ラストに驚き

映画「去年の冬、きみと別れ」感想と解説!原作小説との違いは?

映画「去年の冬、きみと別れ」がついに公開!

さっそく公開初日に観てきました!

初日舞台挨拶があるということで、朝一番の回から劇場は(岩田剛典さんの女性ファンで)ほぼ満員!

そんな中、原作ファン勢である私は「どんな風に映画化されているんだろう?」とストーリー重視で映画を楽しんだわけなのですが…

結論から言いましょう。

この映画、恐ろしくクオリティが高いです!

・「(叙述トリックがあるため)映像化不可能」と言われた原作小説の魅力を損なうことなく再構成されたストーリー!

・純粋にハイレベルな映像美とキャストの演技力!

・ネタバレを知っている私ですら衝撃を受けたクライマックスシーン!

この時期に言うのは早すぎる気もしますが、私の中で『2018年のサスペンス邦画BEST3』入りはもはや確実ですね。

というわけで今回は、そんな映画「去年の冬、きみと別れ」の感想と解説をお届けします!

2周3周する人も少なくないでしょうから、初見後の確認用としてもどうぞ!

※本記事には映画の結末やトリックに関する重大なネタバレが含まれています。ご注意ください。

 

 

ネタバレ解説

『去年の冬、きみと別れ』

特徴的なタイトルですよね。

映画の中でこのタイトルが回収されたのは結末も近い終盤のシーン。

主人公である耶雲恭介のセリフとして登場しました。

「去年の冬、きみと別れ、僕は化け物になった」

実に作品の本質を表している一言だと思います。

初見で映画を観た人は、きっと作品後半に至るまで実はこの作品が主人公が黒幕の復讐劇だっただなんて思いもしなかったことでしょう。

ということで、まずは映画に隠されていたトリックと謎解きの整理から始めていきましょう。

 

『表の物語』と『裏の物語』

映画「去年の冬、きみと別れ」は前半と後半で雰囲気がガラッと変わります。

というのも、前半が「騙されている側の視点(表の物語)」で進んでいくのに対し、後半では「騙している側の視点(裏の物語)」が明かされていくからです。

だから、同じ場面でも前半と後半では見え方が180度変わってくる…このポイントが映画「去年の冬、きみと別れ」最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。

というわけで、ここで改めて前半(表)の物語と後半(裏)の物語について見ていきましょう!

 

 

【表の物語】

主人公・耶雲恭介は婚約者との結婚を間近に控えたフリーライター。

長年の夢だった書籍化をかけて、恭介は出版社に「写真家・木原坂雄大」についてのルポ企画を持ち込む。

木原坂雄大といえば、撮影中の火災で盲目の女性モデルを焼死させてしまった事件が記憶に新しい。

その事件は「事故」として処理されたものの、雄大が燃えている女性モデルを助けもせずに撮影していたという噂もある。

また、木原坂雄大と姉の朱里には『10歳の頃、姉弟を虐待していた父親の命を奪った?』という疑惑も…。

調べればとんでもない事実が判明するかもしれない。

編集者・小林から企画の承認を受け、恭介は雄大の取材を開始する。

…だが、それは悲劇の幕開けだった。

「他人の所有物を欲しがる」という性質を持つ雄大に、恭介の婚約者である松田百合子が見つかってしまったのだ。

仕事に集中するあまり、恭介は百合子に構ってやれず、結果的に百合子はマリッジブルーになってしまっていた。

そして、その隙を雄大に突かれてしまった。

雄大から「モデルになってほしい」と誘惑された百合子は、そのまま雄大のスタジオに監禁され、そして…火事が起こる。

恭介が編集者の小林とともにスタジオに乗り込んだときには、すでに手遅れだった。

手錠でイスに拘束されたまま火だるまとなり燃え盛る人影。

一心不乱にそれを撮影している雄大。

木原坂雄大は前回の盲目モデルの件と合わせて殺人罪で逮捕されたが、失われた命は返ってこない。

恭介はルポ本の出版と引き換えに、婚約者を失ってしまった…。

 

 

