ラストに驚き 記事内にPRを含む場合があります

乾くるみ「リピート」あらすじネタバレ!犯人や小説の結末は?

乾くるみ「リピート」は「タイムリープ(精神だけが過去の自分の中に戻る現象)+謎の連続殺人事件」が物語の軸になっているSFミステリーです。

なぜ、リピート(タイムリープ)した人間が次々に亡くなっていくのか?

事件の裏には「さすが乾くるみ!」と言いたくなるような真実(謎解き)が待ち構えています。

というわけで今回は、乾くるみの小説「リピート」のあらすじネタバレをお届けします!

事件の犯人や、衝撃的な結末とは!?

あらすじネタバレ

第1章

大学4年生の夏休み、毛利圭介に奇妙な電話がかかってきた。

謎の男が告げたのは1時間後に起こる地震の予言。

一度はイタズラ電話だと思ったものの、果たして予言はピタリと的中した。

時刻も震度も予言通り…偶然にしては出来すぎている。

さらに1時間後、再び謎の男から電話がかかってきた。

風間と名乗る男は毛利に「未来から来た」と告げる。

『リピート』

それは現在の記憶を保持したまま過去の自分の肉体のなかに戻る時間旅行(タイムリープ)

いわば人生をやり直すことができる能力だ。

ただし、リピートにはいくつかのルールが存在する。

まず、リピートの旅は一方通行であり、過去から現在に戻ってくることはできない。

そして戻るポイントは1点であり、こちらから指定することはできない。

風間は用心のため情報の全てを明らかにはしなかったが、どうやら戻るポイントは今年の1月らしい(今は9月)

 

風間は圭介をリピートに招待するという。

適当に選んだ電話番号にかけてランダムに同行者を選出している、ということだった。

とはいえ、リピートなどと言う非科学的な話を鵜呑みにすることはできない。

そんな圭介の心情を読み取ったように、風間は同行者(ゲスト)を集めて説明会を開くと告げた。

場所は横浜中華街の「回龍亭」

日時は9月29日(日)

圭介は風間の説明会に参加してみることにした。

 


 

第2章

説明会当日。

「回龍亭」には風間と9人のゲストが集まっていた。

 

【回龍亭の10人】

・毛利圭介…大学4年生。

・篠崎鮎美…圭介と同世代の会社員。ゲストの中では唯一の女性。

・池田…ゴルフのレッスンプロ。30代。

・天童…全身黒スーツの男。20代。

・高橋…ヤンキー風のトラック運転手。20代。

・横沢…小太りな会社員。40代。

・大森…ガリガリな研究者

・郷原…某上場企業の社長。最年長(60代)

・坪井…小柄で金髪の少年。浪人生。

・風間…小柄だががっしりとした体格の男。主催者。

 

気まずい雰囲気のなか会食が終わり、風間が本題に入る。

リピートに出発するのは1か月後(10月末)

その時が来ると『次元の裂け目』が開く。

その中に入ることによって、意識だけが今年の1月段階へと戻る。

具体的にいえば、リピート先は1月13日(日)の午後11時13分7秒。

定員は10名であり、誰にもリピートのことを言ってはならない。

過去に持っていけるのは「記憶」だけであり、「モノ」を持ち帰ることは不可能だ。

とはいえ、「未来の記憶」があれば、例えば競馬で大儲けすることだってできる。

 

次に風間は自身の「リピート」体験について語り出した。

最初に「次元の裂け目」に呑み込まれたのはまったくの偶然から。

そのとき、風間と一緒に3人の人間が「リピート」に巻き込まれた。

風間にとって最初の(オリジナルの)人生を「R0(ゼロ)」、一度目のリピート後の人生を「R1」とすると、現在の世界は「R9」

人生を繰り返していくうちに風間の仲間は満足し、それぞれリピートすることをやめていった。

やがて風間はランダムに同行者を選ぶようになる。

目的は「幸福のおすそ分け」、または寂しさを紛らわせるため。

そういうわけで今、風間の前には9人の「R10への同行者候補」が集っているというわけだ。

 

