ラストに驚き

漫画「ぼくは麻理のなか」あらすじとネタバレ!最終回の結末は?

ぱんだ
ぱんだ
ようこそ!

以前から気になっていた漫画「ぼくは麻理のなか」全9巻を一気読みしました!

最初は単純な「入れ替わりもの」だと思っていたのですが、話はどんどん意外な方向に進んでいって…。

まさか最終回で、あんな結末になるとは全然予想できませんでした!

というわけで今回は、漫画「ぼくは麻理のなか」結末までのあらすじを紹介していきたいと思います!

※重大なネタバレを含みます。ご注意ください!

 

 

漫画「ぼくは麻理のなか」あらすじとネタバレ!

ある朝、目覚めると僕は「天使」になっていた…。

 

小森功(いさお)は引きこもりの大学生。毎日ゲームばかりして過ごしているダメ人間。

そんな彼にとって唯一の癒しは、夜9:00にコンビニに行くと会える天使…名も知らぬ美人な女子高生だった。

ある日、気がつくと小森はコンビニから帰る彼女の後を尾行していた。

そして次に小森が気がついたとき、時間はすでに朝になっていて、小森はなぜか彼女…吉崎麻理の体に入っていた

理由はわからない。

「もしかして麻理と精神が入れ替わってしまったのだろうか?」と考えた小森(in麻理)は自宅へと戻ってみる。

しかし、そこにいた「僕」のなかに麻理はいなかった。

どういうことだ?麻理の中の僕と、僕の中の僕、僕が2人いることになるじゃないか。

というか、じゃあ麻理はどこへ消えてしまったのだろう?

 

とりあえず小森は麻理を演じてみることにしたが、さすがに無理がある。

麻理のことをずっと遠くから眺めて憧れていた同級生・柿口依(より)に気づかれてしまう。

依は心底、小森のことを気色悪く思ったが「麻理を探す」という点で2人の目的は一致している。

小森と依は、協力して消えてしまった麻理を探すことにした。

 

麻理はどこへ?

麻理は小森功のことを知っていた。

どうやら麻理はいつもコンビニでチョコレートを買った後、小森功の様子を外から観察していたらしい。

でも、何のために?

 

さらなる進展を求めて、依と小森(in麻理)は「もう一人の小森功」と話してみることに。

※以下、「麻理の中の小森功=小森」「もう一人の小森功=功」と表記

功は急に現れた「私も小森功だ」と名乗る女子高生に心底驚いていたが、いくつかのことを話してくれた。

中でも重要な情報は「功は麻理のことを知らない」という点だ。

小森が麻理のなかに入ったことで記憶が失われてしまったのだろうか?

 

そんな中、小森に非通知で電話がかかってくる。

「あなた誰?私、麻理だけど」

またかける、と言い残して電話は切れた。

 

 

前進と後退

小森は麻理のなかに入ってわかったことがある。

華やかな見た目とは裏腹に、麻理は孤独だった。

表面上では麻理を気遣っているふりをしているが、両親は麻理に無関心だった。責任を押し付け合ってすぐに喧嘩する。うんざりだ。

友達だってそうだ。麻理は華やかなグループに属しているが、まわりの女生徒は誰も麻理のことを友達だと思っていない。心の中では麻理のことを妬み、見下している。

麻理は、孤独だった。

 

依と話しているうちに、小森は「麻理が知っていて小森が知らないはずのこと」を口にする。

小森が入る前、麻理と依の思い出をなぜか小森は知っていた。

依は推理する。

小森に麻理の記憶があるということは、麻理はまだ麻理の体の中にいるのではないか?

麻理は消えたのではなく、眠っているだけなのだろうか…?

 

功が小森に告白してきた。

「同じ僕だから」と思って、男の処理を手伝ってやったので、調子に乗っているのだろう。

功はまだ小森のことを「自分は小森功だと言い張っている麻理」だと思っているらしい。

小森は「気持ち悪い!」と吐き捨てて断った。

 

その後、再び麻理からの電話がかかってくる。

「もしもし、麻理だけど。おねがいがあるの、小森功を見ててあげて。彼は本当に生まれ変わるから。気持ち悪いなんて思わないで。わかってあげて…」

麻理の声を聴きながら、小森はハッと気がついた。

そのまま功の家に乗り込み、殴りつける。

電話の主は麻理ではなく、声を変えた功だったのだ。

1つ、麻理の手がかりを失ってしまった…。

 

 

記憶

アルバムの中の写真を見て、小森はまた麻理の記憶を思い出した。

麻理が幼い頃、遊園地の観覧車に乗っていた。一緒に乗っていた祖母らしき人物が麻理に向かって「ふみこ」と呼びかける。

ふみこ?

