かわかみじゅんこ「中学聖日記」がドラマ化!
有村架純さんが主演を務めるということで話題になっていますね。
『教師と中学生の禁断の恋』
インパクトの強いキャッチフレーズが目につく「中学聖日記」ですが、実際に原作漫画を読んでみると、内容はかなり予想外なものでした!
私はてっきり「周りに反対されながらも純愛を貫くラブストーリー」だと思っていたのですが、全然そんな少女漫画的なノリの作品じゃありませんでした。
実際の「中学聖日記」はもっとドロドロしていて、深刻で、生々しくて…。
なんというか「グサッと突き刺さる」感じの漫画でした。
あと、先にちょっとネタバレすると単行本2巻の時点で中学生編が終わっちゃうんですが、このあたりなんかも完全に予想外でしたね。
というわけで、今回はドラマ化も決定した漫画「中学聖日記」のあらすじやネタバレなどをお伝えしていきたいと思います!
あらすじネタバレ
黒岩晶(15)にとって、それは人生で初めての恋だった。
相手は赴任してきたばかりの新米教師・末永聖(25)
中学3年生である晶の、担任の先生。
「先生、ぼく、先生のこと、好きになっちゃいました…」
中学生から先生への告白なんて、普通なら『微笑ましいもの』で片付けられるのがオチだ。
だけど、晶と聖の場合、それは普通じゃなかった。
だって、晶は全身全霊をかけて、どこまでも真剣に、どこまでも真っすぐに聖を求めていたから。
そして、聖にはそんな晶をはねのけるほどの強さがなかったから。
花火大会の日の夜、晶は聖を抱きよせてキスをした。
「誰が何言おうと関係ない。ぼく、先生のこと好きです」
深夜の道路。街灯の下で、晶は何度も繰り返し聖にキスをした。
聖はそれを、拒まなかった。
その後、2人はタクシーに乗り込んで聖のマンションへと向かった。
タクシーの中では、ずっと手をつないでいた。
マンションにつくと、そこには聖の婚約者である川合勝太郎と、晶の両親がいた。
深夜、教師が異性の生徒を自宅に連れ込もうとしていた現場だ。
言い逃れはできない。
聖は晶のシャツを着ていた(※)し、言い訳ができる性格でもないから、なおさらだ。
※風邪気味の聖に、晶がシャツを着させていた。
そうして、夏休みが終わった。
2学期初日の中学校に、聖の姿はなかった。
辞表を提出し、町からも出たのだという。
そして、もうひとり。
新学期の中学校には黒岩晶の姿もなかった。
それから晶が学校に来ることはなく、やがて卒業式も終わった。
「晶は人知れず引っ越したらしい」という噂も、やがて消えていった。
<中学生編・おわり>
中学生編の補足解説
以上、ひとまず「中学聖日記」第8話までの《中学生編》のあらすじでした。
ここで補足しておきたいのは、主に聖と晶の人柄と心境。
というか「聖と晶はシンプルな両想い関係ではなかった」ということです。
それはどういうことか?
簡単に解説していきたいと思います。
まずは、黒岩晶くんについて。
晶を一言で表現するなら「ピュアの塊」
中学3年生で初恋……というのは百歩譲ってまだいいでしょう。
でも、人から指摘されるまで聖への気持ちが「好き」だということに気づかなかった、というのはどうでしょうか。
純粋とか純真とか純朴とかを通り越して、やや変人の域に片足を突っ込んでいます。
そんなやや変人の晶ですから、聖への気持ちも普通の「好き」ではありません。
「好き」が暴発して聖の顔を平手打ちしてしまったり、かと思ったら今度は「ただ、優しくしてあげたいだけ」とか思ってみたり……。
大人の男なら「つき合いたい(結婚したい)」とか「抱きたい」とか思うところを、晶はどうしていいのかわからないんですね。
……そう、晶は自分自身でも聖をどうしたいのかわかっていなかったのかもしれません。
だから、晶はいつだって計算とか打算とかじゃなくて、衝動(≒感情≒本能)のままに行動します。
「最悪、ぼくは不倫でもいいです」とか
「今晩一緒にいてくれたら、先生のことを忘れます」とか
めちゃくちゃなことを言っちゃうし、やっちゃうんです。
なんというか、感情に振り回されているというか、暴走状態なんですよね。
1ミリでも「好き」と思ったら一直線。
余裕はゼロ。
晶が聖に向けていた「好き」はそういう性質のものでした。
一方、末永聖さん。
「中学聖日記」においてやっかいなのは、実は晶よりも聖だと思います。
聖はなんというか、人間的に弱すぎる(脆すぎる)んですよね。
昔からあんまり自分の意見がなくて、受け身で、ふわふわと流されてばかりで…。
一言でいえば「主体性がない」んです。
そんな聖が
- 婚約者と長期間の遠距離恋愛
- 上手に「先生」できない自分に落ち込みまくり
な状況に放り込まれたもんですから、もう心に隙ができまくり!