最後に、風間は「リピート」の注意点について語った。

まずは、誰にもリピートの秘密を打ち明けないこと。

これは「リピーター」の安全のためだ。

未来予知ができる人間がいると知れれば、その人間にどんな危害が及ぶかわからない。

次に、できるだけリピート期間内(次の10月末まで)は以前と同じ生活を送ること。

これはリピートのメリットを活かすための方法であり、ひいてはリピーターの安全のための方策でもある。

以前の人生と大きく違うことをすれば、その後の人生も大きく変わってくる。

その場合、せっかくの「未来の記憶」を使う場面そのものがなくなってしまうかもしれないし、最悪の場合は命を落とすことだってあるかもしれない。

少なくても、前と同じ生活をしていれば「それ以下」の状況にはならないというわけだ。

※ただし、坪井少年が「受験をやり直す」ことを目的としているように大きく人生を変えることそのものが目的の場合はそれで構わない。また、前と同じ生活をしつつ大儲けしたりトラブルを回避したりする分には問題ない。

 

注意事項の説明を終えると、風間はそれぞれに支度金として100万円ずつ渡し、その場から去った。

…どうやらイタズラや詐欺の類ではないらしい。

その日は一部のゲスト同士で連絡先を交換し合い、解散となった。

 


 

第3章

問題は「リピート」という現象が本当に存在するかどうかだ。

風間の話した内容は小説「リプレイ」のそれに酷似している。

これは一種の思考実験やゲームのようなものなのだろうか?

しかし、そう仮定すると「地震の予知」について説明することができなくなる。

説明会の後、風間は再び別の地震を予言して見せた。

説明できない以上、やはり「リピート」は存在するのだろう。

 

…だが、もし今の記憶を持ったまま過去に戻れたとして、いったい何をすればいいのだろうか?

圭介はいまいち「何のためにリピートするのか」という目的を持てないでいた。

 

第4章

10月30日(水)

リピート当日。

半信半疑な者を含め、9人のゲスト全員が集合場所に揃っていた。

風間が用意したマイクロバスに乗り込むと、ついにこれから向かう場所が明かされる。

目的地は意外なことに「空中」

その時間になると空に突然「黒いオーロラ(次元の裂け目)が現れるのだという。

続いて風間は注意事項について説明する。

1.過去へ戻ったら、まず風間に連絡すること

2.戻った瞬間の安全に注意すること

3.戻った日の2日後、1月15日(成人の日)に一度集合すること

 

10人を乗せたバスがたどり着いたのはヘリコプターの飛行場。

風間の本職はヘリの操縦士だった。

9人は風間が操縦するヘリに乗り込む。

(リピートの定員が10名なのは、それが機内の定員人数だったからか)

圭介がそんなことを考えているうちに、ヘリは目的の場所に到着していた。

 

…時間だ。

目の前に「黒いオーロラ」が出現した。

その中にヘリが突入していく。

そして……

 


 

第5章

目の前が暗転し、浮遊感を覚える。

次の瞬間、圭介は先ほどまでとは全く異なる状況に身を置いていた。

昼だったはずなのに、夜になっている。

秋だったはずなのに、冬になっている。

空腹だったはずなのに、満腹感がある。

何より、隣には3月に別れたはずの元カノ・由子がいた。

もはや疑いようがない。

10カ月の時を遡り、リピートに成功したのだ!

圭介はさっそく風間に電話し、2日後の集合について確認した。

 

そして2日後。

風間から最初に告げられたのは、高橋が命を落としたという事実だった。

トラックドライバーである高橋は、リピートの瞬間も運転中だった。

しかも、カーブの途中。

一瞬の混乱が招いた交通事故だった。

もちろん悲報には違いないが、実際には高橋とそれほど親しかったわけじゃない。

圭介はどこか他人事のように高橋の喪失を受け入れた。

 

最初の連絡事項が終わると、風間は本題に入った。

秘密厳守。前と同じ生活を心がけること。

いつもの注意事項が終わったタイミングで、圭介は手を上げた。

「あ、ひとつお聞きしたいことがあったんですが…。僕らはR11(次のリピート世界)へ行くということはできないんですか?」

天童と話して、聞くと決めていた質問だった。もしこの10カ月を永遠に繰り返せるのならば、それは不老不死の体現を意味する。

だが…

「それだけは、申し訳ありませんが」

風間の答えは「NO」だった。より多くの人に「幸福のおすそ分け」をするためだという。

ヘリの座席は10席のみだ。

たった一度のやり直し。

酷い振られ方をした由子とはすぐに別れるとして、他には何をすればいいのだろうか?

