秋吉理香子『哀愁しんでれら』を読みました!
本作は2021年2月に公開される同名映画を原案にしたサスペンス。
※映画のノベライズではない
王子様と結婚してめでたしめでたし……では終わらない不穏すぎる結婚生活の物語です。
「こんなはずじゃなかった」のレベルを軽くこえた家族の異常な《裏の顔》
不気味さMAXのラストは必見です!
というわけで今回は小説『哀愁しんでれら』結末までのあらすじを紹介していきたいと思います!
思いっきりネタバレを含みます。ご注意ください。
あらすじ
ただ幸せになりたいだけだった――
市役所の児童福祉課で働く咲良(さくら)は、8歳の娘・カオリを男手ひとつで育てる開業医の孝太と出逢い、結婚。
誰もが羨む幸せな家庭を手に入れた。
しかし、「理想の家庭をつくる」という咲良の願望は知らぬ間に自身を追いつめ、次第に家族の歯車を狂わせていく……。
映画『哀愁しんでれら』を原案に『暗黒女子』の著者が新たに生みだした「もう一人のシンデレラ」
(文庫裏表紙のあらすじより)
ネタバレ
独身時代の咲良は、それはもう不幸のどん底でした。
- 彼氏が浮気
- 父親が飲酒運転
- 家が火事
母親のいない福浦家では(まだ20代の)咲良が経済的な大黒柱で、しかも家事全般もやらなくてはなりません。
仕事でも家庭でも身を粉にして頑張っているのに報われず、結婚して幸せを掴んでいく友人たちを羨ましく眺めるばかり……。
汚れた皿を四人分運び、流しで洗う。あかぎれだらけの指に、洗剤がしみる。
誰か、この生活からわたしを救って――
そんな咲良にとって、孝太はまさに《王子様》のような存在でした。
◆
孝太はバツイチ子持ち(※)の開業医。
※正確には男をつくって家を出て行った妻が交通事故で亡くなった
大人の余裕と確かな経済力によって、福浦家の問題は一気に解決します。
- 入院した祖父に個室を手配してくれる
- 父親に就職先を紹介してくれる
- 妹の家庭教師をしてくれる
一方、孝太にとっても咲良は魅力的な《お姫様》でした。
若くて、美人で、家庭的。
男親ひとりで娘を育てる難しさを痛感していた孝太にとって、咲良は「カオリの母親」として申し分ない女性でもありました。
愛娘の一言で、孝太は決意を固めます。
カオリ「咲良さんと結婚してよ。カオリ、咲良さんにお母さんになってほしい」
プロポーズ、入籍、結婚パーティー。
話はとんとん拍子に進み、咲良は「福浦咲良」から「泉澤咲良」になりました。
咲良(わたしは今、ガラスの靴を履いたんだ。シンデレラになったんだ)
出会ってすぐの電撃結婚。
童話ならお決まりのフレーズが流れる頃合いでしょう。
『それからシンデレラと王子さまは、いつまでもいつまでも、幸せに暮らしましたとさ』
しかし、もちろん、このままハッピーエンドなんてわけがありません。
この物語はイヤミスで有名なあの秋吉理香子さんによるサスペンス。
むしろ、ここからが本番です。
孝太の闇
結婚したとたんにパートナーのメッキが剥がれて、思わしくない《本性》が露呈する……なんてのはよくある話です。
孝太の場合もまさにそのパターンで、咲良が憧れていた《王子様》のような振る舞いは、あくまで「よそ行き」の外面でしかありませんでした。
といっても、二重人格のように性格が豹変したってほどではありません。
一言でいうと、孝太はモンスターペアレントでした。
ほんのささいなトラブルでも学校に乗り込み、教師や学校の責任を厳しく追及するという典型的なアレです。
一人娘を溺愛しているといえば聞こえはいいですが、まっとうな社会人としては孝太はあまりに冷静さを失いすぎます。
孝太はどんなに疑わしい状況でも「カオリは悪くない」と信じきっていて、他人の(客観的な)意見には耳を貸しません。
たとえば、こんなことがありました。
小学二年生のカオリは同じクラスの渉くんのことが好きで、ちょっとした出来心から「渉くんに巾着袋を盗まれた」と嘘をついてしまったんです。
そうすれば渉くんが家まで謝りに来てくれる、学校の外で渉くんに会える、という短絡的な発想でした。