【裏の物語】

すべては耶雲恭介の計画通りに進んだ。

いや、そもそも「耶雲恭介」などと言う人間は存在しない。

恭介の本名は「中園恭介」

フリーライターという肩書も偽物である。

以前は編集者として働いていたが、今の恭介の肩書はさしずめ「復讐者」といったところか。

恭介は「盲目の女性モデル」こと吉岡亜希子の元恋人だ。

雄大が亜希子に目をつけた時、すでに恭介と亜希子は破局していたが、それでも恭介の亜希子への愛は少しも薄らいでなかった。

だから、恭介はあちこち懸命に走り回って『火災事故』の真相を追い続けた。

そして、ついに恭介は真実に辿りつく。

『事故ではなかった。亜希子は木原坂姉弟によって命を奪われた』

厳密に言えば、真犯人と呼ぶべきは姉の朱里の方だ。

朱里はスランプ気味の雄大に刺激的な被写体を提供するため、亜希子を拉致し、そして火をつけた。

雄大は興奮してその様子を撮っていたという。

この事実にたどり着いた時、恭介は復讐者(化け物)になることを決意した。

(必ずこの手で、あの『3人』を裁いてみせる)

恭介はまず協力者として多額の借金を負う百合子を引き入れた。

雄大が百合子を欲しがるように仕向けたのも、もちろん計画の内だ。

そうして恭介は雄大のスタジオに「百合子が監禁されていたという(偽の)証拠」を仕込み、『生贄』に火をつけた。

外出から帰ってきた雄大は燃え盛る被写体を再び目の前にして、思惑通りにカメラを構えた。

後は知っての通り。

雄大は「火をつけた張本人」として逮捕された。

おそらく裁判では極刑が言い渡されるだろう。

これで木原坂雄大への復讐はほぼ完了した。

…いや、実のところ、この時点で残る2人への復讐もほぼ終わっていた。

なぜなら、恭介が火を点け、雄大が一心不乱に写真に収めたモデルの正体は百合子ではなく朱里だったからだ。

あとはこの事実を記した本を残る2人に読ませれば、恭介の復讐は完成する。

残る2人…獄中の木原坂雄大と、実は朱里と男女関係にあった編集者の小林。

自分が撮っていた人影が最愛の姉だったと知ったとき、雄大はどんな顔をするだろうか?

同じく、最愛の女と気づかずに燃え盛る朱里を目撃していた小林はどんな風に絶望してくれるだろうか?

真実を知り、目の前で崩れ落ちる小林の姿を見届けて、恭介の復讐は完成した。

 

※小林の罪

雄大と朱里の兄妹は、やはり子供の頃に実の父親を手にかけていた。

その際、偽装工作を手伝ったのが小林。

以来、小林は朱里の命令には逆らえない運命共同体となる。

朱里が亜希子を拉致したとき、小林はそれを手伝った。

小林だけは姉弟を止めることができたはずなのに、そうしなかった。

それが小林の罪。

その罪の代償として、小林は心から愛していた朱里を失った。

 

 

【真実の時系列】

・恭介、亜希子と出会い、恋人関係になる。

・恭介と亜希子の破局(亜希子を心配するあまり恭介がストーカー化したため)

・亜希子、朱里に拉致され、燃やされる。

・恭介、真実を知り復讐を計画。報酬を約束し百合子を協力者にする。

・予定通り百合子が雄大のスタジオに潜入。「監禁されていた」という偽の証拠を仕込む。

・恭介、朱里を拉致。雄大のスタジオに運んで火をつける。

・外出から帰宅した雄大、燃えている百合子(実は朱里)をフィルムに収める。

・雄大、逮捕される。

・真実を綴った恭介の本が完成。獄中の雄大と、編集者・小林に読ませることで復讐が完了。

 

原作小説との違いは?

映画「去年の冬、きみと別れ」のストーリーはおおよそ原作小説の筋書きに沿ったものでした。

ただし、決定的に異なる点が1つ。

それは『耶雲恭介(原作小説における「僕」)と編集者・小林の役割が入れ替わっていること』です。

原作小説における復讐者(=亜希子の元恋人)は編集者の小林であり、主人公である恭介(僕)は「まったく事件に関与していない平凡な第三者」として描かれていました。

「小説における小林」と「映画における恭介」は役割的にほぼイコールで結ばれます。

『実は主人公が黒幕だった!』という展開の方が感情移入しやすいですし、展開的にもドラマティックになるので、良い改変だったのではないかと思います。

一方で、「映画における小林」の役割は「小説における主人公」とは少し違うものになっていましたね。

  • 過去に木原坂姉弟が父親を手にかけた事件
  • その偽装工作を小林が手伝ったという過去
  • 小林が朱里を愛している(小林が木原坂姉弟側の人間である)という関係性