 


 

第6章

2度目の世界。

大きなニュースなどは前回の世界と共通しているが、そのすべてが同じというわけではない。

リピーターのささいな言動の変化が池に投げ込まれた小石だとすれば、水面に広がる大きな波紋は重大な結果の相違だ。

例えば、リピーターの誰かが曲がり角ひとつ変えたという小さな変化が、巡り巡って次の日の一面ニュースを変えてしまうこともありうる。

まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」というやつだ。専門的な用語では「カオス理論」や「バタフライ効果」などと言うらしい。

そんな状況の中、圭介は早々に由子を振り、同じリピーターである篠崎鮎美と付き合い始めた。

 

そして、前回の世界では起こらなかった事件が次々に起こり始める。

放火事件と受験生の首吊り事件。

亡くなったのはリピーターである横沢と坪井だった。

だが、坪井の場合は試験問題を覚えて入試に臨んだはずだ。自ら命を絶つ必要などどこにもない。

ということは、これらはリピーターの命を狙った連続事件なのではないか?

そう思案する圭介自身も「身に覚えのない無言電話」という不安要素を抱えていた。

 


 

第7章(前編)

予想外の事態に対応すべく、風間の号令でリピーターの会合が開かれた。

高橋の交通事故は運が悪かったものとして納得できるが、横沢と坪井の件はどう捉えるべきか?

そもそも、2人の事件は連続したものなのか、それとも個々に起こった別の事件なのか。

もしリピーターを狙った事件だとすれば、犯人は内部の人間か、それとも外部の人間か。

さまざまな意見が飛び交ったが、結論は出なかった。

だが、まったく意義のない会議だったかと言えば、そうともいえない。

犯人に狙われている可能性を強調した天童の発案により、風間が「R11」への再リピートを許可したのだ。

10月30日まで生き残っていれば、再びリピートにより1月に戻れる。

天童や圭介にとって、これは大きな収穫だった。

 

第7章(後編)

マズいことになった。

端的に事実を述べれば、由子がストーカー化した。

原因はもちろん圭介が急に由子を振ったことだ。

圭介にしてみれば由子の自分勝手な本性を知っているため振ったのだが、由子から見ればいきなり理不尽に振られたようにしか思われない。

無言電話の相手は由子であり、由子は何故か圭介と鮎美のデートの日程まで把握していた。

そして、事件は起こった。

きっかけは、圭介が外出する際にうっかり鍵をかけ忘れたこと。

圭介が帰宅すると部屋の中には由子がいて…リピートについて記録していたノートを読んでしまっていた。

由子は圭介や鮎美が未来に行ってきたのだと勘違いしているようだが、秘密が漏れてしまったことには変わりない。

もし、このことが風間にバレれば、R11には行けなくなってしまうだろう…。

頭に血が上った圭介は由子に飛び掛かり、その痩せ細った首に手をかける。

圭介がハッと我に返ったとき、すでに由子は息をしていなかった。

 

圭介はパニック寸前の状態になりながらも天童に事情を話し、協力を頼む。

その結果、遺体は天童が誰にも見つからないよう処分してくれることになった。

…圭介に残された道はもはや一つだけ。

何が何でも「R11」に逃げること。

それさえ叶えば、圭介の罪は消えてなくなるのだ。

 


 

第8章

郷原が亡くなった。

白昼堂々刺されて息を引き取ったのだ。

どうやら計画的な犯行のようだが、まだ犯人は捕まっていない。

これで残るメンバーは6人(風間、池田、毛利、篠崎、天童、大森)

もはや『偶然』では済まされない状況だが、同一犯による犯行という感じもしない。

鮎美はこれを『歴史の復元力(≒リピーターへの呪い)』によるものだと考えているらしい。

運命が、ズルをしたリピーターに罰を下しているとでもいうのだろうか…。

 

そんな中、圭介を取り巻く状況はさらに切迫したものへと変化していく。

鮎美が妊娠したのだ。出産予定日は12月5日。

鮎美は授かった命を失いたくないから「R11」には行かないと主張し、圭介にもこのまま「R10」に残ってほしいと訴えてきた。

圭介に突きつけられたのは、究極の2択。

「R10」に残れば、圭介は凶悪犯罪者の謗りを免れない。

だが「R11」に行けば、そこに愛する鮎美はいない。

「わかった。僕もこの世界に残るよ。だって、その子の父親だもんね」

口から出た言葉は圭介の本心ではない。

(この鮎美を捨てて一人で「R11」に行き、そこでまた改めて『鮎美』と出逢い、彼女と新しく関係を築いていく。それでよいのではないか…?)