客観的にはカオリの発言しか証拠がないわけで、渉くんが本当に犯人かはわかりません。
常識のある親なら、慎重に対応するでしょう。
ところが、孝太は違います。
「カオリが嘘をつくはずがない」の一点張りで、渉くんとその親を責め立て、学校の管理体制を厳しく非難しました。
本当はカオリの自作自演だったのに、です。
渉くんがどんなに「俺はやってない」と訴えても、一切聞く耳を持ちませんでした。
そして、話はさらに悪い方向へと転がっていきます。
上記の事件で、咲良はカオリの自作自演に気づきます。
どうするべきか夫に相談すると、孝太は目を吊り上げて睨みつけてきました。
「母親の言葉とは思えないよ。カオリを嘘つき呼ばわりするなんて」
「だって本当のこと……」
「それでも母親なのか! しょせん、君にとっては継子だもんな! あきれたよ」
一緒に暮らし始めてから、孝太は「咲良にはカオリへの愛情が足りない」と不信感を抱くようになりました。
- 本当の家族じゃないから
- 前の妻のほうがよかった
孝太は「最高の妻で、最高の母親だ」と褒めちぎった咲良のことを、もうすでにうっとうしいと感じています。
咲良に暴力を振るわないだけマシとも言えますが、その鬱憤を咲良に似せた土人形の首や手足をちぎることで解消しているというのですから、ゾッとする話です。
咲良(つまり、これが孝太の素なのだ。攻撃的で、時には陰湿なのが孝太なのだ。結婚前には、それが見えていなかっただけ……)
カオリの裏の顔
結論からいえば、この物語でいちばん《どす黒い》のはカオリです。
童話でシンデレラをいじめていたのは継母や姉たちでしたが、『哀愁しんでれら』ではまだ8歳のカオリが咲良を(悪意をもって)苦しめます。
たとえば、カオリは咲良お手製の弁当を毎日捨てていて、担任の先生には「ママがお弁当をつくってくれない」と嘘をついていました。
自作自演の件もそうです。
カオリが「盗まれた」と主張した巾着袋は咲良が手縫いしたものであり、実際には切り刻んで自宅のトイレに流しています。
※配水管が詰まって、咲良にバレる
嘘。嘘。嘘!
もはや虚言癖といっていいほどの嘘のオンパレード!
咲良はやがてカオリの《嘘つき癖》に気づきますが、ある意味、本当の地獄はそこからです。
なぜって、孝太はカオリの嘘にこれっぽっちも気づきまません。
咲良が困り顔で相談しようものなら「母親失格だ!」と火が点いたように怒り出します。
孝太を意のままに操れるカオリこそが、泉澤家のヒエラルキーのトップに君臨する《王様》です。
王子さまと結婚して幸せを掴んだはずの咲良は、家庭のどこにも居場所がない、孤立無援の《灰かぶり姫》に逆戻りしていました。
久美
ふと、疑問が浮かびます。
意地悪するくらいなら、どうしてカオリは孝太の再婚を後押ししたのでしょうか?
その理由はクラスメイトの久美ちゃんにあります。
久美ちゃんはクラスの中心人物で、友達の輪から浮いているカオリのことををよく構ってくる子です。
「カオリちゃんはお母さんがいないんだから、みんな優しくしよう!」
カオリは久美ちゃんのことが大嫌いでした。
評して曰く「お節介の勘違い女」
久美ちゃんの正義感のせいでカオリはいっそうクラスで浮いた存在となり、しかも渉くんとの関係もどんどん悪くなっていきます。
※かなり自業自得だけど
話を戻すと、カオリが孝太と咲良の結婚を望んだのは、久美ちゃんに哀れまれたくなかったからです。
お母さんという存在さえいてくれれば、こんなに、こいつに見下されることもないのに
新しいママを歓迎する無邪気な子どもを演じながら、カオリは心の中で「女なら誰でもいいや」とつぶやいていました。
はい。でも、本当に怖いのはここからです。
自作自演で渉くんを盗難の犯人に仕立て上げた事件。
久美ちゃんはカオリの嘘を見抜いてしまいます。
「本当のことを言って!」
家庭内では好き放題のカオリも、しょせんはただの小学二年生。
久美ちゃんから激しく追及され、猫に追いつめられたネズミのようにパニックになってしまいました。
そして……
ドン!
