映画「三度目の殺人」が公開されました!
- 福山雅治
- 役所広司
- 広瀬すず
豪華キャストで話題になった本作。
私は是枝監督による小説(ノベライズ)も読んだのですが、ストーリーも文句なしに面白かったです。
というわけで今回は映画「三度目の殺人」のあらすじやネタバレなどについてお伝えしていきたいと思います!
結末で明かされるタイトルの真の意味とは…!?
映画「三度目の殺人」あらすじネタバレ!
友人弁護士からの依頼で、重盛朋章(46)は新たな刑事事件の弁護を担当することになった。
被告人の名前は三隅高司(58)
容疑は強盗殺人と遺体損壊。
被害者は三隅をクビにした食品加工会社の社長・山中光男。
事件のあらましはこうだ。
ある日、飲み会の帰りに河川敷をふらふら歩いていた山中を三隅が後ろから襲った。
三隅は山中の頭をスパナで打ちつけて気絶させ、その後、首を絞めて殺害。
現金数十万円が入った財布を盗むと、遺体にガソリンをかけて火をつけた。
残虐な事件だ。
三隅はギャンブルで借金をつくっていて、金に困っていたという。
仕事をクビになったのも会社の金に手を出そうとしたからであり、動機に怨恨が含まれていたとしても逆恨みに近い。
◆
当時、三隅は仮釈放中の身。
30年前、三隅は故郷である北海道で2人の借金取りの命を奪っている。
判決は無期懲役。
30年の服役の末にやっと仮釈放されたのに、また罪を重ねてしまったということだ。
間違いなく求刑は「死刑」だろう。
重盛の仕事はなんとか最悪の刑を免れさせ、判決を現状維持の無期刑に落とし込むことだった。
◆
重盛は人情派とは反対の位置にいる冷徹なタイプの弁護士だ。
『真実がどうであろうと関係ない。法廷で減刑を勝ち取れればそれでいい』
重盛はそういうタイプの弁護士であり、そういうタイプの仕事人間だった。
証言一転
三隅はどこか「うつろ」というか、つかみどころのない男だった。
犯行を自白しており、罪を認めているものの、その証言は毎回コロコロと変化する。
空疎、空っぽ。
重盛は三隅に対してそんな印象を抱いた。
◆
ある日、同じく三隅の弁護を担当する仲間から連絡を受けて、重盛は驚愕した。
三隅がこれまでの証言とはまったく違う『真相』を週刊誌の記者に話したというのだ。
すでに三隅の『リーク』は記事として世に出ている。
その内容は次の通り。
『保険金目当てで山中の命を奪った。山中の妻(美津江)から依頼されたことだった』
さらに三隅は美津江と男女の仲だったことを匂わせてもいる。
もしそれが事実ならば主犯は美津江ということになり、三隅の刑は軽くなるかもしれない。
ただし、問題はそれを証明する証拠だ。
確かに三隅は美津江とメールを交わしていたものの「美津江が三隅に何かを依頼した」ということしか読み取れず、証拠としての効力は弱い。
三隅には会社の経理を担当していた美津江から50万円の振り込みがあったようだが、それが山中光男を始末する依頼の前金だったかどうかは不明だ。
事実関係を調査するため、重盛は三隅が住んでいたアパートへと向かった。
◆
30年間の服役生活が身に染みているのか、三隅の部屋はきちんと片付けられていた。
……これが本当にギャンブルで身を持ち崩した男の部屋なのか?
重盛は違和感を覚える。
また、大家の発言も重盛にとっては衝撃的だった。
足に障害がある女子高生が遊びに来ていた。よく笑う子だった。
関係者の中で条件に当てはまるのは、足を引きずって歩く姿が印象的だった被害者の娘・山中咲江(16)しかいない。
……どういうことだ?
◆
状況証拠から、重盛は一つの仮説を導き出した。
「あなた、最初から捕まるつもりだったんじゃない?」
そもそも三隅の行動には「犯行を隠したい」という心理が最初から見られなかった。
また、三隅は事前に買っていたカナリアを処分している。
これは身辺整理の一環だと考えられる。
もしも事件が美津江と共謀してのものなら、計画的なものであるはずだ。
その可能性は十分に考えられる。
だが……
「わかってないなあ、重盛さんは」
三隅は重盛の疑いをサラリとはぐらかした。
どうにもこの男は得体が知れない。何かを隠しているように思えてならない。
……この事件の裏には、いったい何があるというのか?