喜ぶ鮎美を抱きしめながら、圭介はそんなことを考えていた。

 


 

第9章

郷原を刺した犯人が逮捕された。

犯人の名は麻生正義。

元警察官であり、法では裁けない悪人だと判断した人間を私刑に処していた、ということらしい。

捜査が進み、坪井少年の命を奪ったのも麻生であることが発覚する。

…だが、まだ何かがズレている。

麻生はリピーター以外の人間も手にかけているし、何より横沢の件には無関係だ。

(いや、待てよ?)

圭介はふと気がついた。連日ニュースを騒がせている麻生正義の事件は「R9」では存在しなかったはずだ。

果たして麻生とリピートにはどんな関係があるのだろうか?

圭介はその点について話し合おうと天童に電話するが、一向に反応がない。

いつの間にか、天童は行方をくらませていた。

 

再びリピーターの会合があると呼び出されて行ってみると、そこには風間と池田しかいなかった。

どうも様子がおかしい。

「さて、毛利くんをここにお呼びしたのとは、また話が別なのですが、先にリピーター連続怪死事件の謎解きのほうを済ませておきましょうか」

まるで何もかもわかっているような口ぶりで口火を切ったのは、池田。

そこから先の話は、圭介にとってあまりにも衝撃的なものだった。

「要するに、ゲストの方々はみんな、本来なら亡くなっていたのです。R7でもR8でも。でもR9では私たちがこっそりと助けてあげたのです。そしてみなさんをリピートにお誘いした。で、こちらに着いてからは、また運命のままに任せたと。そういうことです」

実は池田も風間と同じく「R0」からリピートし続けている『常連』だったのだ。

では、池田と風間の目的とは?

「要するに、退屈しのぎだったんです」

「まあ、ゲームみたいなものですね。生き残りゲームです。さて、誰が生き残れるでしょう?みたいな感じでね」

その言葉を聞いた瞬間、圭介の頭に血が上る。

しかし、風間たちが何もしなければそもそも圭介を含めたゲスト全員は「R9」の10月末までに命を落としていたはずなのだ。

生き残れるチャンスを与えたのだ、と言われてしまえば反論の言葉は出てこない。

圭介の場合、「R9」では痴情のもつれによって由子に刺されて命を落とす運命だったのだという。

由子の息の根を止めた日、由子のカバンに包丁が入っていたことを思い出してゾクリとする。

圭介は意図しないうちに運命に逆らい「生き残る」ことに成功していたわけだ。

高橋の件は完全な事故だとして、郷原・坪井・横沢は本来の運命通りに命を落とし、ゲームの敗者となった。

そんな中、天童だけはゲームのカラクリに気づき、ゲームの勝者となった。

本来なら天童も麻生の犠牲になる運命だったが、ゲームの仕組みに気づき風間たちに申請した時点でゲームクリア。

風間たちが麻生を逮捕させたことによって、天童は生き残りを確定させた。行方をくらませているのは「念のため」ということらしい。

 


 

改めて整理してみよう。

この「R10」に来た10人のリピーターのうち、2人が常連(ゲームマスター)で、4人が亡くなり、2人が生き残りを確定させている。

まだ残酷な運命が訪れていないゲストは2人。大森と…鮎美だ!

「鮎美は、いつ、どこで!?」

「今日です。あと20分程ですね」

「だったら、止めてください!」

「本当にそれでいいんですか?」

「え?」

圭介に突きつけられたのは、やはり残酷な2択だった。

  1. 鮎美を助ければ「R11」には行けない。
  2. 「R11」に行きたいのなら、鮎美を見捨てなければならない。

「R10」にいる限り、由子を手にかけた凶悪犯罪者という罪は永遠に消えることはない。

それに、圭介は鮎美を愛しているものの、性急すぎる妊娠や結婚話にはうんざりしていた。

今ここで鮎美を見捨てて「R11」に行くという選択をすれば、その両方が解決される。

だが、だからといって…。

答えが出ないまま時間だけが過ぎていく。

このまま黙っていれば、鮎美のいる篠崎家にヘリが墜落し、一家全員がこの世から去ることになる。

もう間に合わないかもしれないという時間になって、やっと圭介は篠崎家に電話をかけた。

電話に出たのは仲良くしている鮎美の母。

鮎美は今日、会社に出ているという。

(鮎美はもう、すでに自らの運命を変えていたのだ!)

圭介の脳裏に悪魔的な策が浮かぶ。

このまま鮎美の両親だけが犠牲になれば、鮎美は「R11」に行くことを承知するのではないだろうか?