小森は依と一緒にその遊園地へと向かう。

観覧車に乗ったとき、小森はその頃の麻理の記憶を鮮明に思い出した。

・「ふみこ」というのは麻理の本当の名前

・母は父方の祖母を鬱陶しく思っており、祖母の没後、祖母が考えた「史子」から自分が考えた「麻理」に改名させた

・醜く、そして恐ろしい母の顔…

家に帰り母の顔を見た時、小森は倒れてしまう。

 

夢の中で麻理が小森を「消した」

現実では、麻理はまるで空っぽのようになってしまい、何も話さず何も見ない…廃人状態になっていた。

小森も麻理も消えてしまったのだろうか…?

思い通りにならない麻理に業を煮やし、麻理の母は家を出ていった。

 

再び夢の中、小森は麻理と幼い「史子」に出会う。

麻理と史子は2人で「おうち」を探しに行くという。

小森「僕も一緒に探すよ」

麻理「だめだよ。小森君のこと…あっちであの子が待ってるから」

この頃、小森は依のことが好きになっていて、依もまた「小森としての麻理」を大切な存在だと思うようになっていた。

2人を追いかけようとする小森だったが、一向に追いつけない。

麻理「小森くん、ごめんね。私、きみの日記見ちゃった…」

小森「え?日記って何のこと!?日記なんて僕…」

麻理「またね…」

2人は消え、小森は目を覚ました。

 

戻ってきた小森を見て心の底から安心する依。

一方、小森は麻理の母が出ていったことを知ると、心底喜んだ。

つかの間、楽しい時間を一緒に過ごす小森と依。

ふと、小森の表情が変わる。そして…

「私、もう…いなくなる…ね。柿口…さん。さよなら…。小森くんと…ずっと…仲良く…して…ね」

依「麻理!!」

雰囲気がもとに戻る。

小森「…ん?何か言った?依さん」

覚えていないのか…。

 

 

麻理の真実

鍵は「小森功の日記」だ。

功に確認すると、功は日記を書いていたという。

確かめるしかない。

功は今、大学を辞めて実家に帰っている。

小森と依は2人で功の実家へと向かう。

 

家に着いた瞬間、小森は愕然とする。

小森功の母親も、小森功の実家も、小森の記憶にあるものとは全く違うものだ。

日記を読む。なんてことない退屈な日常を綴った日記だ。

 

それを見た瞬間…麻理は思い出した。

自分は史子なのに周りの人間は「麻理」と呼ぶ…そのおぞましさを。

コンビニで見かける男…しがらみのない生活を送っている小森功に憧れたことを。

小森功の日記を読み…小森功になったことを。

 

心の中で、小森は麻理・史子と対峙する。

小森「僕は、本当はいないんだね。きみが頭の中で作った…作り物の小森功なんだね」

麻理「ごめん…。でも私も、麻理も…にせものだよ。ふみこのにせもの。」

麻理「どうして私達…消えてしまえないのかな…。おうちなんか、どこにもない。帰れない、もうどこにも。消えたい…」

泣いている麻理の手を取って小森は言う。

小森「だいじょうぶ。一緒に行こう。もういい、おうちなんか…探さなくても。行こう、ね」

麻理「でも…」

史子「麻理ちゃん、行こ」

 

現実、功の部屋で麻理が倒れている。

依「小森!だめだよ小森…消えちゃ…」

依の呼びかけで目覚めた麻理の目に、ぼんやりとした姿の小森と史子が映る。

麻理「…どこ行くの?一緒に行こうって言ったよね…?」

小森「一緒にいるよ。ずっと…見守ってるから。大丈夫」

小森「依さん…またね」

依にも、小森が消えたことがはっきりとわかった。

麻理「柿口さん、私と、友達になってくれる?」

依は泣き笑いの顔で答える。

依「うん」

 