カオリは久美ちゃんを三階の窓から突き落とします。
その手際はパニックに陥っているにしては鮮やかでした。
窓の外を指さして「あそこに(なくなった)巾着袋がある」と言って、久美ちゃんを窓際に誘導。
油断しきった背中を後ろから押したのです。
次の瞬間、カオリは校庭へと駆け出していました。
久美ちゃんの無事を確かめるため……ではありません。
落ちた久美ちゃんを取り囲む生徒たちに混ざり、自分は最初から校庭にいたのだと印象付けるためです。
救急車に乗せられていく久美ちゃんに泣いてすがりつき、カオリは親友の悲劇を誰より嘆き悲しんで見せました。
もちろん、自分が犯人だと疑われないために。
久美ちゃんは処置の甲斐なく、死亡。
カオリは葬式でもわんわんと大声で泣き叫び、親友の喪失を悲しんで見せました。
「邪魔者が消えてせいせいした」と笑いだしたくなるのを、我慢しながら。
葬式から家に帰ってきたカオリが、とたんに態度を切り替えた場面にはゾッとしました
哀愁しんでれら
きっかけはカオリの頬を叩いてしまったことでした。
咲良はすぐに「ごめんね」と謝りましたが、時すでに遅し。
孝太が帰って来るやいなや、カオリはいかにも虐待を受けて怖がっているふうをよそおいながら、告げ口しました。
「ママに引っぱたかれた。十回くらい叩かれたんだよ」
孝太はかつてないほど怒り、そして……
※以下、小説から一部抜粋
…………
「期待した僕が馬鹿だったよ。お前みたいな女に」
孝太は、指で玄関をさす。
「出て行けよ」
「――え?」
「出て行け。お前なんか、この家にいる資格なんかない。さあ、とっとと今すぐ!」
咲良の目に涙があふれ、しゃくりあげる。
「でも……でも、わたしだって精いっぱい……だってカオリちゃんが」
「これ以上カオリを悪く言うな! 出て行けって言ってるだろ!」
天上の高いキッチンに、孝太の怒声がわあん、と響き渡る。咲良は震え、怯えきっていた。
咲良はひっくひっくと泣きじゃくりながら、ハンドバッグを手に取った。
一瞬、すがるように孝太を見たが、
「荷物は、後で送るから」
と言うと、諦めたように頷いた。
…………
こうして咲良は離婚を言い渡され、泉澤家から追い出されます。
家に帰っても、待っているのは奴隷のように家族に仕える灰色の日々。
カオリが追いかけてきて「ママ、戻ってきて」と意外なことを口にしましたが、泉澤家にはもう戻れないし、戻ったところでまた同じことの繰り返しになるだけです。
行くも地獄、戻るも地獄。
咲良は実母からそうされたように、カオリを置き去りにしました。
※咲良の母親は家族を捨てて出て行った。咲良のトラウマ。
ふと気がつくと、咲良は道路の真ん中に倒れ伏していました。
立ち上がる気力は、咲良の体にはもう、残っていません。
ああ、いやだ。なんかもう、何もかもがいやだ。
こんな人生、ここで終わらせてしまえばいいんじゃない?