これらは原作小説にはない映画オリジナルの設定です。

詳しくは「見てもらえればわかる」としか言えないのですが、この新しい設定は映画「去年の冬、きみと別れ」の物語をさらに奥深くする要素として絶妙に機能していました。

だいたい原作から設定を変えた映画というのは「なんだかなぁ」となるものが多いのですが、この映画ではそれが大成功しています。

瀧本監督、恐るべし。

優れた原作の魅力を損なわず、さらに味付けまでして見事に料理して見せたという点でも映画「去年の冬、きみと別れ」は評価に値する作品だといえるでしょう。

 

【おまけ:原作と映画の違いあれこれ】

・原作の百合子は最終的に主人公に小林を始末させようとするが、映画の百合子は婚約者を演じるうちに主人公のことが本気で好きになっていた。

・原作における復讐者メンバーには「(朱里に恨みを持つ)雄大の弁護士」も加わっていた。映画における弁護士が恭介と通じていたかは不明。

・原作小説では亜希子のときの火災は「本当に事故」。一方、映画では「朱里による放火」

 

※他にも映画には入らなかった設定がいっぱい!原作小説の詳しい内容はコチラをチェック!

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感想

映画を観終わった後の正直な感想は「うわぁ、これ初見で見たかった!」というものでした。

もちろん2周目視点で見ることでの面白さもあるのですが、これはネタバレなしで見たら本当に面白かっただろうなぁ、と珍しく「原作⇒映画」という順番で見たことを少しだけ後悔しました。

それほど映画「去年の冬、きみと別れ」はクオリティが高い!

懸念していた叙述トリックの映像化も鮮やかな再構成でクリア(むしろ改良)していましたし、純粋にキャストの質が高いという点も素敵。

斎藤工さんは相変わらず色気がすさまじくセクシーだし、山本美月さんの美女っぷりは眼福だし、北村一輝さんは大好き(超個人的意見)だし…。

何より未知数だった「役者・岩田剛典」の実力には驚かされました!

前半ではどちらかというと斎藤工さんの方が目立っていて「あれ、なんか存在感薄いな?」と思っていたのですが、後半になると一気に存在感が覚醒!

復讐者としての恭介が発する底冷えするほど冷酷な雰囲気には、見ているこちらにまで寒気が走るようでした。

さらに、その確固たる復讐者の顔の裏には、愛する人を失ったことに対する悲痛なまでの悲しみ・怒り・絶望が見え隠れしていて…。

やってること自体は「えげつない復讐」なのですが、その行為の中に確かな『切なさ』が滲んで見えるんですよね。

そんな複雑な感情を見事に表現されていた岩田剛典さんには素直に敬服の拍手を送りたいと思います。

おそらく映画「去年の冬、きみと別れ」を劇場でご覧になる方の大部分は岩田剛典さんのファンの方だと思うのですが、それを承知であえて言わせてください。

岩田剛典ファンなら、必見!絶対に見ておくべき!

普段のにこやかな姿や凛々しい姿とは一味違ったダークな魅力に、きっと惚れ直すこと間違いなしです!

あ、ちなみにキスシーンもあります(相手は浅見れいなさんと土村芳さん)

というわけで映画「去年の冬、きみと別れ」の総合感想は「最高です!」のひと言!

岩田剛典さん目当てで見るのはもちろんのこと、純粋に「質の高い邦画(ミステリー、サスペンス)を見たい!」という方にも自信をもっておススメできる映画です。

 

 

まとめ

映画「去年の冬、きみと別れ」が公開!

今回は映画を観た感想や、トリック部分の解説などをお届けしました!

原作小説には叙述トリックが使われているだけに、映像化には不安もあったのですが、ふたを開けてみれば良い意味での裏切りが!

ストーリー構成についてもキャスト面についても一切の文句なし!

「今、一番おススメしたい映画」として宣伝したいくらいの素晴らしい完成度でした。

もちろん感想は「大満足!」の一言。

JSBの推しが岩田剛典さんじゃない?いやいや、これは見ておくべきですよ。

面白い映画が観たい?なら、間違いなく必見ですよ。

正直、ここ最近の邦画の中ではトップクラスの出来ではないかと思っています。


 

映画『去年の冬、きみと別れ』の配信は?

去年の冬、きみと別れ
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※配信情報は2020年6月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

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