それこそが完璧な答えのように思われた。

圭介は悪いと思いながら鮎美の両親を見捨てることに。

 

…果たして、ヘリは篠崎家に墜落した。

ニュースでは犠牲者の名前が繰り返されている。

住民…篠崎勝一さん(51)、友子さん(49)、鮎美さん(23)

どういうわけなのか、鮎美の名前までもが、そこには表示されているのだった。

「…なんで?」

 


 

最終章

鮎美は確かに会社に行っていたが、体調不良で家に戻ってきていた。

悲しみに暮れる圭介だったが、目指す道だけははっきりしている。

「R11」に行くしかない。

鮎美を見捨てたと判断されたことで、圭介は風間たちから仲間だと認識されていた。

 

久々に天童から電話がかかってくる。

天童は海外へと渡り、ヘリの免許を取得していた。

場所の特定さえできれば、風間の力なしでもリピートすることができるということだ。

 

さて、物語はいよいよ佳境へ。

その合図となったのは、銃声と墜落。

自分の命が狙われていると勘違いした大森が風間を撃ち、池田がその大森をマンションの高層階にある風間の部屋から落としたのだ。

これで生き残りは圭介、池田、天童の3人だけ。

圭介は天童と結託して池田に意趣返しすることにした。

すなわち、池田から「黒いオーロラ」の場所を聞き出した後、池田を「R10」に置き去りにして自分たちだけリピートするという計画だ。

 

10月30日。リピート当日。

すべては予定通りに進んでいる。

天童が操縦するヘリは2人乗り。

池田からオーロラの場所を聞き出した天童が、池田と圭介を交換するため待ち合わせ場所に降りてくる。

天童の手にはピストルが握られている。

…きっと大森に銃を与え、風間を撃つよう仕向けたのも天童なのだろう。恐ろしい男だ。

 

それは、地上にヘリが降り、池田と圭介を入れ替えようとしていた時だった。

銃声。

複数の発砲音があたりに響き渡った。

ピストルを持っていたのは天童だけではなかったのだ。

天童が池田を撃ち、池田が天童と圭介を撃った。

地に倒れ伏す池田。

天童は胸を貫かれ、圭介は脚を負傷した。

「たのむ。…オレを乗せてくれ。…置いていかないでくれ」

懇願する池田を無視して圭介が辛うじてヘリに乗り込むと、天童がヘリを空へと飛び立たせた。

だが、目的地付近まで来たところで天童に限界が訪れる。

「毛利…あとはお前が…ちょい休ませてくれ。必ず…」

言葉が最後まで紡がれることはなく、天童は機内で息を引き取った。

 

時間だ。

「黒いオーロラ」が空中に現れる。

だが、位置が少し遠い。

いや、それ以前にどうやってヘリを動かせばいいというのだ!

圭介はとにかく操縦桿を握ると、見よう見まねでヘリを動かした。

そして…

 


 

結末

ブラックアウト。失墜感。

圭介には覚えのある感覚…リピートに成功したのだ!

前回は要領がわからず転んでしまい顔面を強打したが、2度目ともなれば同じ轍は踏まない。

足元に意識を集中させ、歩き続けられるように動きを調整する。

…そろそろ視界が開けてきた。

見覚えのある夜の街。

目の前には強く光るライトが迫ってきていて…。

何も考える余裕はなかった。

全身に強い衝撃が走り、圭介の身体が宙を舞う。

転ばなかった代わりに、圭介は車道に足を踏み入れてしまっていたのだ。

宙を舞いながら、圭介の目は由子の姿をとらえていた。

(やっぱり最後はお前なのか…)

圭介はわずかに微笑み、そして…本当のブラックアウトが訪れた。

<リピート・完>

 


 

まとめ

今回は乾くるみ「リピート」のあらすじ・ネタバレをお届けしました!

改めて作品の要点をまとめてみると…

・リピートは風間と池田が退屈しのぎに仕組んだ「生き残りゲーム」だった。

・ゲストは全員、本来は命を落とすはずの運命だった人々。だから前回と同じ生活を辿れば、命を落とすことになる。

・R10からR11へのリピートに成功したのは圭介ただ一人。その圭介もリピート直後に交通事故で帰らぬ人となった。

という感じでしょうか。

結末はまさに「そして誰もいなくなった」

「イヤミス」という感じでもないですが、バッドエンドの部類ですね。

人間、やはりズルは良くないということでしょうか。

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POSTED COMMENT

  1. しん より:

    僕も、お仕事しないをリピートしてます あらすじ、ありがとうございます 

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