横断歩道の信号は赤。
黒っぽい服を着た咲良は夜の暗さのなかでは目立ちません。
やがて、車のエンジン音が迫ってきて……
結果から言うと、咲良は車にひかれませんでした。
追いかけてきた孝太に助けられたからです。
幸せな家族
咲良の命が散ってバッドエンドだろうと思っていたら、いつの間にかすべて丸く収まっていました。
いや、おっしゃりたいことはわかります。
あまりにも唐突な展開で、意味不明ですよね。
経緯としてはカオリが自宅に戻って「自分のほうが嘘をついていた」と白状したため、慌てて孝太が引き止めに来たという次第です。
孝太は15歳年下の妻に道ばたで土下座して、戻ってきてほしいと懇願しました。
咲良はそんな孝太の謝罪を受け入れ、再び泉澤家へ戻ります。
あれほど邪悪に描かれていたカオリですが、実はすべて「本当の母親への愛情が原因だった」と説明されます。
カオリは
- 母親が不倫していたこと
- 母親に捨てられたこと
これらの事実を知らされていません。
だからカオリは実の母親のことが今でも好きで、新しいママ(咲良)にすぐ心を開くような《裏切り行為》を良しとしなかったんです。
だって、そんなのママへの裏切りだ。
だから、わざと咲良に意地悪してきた。意地を張ってきた。
好きになりたい、だけどなりたくない。
そんな感情がごちゃ混ぜになってた。
カオリは実は咲良のことが好きだった、というのが大事なポイントです。
葛藤から意地悪してしまったものの、出て行ってほしいとまでは全然思っていませんでした。
自分のせいで咲良が追いだされたのはカオリにとって予想外の展開。
だから、慌てて咲良を追いかけて「戻ってきて」とすがりついた……ということだったんです。
とにかく、咲良は泉澤家に戻ります。
同じことの繰り返し、にはなりませんでした。
不信・不満・不安。
濃厚に漂っていた不穏な雰囲気はきれいさっぱりなくなり、今では家族三人の誰もが幸せを実感しています。
- こうして家族になっていくものだ
- これから本当の家族になればいい
孝太のきれいなモノローグで、ハッピーエンド……になるわけがありません!
ここまでの内容は結末のための下準備、お膳立てだったと言っても過言ではないでしょう。
二回目になりますが、本番はここからです。
狂気
幸せを取り戻したのも束の間、泉澤家の家族三人は深刻なトラブルに見舞われます。
同級生たちによる、カオリへのいじめ。
原因はもちろん……
渉「カオリちゃんは……久美ちゃんを突き落としたんだ! 久美ちゃんを殺したのはカオリちゃんなんだよ! 俺、見たんだ!」
孝太と咲良は学校側に激しく抗議しましたが、効果はなし。
むしろ「警察に連絡します」と切り返され、窮地に立たされてしまいます。
状況は絶望的。
これまでの咲良なら孝太と結婚したことを後悔し、逃げ出すか、それこそまた命を投げ捨てようとしたかもしれません。
しかし、泉澤家に戻ったその日から、咲良は変わりました。
一言でいえば、咲良は孝太以上のモンスターペアレントになっていたのです。
「警察」の二文字を突きつけられたときさえ、咲良はちっとも動揺しませんでした。
今や咲良は孝太以上にカオリを盲目的に信じ、カオリのためならなんでもすると腹を決めています。
咲良「カオリちゃんだけを悪者にするなんてひどい。カオリが可愛くて優秀だから、みんなでおとしめようとしているのね」
他ならぬ自分自身がカオリの罪を疑っていたはずなのに、この変貌ぶりはどうしたことでしょう。
気味が悪いほど落ち着いているその様子は、まるで邪教を崇拝する狂信者のよう。
その目にははっきりと狂気がにじんでいました。
そう……だから、これから起こる惨劇を発案したのは咲良のほうです。
咲良「そうよ、これよ。これですべて解決するかもしれないわ」
結末
その日、カオリが通う小学校では予防接種が実施されました。
子どもたちや教員たちに注射針を刺していく校医は、孝太です。
その横には看護師でもなんでもない咲良がにこやかな笑みを浮かべて控えていて、作業をサポートしています。
注射器を手渡すたび、孝太と咲良の目が合う。
二人は微笑み合って、どんどん注射針を刺していく。
生徒だけでなく、教師や職員全員に打ち終えると、満足して最後に再び微笑みあった。
この状況で微笑むだなんて、いかにも何か企んでそうな、不気味な気配を感じませんか。
無事に仕事を終えた孝太と咲良は自宅へ戻ると「学校に行きたくない」と落ち込むカオリを学校へと連れて行きます。
すると、そこには信じられない光景が……。