◆
真実を見つけられないまま、裁判が始まった。
三隅と咲江
公判の後、咲江が重盛を訪ねてきた。
思いがけない咲江の発言に、その場にいた誰もが衝撃を受けた。
咲江は三隅が父親を殺したのは自分のためだ、と言い出したのだ。
それを法廷で証言したい、と。
◆
咲江は実の父親(山中光男)から性的暴行を受けていた。
その発言によって事件の意味合いは大きく変化する。
つまり、三隅は咲江を救うために山中光男を手にかけたのだ。
金目当てという動機を怪しんでいた重盛にとって、それは『本当の動機』であるように思えた。
三隅には30年前の事件当時6歳だった娘がいる。
咲江に娘の姿を重ねて義憤に駆られたのかもしれない。
「裁いたのか、救ったのか……」
同時に、重盛は「本当は咲江が真の犯人なのかもしれない」という可能性を思い浮かべた。
咲江を救うのが三隅の目的なら、「咲江の身代わりになる」という選択肢だってありえるはずだ。
……第一、被害者がクビにした男の呼び出しに簡単に応えるものだろうか?
それが(身体を弄んでいた)実の娘からの呼び出しだったのなら、違和感はないのではないか……?
◆
はっきりしない想像を抱えながら、重盛は三隅と面会する。
「あなたにとって咲江さんは娘のかわりだったんですよね?」
三隅は何も反応を見せない。
「あなたは咲江さんを救うために、彼女の父親を手にかけた。彼女の殺意をあなたが忖度した」
無表情を貫いていた三隅が笑い声をあげる。
「あの娘、そんなこと言ってんですか? 嘘ですよ、そんな話」
重盛にはそれがつくりものの笑みであるように見えた。
間違いない。三隅は咲江を守ろうとしている。
重盛は角度を変えて「なぜ山中は呼び出しに応えたのか?」という点について追及する。
三隅は誤魔化そうとしたが、重盛は追及の手を緩めない。
諦めたように三隅は新たな事実を話し出した。
「偽装のことで」
山中の会社は赤字続きであり、経営を維持するためには汚い仕事をしてでも金を用意する必要があった。
そこで三隅が行っていたのが「食品偽装」
依頼主は妻の美津江であり、例の50万円は前金ではなく偽装の報酬だった。
……つまり、美津江と共謀して保険金殺人をしたという話は嘘だったのだ。
重盛の頭に閃くものがあった。
「裁こうとしていたんですか?あの母親を。夫と娘のことを、見て見ぬふりしていたから?」
長い沈黙の後、深いため息とともに三隅は口を開く。
「重盛さん」
「何?」
「いや、どうせ信じてもらえない」
「話してくださいよ、なんなんですか?」
「嘘だったんですよ」
「嘘?」
「私は河川敷には行ってません。本当は私、殺してないんです」
きっぱりと断言する三隅に、重盛は言葉を失った。
「いや、だって、何で今頃……どうして最初から否認しなかったんですか?」
「言いましたよ。やってないって。刑事さんにも、検事さんにも、(前に担当していた)弁護士さんにも」
「弁護士にも?」
「ええ、でも嘘つくなって。認めれば死刑にならないからって」
『法廷戦略』として罪を認めさせてしまおうという考えは、確かに理解できる。理解はできるが……
「あの工場で人の弱みにつけこんで生きているより、刑務所のほうが、嘘つかずにすむから」
偽装に使っていた格安の食品をつくっている生産者のことを言っているのか。
三隅の目には涙がたまっていた。
「信じてくれますか……?」
涙ながらに訴える三隅の様子に困惑する重盛。これが『真実』なのか?
いや……?
もしかすると、口止めするために咲江が……?
「三隅さん、ここに誰か来たの? あなたに会いに、ねぇ!」
「いえ、重盛さんだけですよ」
今度はやけに冷静な声で三隅が答える。
重盛は完全に混乱してパニックになっていた。
何が真実で、何が嘘なのか?
