが、レンタルのビデオで見て、最後の場面の意味を知りたくて、ここにたどり着きました。誰に読まれることはなくとも、自分なりの考察を残したいと思います。もし僕と同じようにビデオ等でエンディングの意味を知りたいと思っている人の一助となれれば幸いです。
まず最後の場面で目を覚ましたの直美が誰かということですが
1 2037年に直美をかばって死んだナオミ
2 2027年に宇治川の花火大会で実は落雷事故で脳死していた直美
3 開闢した新しい世界へ瑠璃と一緒に戻った直美
のいずれかということになりますが、
1の世界の延長上には脳死をしていない瑠璃はいないので1ではないと思います。
3も最後の場面でナオミはグッドデザインによって別の世界へ送られますが、そのグッドデザインを操っていた瑠璃はその世界の延長上には存在しないので、それもありえないでしょう。また、もしそうだとするならすべての物語がただの夢物語に帰してしまうので、物語の構造上それは考えにくいです。
だとするなら2が答えということになります。
ここまではif物語でほぼそう語られているので間違いないのではないかと思います。ただIf物語が作者も違い、後付けされた別物語である可能性もありますですが、映画の様々な場面で三鈴の行動がIF物語と同調されている(A組へ偵察するかのように友達を尋ねている。烏を追いかける直美、栞を返す直美、図書整理を二人で相談してやる直美と瑠璃を見守っている)ことから、三鈴が影の協力者であることは基本設定としてつくられていたと思われます。
だとするなら、2037年から2027年に戻ったナオミは何者か(本来、脳死で存在しなかった存在)ということになりますが、この映画の2027年と2037年の世界はナオミの精神を瑠璃をかばって脳死した直美に同調させるためだけに作られた改ざんされた世界であるという大前提に立つ必要があります。
内部からの改変は狐面たちによって阻止されますが、外部からの改変は可能なのでしょう。現実を元にして、瑠璃は自分が脳死して、ナオミが生き残る世界を作り出します。心情的にも直美が死ぬ世界を作り出せなかったのかもしれません。しかし、そのナオミは瑠璃を取り戻すことに固執して、精神が現実の直美と乖離していきます。
グッドデザインは時空を超えた別世界にも影響を及ぼし得る、つまり、27年に戻ったナオミは自らの手で自らを犠牲にしても、瑠璃を救うという精神へと高まることができたなら、その時点で現実社会で瑠璃をかばって死んで脳死した直美と同調して、二人は再会できたはずです。しかし、そうはならなかった。直美に瑠璃を救わせてそれを強奪するこの行為は7度繰り返され、過去6度はその時点で瑠璃たちによって世界がリセットされます。(現実社会のミスズは12度アルタラにダイブして7度目の深深層へダイブしているという記述があります)ですから、IF物語で三鈴は「何度もトライした、でもまたこうなってしまった」といい、今回のこの世界もリセットすることを一度覚悟します。瑠璃が直美と再会した時に「あなたの怒り出すようなこと」と言っているのはおそらくそのことだと思います。
こう考えると最初からナオミの精神を同調させるための世界であるのだから、高校生の直美を精神素材として使わなかった理由にもつながるのではないでしょうか。まあ、自己犠牲の極致の精神は脳死とほぼ同時に高まったわけですし、また、その直美がの精神を使えたとしても、それはナオミのやっていることと同じになってしまうということも副次的に考えられます。
あと2037年の狐面がどうして誰の目にも見えるのかということですが。正直、ここについては納得のつく説明がつきません。ただ、思うのは自己修復システムももしかしたら瑠璃がナオミの精神を高めるために作った改ざんなのかもしれません。ナオミは2027時点において、命を懸けても瑠璃を救うために闘う対象が必要ですし、狐面をした三鈴が魔法少女よろしく狐面と同じ力を持つことができたのも瑠璃たちがその構造を把握していたからと考えられます。グッドデザインも含めて、どこまでが瑠璃たちが書いたシナリオなのかが気になるところです。
だらだらと自分なりの考察を上げさせてもらいました。