小説のラストシーンはゾッとするほどの狂気に満ち満ちていました。
※以下、小説から一部抜粋
…………
「行くの怖い」
「大丈夫、大丈夫」
カオリは決して顔を上げようとせず、ずっとうつむいたまま、校門をくぐり、靴箱で上履きに履き替え、教室へ行った。
「顔を上げてごらん」
おそるおそる顔を上げたカオリは、目の前の光景に息を呑んだ。
教室のフロアを、動かなくなったクラスメートたちが埋め尽くしている。
椅子ごと倒れている者、行儀よくまっすぐ体を伸ばしている者、くの字になっている者、さまざまだった。
この中の誰も、もう二度とカオリをいじめることはない。
「うそぉ……」
「ね? ママの言ったとおりだったでしょ?」
「うん!」
カオリの目が、輝きを取り戻した。咲良は嬉しくなって目を細める。
「これなら、もう誰にも邪魔されず学校に来られるな。授業、受けられるよな?」
教壇の脇で、白衣姿の孝太が誇らしげに尋ねる。
「ばっちり! パパ、ママ、本当に有難う!」
「じゃあ席について。授業を始めるわよ」
「はーい!」
(中略)
孝太がみんなに注射したインシュリン。
それがカオリにとって有害な人間どもを、排除してくれた。
「では、教科書を開いてください。カオリにはお勉強がばっちりできる子になってほしいから、びしびし行くよ!」
教壇から咲良が呼びかけると、カオリが元気よく「はーい!」と手を挙げた。
(中略)
いつか、カオリが本物の王子さまに出会った時に愛されるように。
シンデレラになれるように。
そのためには、きちんとした教養を身につけた、レディーとして育てなければならない。
そのための楽しい楽しい授業が、今、始まる。
<完>
物語はここで終わりですが、実はプロローグには《この事件》がニュースになっている様子が少しだけ描かれています。せっかくなので紹介しますね↓
プロローグ
「ただ今、入ってきたばかりのニュースです。
本日午後三時頃、××市立南小学校敷地内で、児童、教職員など大勢が死亡したとのことです。
生存者は数名いる模様で、正確な死傷者数や原因など、詳細は不明です。
××警察署では現在、事故と事件の両方で捜査中です――」
映画との違いは?
まずは映画『哀愁しんでれら』の予告動画とあらすじをご覧ください。
予告
あらすじ
児童相談所で働く⼩春は、⾃転⾞屋を営む実家で⽗と妹と祖⽗と4 ⼈暮らし。
母に捨てられた過去を抱えながらも、幸せでも不幸せでもない平凡な毎⽇を送っていました。
しかしある夜、怒涛の不幸に襲われ⼀晩ですべてを失ってしまいます。
そんな彼女に手を差し伸べたのが、8 歳の娘・ヒカリを男⼿ひとつで育てる開業医の⼤悟。
優しく、裕福な⼤悟は、まさに王⼦様。
「ただ幸せになりたい」と願う小春は、出会って間もない彼のプロポーズを受け⼊れ、不幸のどん底から⼀気に幸せの頂点へ駆け上がりました。
シンデレラの物語ならここで「めでたしめでたし」
しかし小春の物語はそこでは終わりませんでした……
はい。人物名こそ違いますが、あらすじの大部分が小説と一致しています。
また、予告編90秒のほとんどは「あ、あのシーンだな」と理解できるものでした。
ここから予想するに、映画と小説を比較すると、ざっくり80%以上は同じ構成なのではないでしょうか。
- どこが違うのか?
- 結末はどうなるのか?
映画が公開されたら、すぐに確かめてみようと思います!
映画のキャストは土屋太鳳×田中圭!
公開日は2021年2月5日(金)です
まとめと感想
今回は秋吉理香子『哀愁しんでれら』のあらすじネタバレをお届けしました!
なんといっても衝撃的だったのはあのラスト!
それまでは泉澤家の人々をどう評価するかけっこう難しくて、「まあ、こういう人たちホントにいるしね……」と解釈することもできました。
しかし、あの結末はアウトどころの話ではありません。
ゾッとするほどの不気味さ、狂気。
特に咲良の変貌ぶりがすさまじくて「常識人で被害者だったはずの咲良がなぜ!?」と驚かされました。
あらためて振り返ってみると、きっと咲良は家を追放されたあたりでもう《壊れていた》のでしょうね。
もともと狂った価値観を持っていた孝太よりも、狂気に染まるという前後の変化があった咲良の方が異様な存在として印象に残りました。
さすがは秋吉理香子さん!
べっとりとした後味の悪さが残る(ほめ言葉)物語でした。
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