三隅は答えを教えてはくれない。
だが、自分の言葉を押し通そうとやっきになっている。
そこに強い意志を感じる。
三隅は咲江を守ろうとしている、と重盛は確信した。
咲江が疑われないように、咲江が法廷で暴行されたことを話して傷つかないように、三隅は全力を尽くしている。
きっと自分のせいで不幸にしたという実の娘のことを悔いているのだろう。
三隅は山中から奪った金を全て娘に送ったと言っている。
きっと、守れなかった娘のかわりに、咲江を守ろうとしているのだ。
同じく娘を持つ重盛には、三隅の気持ちがわかる気がした。
◆
「わかりました」
「わかってくれましたか」
自白を覆して犯人であることを否認すれば、ほぼ確実に三隅は死刑になる。
恐ろしく重大な決断に身体が震える。
「いいんですね?本当に」
「はい」とうなずいて、三隅は晴れ晴れとした笑みを浮かべた。
その笑みには一点の曇りもないように、重盛には思えた。
◆
三隅が犯人でないという主張は、まず間違いなく通らない。
証拠だってないのだ。
仲間の弁護士たちは揃って反対したが、重盛は意見を押し通した。
『真実がどうであれ裁判に勝てればいい』
かつてそんな信条を掲げていた重盛の姿は、もうどこにもなかった。
判決
咲江は三隅を救いたい。
そして三隅は咲江を救いたい。
重盛は三隅の希望を優先させると決めた。
法廷で暴行のことを明かさないよう、咲江を説得する。
咲江の証人尋問。
咲江は検察側のシナリオに逆らって三隅を庇うような発言を続けたが、結局、肝心なことは何一つとして話さなかった。
暴行のことを話せばやはり三隅が実行犯だったということになり、三隅の「私はやっていない」という主張と食い違う。
咲江もまた、三隅を救おうと決断したのだ。
◆
被告人質問。
三隅は事前の宣言通り、容疑を否認した。場が荒れる。
もし争点を三隅の犯人性に変更するなら、裁判をイチからやりなおさなければならない。
今までの苦労はすべて水の泡だ。
検察側、弁護側、裁判長で話し合いが行われた。
裁判長は両サイドに目配せし、裁判をこのまま続行することを選択した。
つまり、どのみち結果は変わらない、ということだ。
三隅はどのみち死刑になる。
「その方が訴訟経済にもかないますしね」
裁判にともなう時間や資金…そのリソースは効率的に使われなければならない。
裁判長も公務員なのだ。
訴訟経済の一言で、人間の人生は左右されてしまう。
◆
春になった。判決の日が来る。
「主文、被告人を死刑に処する」
わかりきっていた結末だった。
本当にこれでよかったのか……。
葛藤する重盛の手を取って、三隅は「ありがとうございました」と一礼した。
三隅の意思に従い、控訴はしない。刑は確定された。
罪人
裁判の後、重盛は咲江に会った。
「あの人の……言ったとおりでした。ここでは誰も本当のことを話さない」
三隅も、咲江も、美津江も、検察官も、裁判長も、そして重盛も……みんな嘘をついた。
「誰を裁くのかは、誰が決めるんですか?」
あの法廷にはたくさんの罪人がいた。
三隅だけではない。
三隅の犯行を教唆した疑いがあり、さらに父の暴行のことを法廷で話さないことにした咲江。
真実を隠ぺいした重盛たち。
勝利するために三隅の否認を黙認した検事たち。
訴訟経済を優先し公判を続けた裁判長。
夫による娘への暴行を見ぬふりして食品偽装をも隠し通した社長夫人。
……だが、裁かれたのは三隅ただ一人だ。
しかも三隅は殺人を否認している。
◆
重盛は愕然としていた。
自分は三隅の咲江を守りたいという気持ちを察して、三隅が死刑になるとわかっていて、三隅の否認を認めた。
無理をして否認を通した。
むしろ、裁判が早く終わるほうを選んだ。
重盛は三隅を選んで『理不尽に』裁いたのだ。
まさに三隅と同じく、咲江を守るために、三隅の命を奪ったのだ。
結末
朝一番で重盛は拘置所の面会室を訪れていた。
重盛の胸には、一つの考えがよぎっている。
すべて三隅が仕組んだのではないか?