最終回

今日は卒業式。あの日々、学校を休みまくっていた麻理も依も無事に卒業する。

卒業式には麻理の家族も来ていて、父が、弟が、そして母が、麻理の卒業を祝った。

帰り道、麻理は依と2人で下校する。

依とは別々の大学に進学することになっている。

麻理「あー…私の頭がもう少し良ければ、依と同じ大学行けたのにな」

依「ほんとだよ。あんなにふたりで一生懸命勉強したのに」

麻理「…でも、しかたないじゃん」

依「…しかたないね」

2人は笑いあって言う。

 

帰り道が別れる場所に出た。

依「…またね。連絡する」

麻理「うん」

依「じゃあ…ここで」

麻理「…うん。またね」

依と別れ、麻理は一人で家路につく。

「麻理さん」

呼ばれた気がして振り返ったが、誰もいない。

麻理は微笑み、再び歩き出した。

<僕は麻理のなか・完>

 

 

感想と解説

麻理はどこへ消えたのか?小森功とはいったい誰なのか?

いろいろと考察する余地のある、とても面白い作品でした。

連載中に出会っていたなら、きっと結末を予想しながら毎週楽しみに読んでいたことでしょう。

 

結局のところ、この作品最大のネタバレとなる「麻理のなかのぼく」の正体は「麻理が生み出した人格」

心理学的に一番近い解釈としては「精神的に負荷(ストレス)がかかりすぎた麻理が、心を守るために『小森功』の人格をつくって、主導権をそちらに渡した」という感じでしょうか。

幼い頃から家庭内の不和を直視し、周囲の友達から向けられる悪意にも気づいてしまい、きっと麻理は精神的に限界だったのでしょうね。

だから、自分は小森功だと思い込むことで現実から逃げようとした、と。

改めて考えてみれば、いきなり女子高生になったオタク男が(麻理の体を見ないために)目隠しで女子の制服を着れるわけがありません。

かなり初期の段階からこの結末を予測していた人もいるのではないでしょうか。

 

「ぼくは麻理のなか」という作品のテーマは「麻理の成長」だったのではないかと思います。

一時は現実から目を背けた麻理でしたが、完全に意識を閉ざしてしまったわけでなはなく、「小森功の人格」を通して状況だけは把握していました。

そうして、麻理は柿口依と出会います。

自分と同じように家庭環境に苦しみ、自分の存在価値を見失っていた依との交流は、麻理にとって希望だったのではないでしょうか。

「依が好きなのは小森としての自分」というジレンマからすぐには帰ってこれなかった麻理でしたが、最後は「自分がつくり出した小森功という人格」に応援されて一歩を踏み出しました。

そうして帰ってきた麻理は、その時初めて「弱く幼い史子」から「麻理」になれたのだと思います。

だから、麻理は進学で依と離れることになっても、もう平気だったのでしょう。

依が、そして「麻理のなかの小森功」が、麻理を変えてくれたから。

きっと成長した麻理は、これから力強くまっすぐに人生を歩んでいけることでしょう。

私は「ぼくは麻理のなか」とは、そういう物語だったのではないかと思います。

 

 

まとめ

今回は漫画「ぼくは麻理のなか」のあらすじや感想・解説をお届けしました!

誰もが気になる結末のネタバレは「ずっと麻理は麻理のままだった。小森功という別人格をつくりだし、主導権を明け渡していただけだった」というものでしたね。

最終回を予想するなかで、この可能性を考えていた人は少なくなさそうです。

ただ、この作品の肝は「『麻理のなかのぼく』の正体」ではなく、麻理という1人の人間の心の動きにあったのだと思います。

・なぜ麻理は人格を放棄し、小森功になりたいと願ったのか?

・なぜ麻理は一度は絶望した現実の世界に戻ってこれたのか?

このあたりについて考える時、「ぼくは麻理のなか」はとても深く、感動的な作品であることに気がつきます。

ここまで人間の心理を洞察した漫画作品もなかなかないでしょう。

「ぼくは麻理のなか」は私にとって、とても印象深い作品になりました。

 

ちなみに、この「ぼくは麻理のなか」は最近実写ドラマ化されたそうです。

池田エライザさんが麻理を、吉沢亮さんが小森功を、中村ゆりかさんが依を演じられました。

機会があったら見てみたいなー、と思っています。


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