食品偽装の仕事を請け負うところから始まって、仕事の依頼をメールに残し、50万円の振り込みをさせた。
そのうえで雑誌記者に保険金殺人という『絵』を渡した。美津江を裁くために。
咲江が暴行のことを三隅に告白したのが2月、犯行日は10月。
この8カ月……三隅は準備していたのではないか?
おそらく三隅はギャンブルをしない。
ただそれらしく見えるようにギャンブルにハマったと口実にして、街金融に借金をつくり、食品偽装に手を染め、会社の金庫の金を盗んで、クビにされて、怨恨による強盗殺人に見せかけたのだ。
そのついでに美津江をも懲らしめた。
そして、決して咲江には傷がつかないように慎重に三隅は配慮していた。
……気にかかることがある。
食品偽装は美津江主導で行われていた。
夫の光男に「偽装のことで話がある」と言っても脅しにはならなかったはずだ。
ならば、どうやって三隅は光男を呼び出したのか?
やはり咲江は事件に関与しているのではないか……。
◆
扉が開き、三隅が姿を見せる。
「あなた犯行を否認した理由をずっと考えてました。否認すれば、咲江さんに辛い証言をさせずに済む。だからわざと否認を…」
「重盛さん、あなたはそう考えたから、私の否認に乗ったんですか?」
「ええ、違うんですか?」
三隅は悲しげな表情を覆い隠すように笑みを浮かべた。
三隅の無実を重盛が信じなかったことに落胆したのだろうか。
本当にやっていないのか。
だとすれば、本当の犯人は……。
「でも、いい話ですね」
咲江を傷つけないように消えていくのか、それとも咲江の罪を背負って消えていくのか。
三隅は微笑を浮かべている。
「私はずっと、生まれてこなければよかった、と思ってました。でも、もし、重盛さんが話したことが本当なら、こんな私でも役に立つことができる。もし本当なら……ですけどね」
三隅の表情からはなにも読み取れない。
真実に辿りつけない。
三隅は狂人なのか、それとも罪を被っただけの男なのか。
「それはつまり、僕がそう思いたいだけってことですか?」
「だめですよ、重盛さん。僕みたいな犯罪者に、そんなことを期待しても」
三隅はどこか楽しそうに笑っていた。
◆
何が『真実』なのかわからない。
本当の犯人は誰なのか?
咲江か、三隅か。
司法制度のもと導かれた『真実』になど何の意味もない。
◆
三隅は冷笑を浴びせかけて自身の『善意』を否定した。
本当にやっていないのか?
三隅の二度目の殺人は、実行犯も犯行の動機もはっきりしない。
救ったのか、裁いたのか。
しかし、いずれにせよ確かなことは『三度目の殺人』には間違いなく重盛が加担しているということだ。
被害者は、三隅自身。
◆
「本当のことに興味はないかな、重盛さんは」
三隅の冷笑が蘇る。
……かつては、まったく興味がなかった。
だが、今は違う。
真実を明らかにしない限り、重盛は前に進めない。
これからどこへ進めばいいのか?
重盛は今、十字路の真ん中に立っている。
「…今度こそ、本当のことを教えてくれよ」
<三度目の殺人・完>
結末の解釈は?
まずは簡単に結末時点での状況を整理してみましょう。
- 裁判の結果は「三隅の死刑」
- 真犯人が三隅なのか咲江なのかは不明
後者に関しては多くの謎が残されたままであり、例えば…
実行犯が三隅だったとして、咲江がどの程度事件に関わっているのか?
- 父親の呼び出しを行った?
- 三隅が犯行に及ぶように仕向けた?
三隅は狂人なのか常人なのか?
- 生まれつきの異常者ゆえに命を奪ったのか?
- 娘がわりに見えていた咲江を助けるため、あるいは許されざる父親を裁くためにやったのか?
三隅が犯行を否認したのはなぜか?
- 咲江を守るため?
- それとも本当のことを言ったのか?
などの点が不明です。
『事件の真相』という点に関しては結局「何一つ明かされないまま結末を迎えた」といってもいいでしょう。
スッキリしない、もやもやが残る……と感じられるラストです。
ただし「真相は読者の想像に委ねる」パターンというよりは、この作品の主題はそこではないという印象を受けます。
というのも、この物語の主人公はあくまで重盛。
彼の身に十分な変化が起きていることによって、結末として不足はないように思いました。
重盛に起こった<変化>を際立たせるために、冒頭と結末との違いを比べてみましょう。
【冒頭】重盛は「裁判に勝ちさえすればいい」という姿勢の冷徹な弁護士。
プライベートでも冷めていて、人とは距離を置いている。家族と向き合わない言い訳に仕事を口にしていた結果、家族とは疎遠になり、妻と娘は家を出て行った(別居中)
【結末】重盛は三隅の裁判でわざと負けた。
咲江を守りたいという三隅の強い意志に感化されたため。娘を不幸にしたことを悔いている三隅に、重盛は自分の姿を重ねた。裁判が終わったあとも、重盛は『真実』にこだわり続ける。大事なのは裁判の結果ではなく真実だと思い直している。
小説のラスト1行「……今度こそ、本当のことを教えてくれよ」というのは、三隅にしつこく食らいつき真実を探っていく、という重盛の意思の表れであるように思われます。
これまでの重盛なら、終わった仕事にいつまでも関わろうなどと思わなかったでしょう。
だけど、重盛は今回の事件を通じて変わりました。
ラストのセリフは、そのことを端的に示しているのだと思われました。
中年の弁護士に対して「成長した」とは言いづらいですが、きっとそれは重盛自身にとって『良い意味での変化』だったのだと思います。
『真実を求めること = 仕事や被告人と真正面から向き合うこと』
重盛が『人と向き合うこと』に真摯になれたのなら、きっと家族との関係も修復できるはずです。
そういった意味で見てみると、あの結末は一つの物語の終わりとして十分な意味を持っているように思われます。
……いや、正直に言えば、真犯人とか本当の三隅の心境とか、めちゃめちゃ気にはなるんですけどね(笑)
個人的には「やっぱり三隅が真犯人で、咲江を守りたい、あるいは父親を裁きたいと思ったのだろうな」という具合に受け入れているのですが、仮に
「実は真犯人は咲江。仮に直接手を下していないとしても、三隅を思うように操り利用していた」
と想像した場合、かなりゾッとする話になります。
そもそも咲江が三隅と出会ったこと、秘密を打ち明けたことは偶然だったのでしょうか?
もしも咲江が三隅が仮釈放中の身だと知っていて近づいたなら?
無期刑の三隅が新たに罪を重ねた場合、どのような刑が言い渡されるか知っていて近づいたなら?
自分で父親の命を奪っておいて、三隅に罪を背負ってもらっているのだとしたら?
「正義の是非」「人を裁くことの是非」というテーマだったはずの物語が、一気に後味最悪の「イヤミス」に変わります。
そう考えると、この物語は『真実』をはっきりさせないことで、その両方の性質を内包させているのかもしれませんね。
もし、それが是枝監督の狙いなのだとしたら……これはもう脱帽としかいいようがありません。
- 三隅が咲江を守るために罪を犯した、という表の結末。
- 実は咲江が意図的に三隅を利用していた、という裏の結末。
あなたのお好みの解釈はどちらでしょう?
※追記:新たな気づきや発見があったので、別記事にまとめました!
まとめ
映画「三度目の殺人」がついに公開!
今回は映画原作小説(ノベライズ)を基に、作品のあらすじやネタバレなどをお届けしました!
謎が多く残る結末だったのものの、それはそれで醍醐味というか、ある種の面白さですよね。
「本当はどうだったのだろう?」と想像してみるとおもしろいです。
いやあ、それにしても「三度目の殺人」は登場人物の描写がとにかく『深い』!
- 三隅という男の底知れなさ。
- 一見清廉潔白なようでいてどこか100%は信じ切れない咲江の不気味さ。
- 三隅に影響されて変わっていく重盛の在り方。
表面だけの設定ではない人間味が肌で感じられるような生々しさも、本作の大きな魅力の一つだと思います。
映画『三度目の殺人』の配信は?
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