「今、押せ押せで迫られたらひとたまりもない」という状態だったので、うっかり晶にコロッといきそうになっちゃたんですね。
ただ、それはいわば「免疫力が下がっていたから、風邪になってしまった」ようなもの。
晶に押し切られてキスを許してしまったり、部屋に上がらせたりはしたものの「じゃあ、婚約者とは別れて将来は晶と結婚しよう」なんてお花畑な未来予想図を本当に考えていたわけではないでしょう。
晶から求められることに喜びを感じていたとしても、イコールで「晶くん大好き!」な状態ではなかったわけです。
それは《高校生編》の聖の態度を見ても明らか。
というわけで、《中学生編》の晶と聖はわかりやすい(少女漫画的な)両想い関係ではなかったのです。
最後に《高校生編》に入るにあたって、最重要な登場人物を紹介しておきましょう。
晶のクラスメイトの「岩崎るな」
晶のことが大好きな恋する乙女です。
るなは晶が聖に夢中だと知りつつ、めげずにアタック!
「そんなことされても岩崎のこと好きになんないよ?」とか心無いことを晶に言われても、くじけずに「私はあなたが好き」と伝え続けました。
傷つきながらも恋に正直な、真っすぐな女の子です。
結局、晶からは1ミリも振り向いてもらえなかったのですが、なんと《高校生編》では……!
というわけで、引き続き「中学聖日記(高校生編)」のあらすじとネタバレを見ていきましょう!
高校生編【~単行本3巻】
2年後。
高校2年生になった岩崎るなは、中学の同窓会で晶と再会した。
15歳から17歳へ。
10代の2年間は、晶に大きな変化をもたらしていた。
一言でいえば「成長した」ということなのだろう。
身長が伸びていたし、なにより精神的にもずっと大人になっていた。
だって……
「岩崎、本当に色々、ごめん。ぼく、あの頃、頭おかしかったから……」
中学生の頃の晶は、こんなこと言わなかった。
「周りとか、自分のことも、全く見えなくなるくらい、好きだったから。先生のこと」
その言葉に、るなは傷つく。
だけど、そんな傷くらいで怯んではいられない。
「私がまだ黒岩のこと好きって言ったら、引く?」
中学時代からカウントして、4回目の告白。
返事は保留にしてもらった。
同窓会をきっかけに、中学の時つるんでいた4人でよく遊ぶようになった。
その日は偶然、るなと晶、2人きりで出かけることに。
言葉をかわしているうちに、るなは嫌というほど実感する。
晶は今でも天然で、かなりめんどくさいやつだ。
そんな晶のことが、やっぱり大好きだ。
夜、「そろそろ帰ろう」という晶にるなは言った。
「やだ。私、まだ帰りたくない!」
そうして、ネオンがきらめくホテルの前で、るなは足を止めた。
………2人とも、初めてだった。
一線を越えたその夜から、るなと晶は恋人同士になった。
……なったはずだ。
少なくとも、るなはそう思っている。
晶だって、学校の帰りに迎えに来てくれたりするし……。
でも、ちゃんとした言葉で「好き」と言われたわけじゃないし、あの日を境にキスだってしていない。
それに何より晶が本心から聖のことを忘れたとは思えなくて、るなは不安だった。
続・高校生編【単行本4巻~】
聖の居場所がわかった。
巡り巡ってきた情報によれば、聖は今、田舎の小学校で先生をしているらしい。
名字が変わっていないことから、例の婚約者と結婚していないことがわかる。
そのことを知った晶は何も考えられなくなり、気がつけば聖の住む田舎へと向かっていた。
聖の住む田舎で勝太郎と鉢合わせする晶。
「まだ聖は婚約者と別れたわけではないのか」と落ち込む晶だったが、他ならぬ勝太郎がそれを否定した。
どうやら2人は別れていて、今は勝太郎の方が復縁を求めているらしい。
「こっちが一方的にアプローチしてるだけ」
寂しそうにつぶやく勝太郎。
晶は強烈に「聖に会いたい」と思った。
そして……
2年ぶりの再会。
2年間で少し大人になったはずの晶だったが、聖を目の前にするとどうしても冷静ではいられない。
晶は聖に「あの頃とは違う」と訴える。
もう晶は聖の生徒ではない。
もう聖に婚約者はいない。
自分はるなとつきあっているが、別れればいい。
「ぼく、またここに来ていいですか?会っちゃダメな理由ないですよね?」
晶の気持ちは、2年前から少しも変わっていなかった。
聖は「(もう会いに来ちゃ)ダメです」と答えるが、その言葉に力はない。
狂おしく自分を求めてくる晶を前に、聖の心もまた『2年前』へと引き戻されていく。
その日はどうにか晶を帰らせた聖だったが、心には大きな動揺が残った。
晶と聖の再会は、2人の周りの人間関係に大きな変化をもたらした。
1つ目は、聖と勝太郎が完全に別れたこと。
復縁を拒まれ続けていた勝太郎は、晶への嫉妬もあって聖に暴言を吐いてしまう。
冷静さを取り戻した勝太郎はあたらめて話し合いをしたいと持ちかけるが、聖は「もう会わない方がいいと思う」と拒否。
自分たちの関係に未来はないと悟った勝太郎は、潔く身を引くことを決意した。
「元気でな、聖。今までありがとう」
この後、勝太郎は前々からフラグのあった職場の上司・原口といい仲になっていきます。
ただ、この原口もクセのある女性であり、一筋縄ではうまくいきません。勝太郎と原口の恋がどうなるかも気になるところ。
そして、2つ目の変化は晶とるなが別れたこと。
もちろん別れを切り出したのは、晶の方でした。
「別れよう、岩崎。ぼく、自分の気持ちわかったから、こんな気持ちのまま岩崎とつきあえない」
るなはなんとか晶をつなぎとめようとしたが、晶は聞く耳持たず。
「私のこと少しでも好きだった?」
るなの最後の質問に、晶は沈黙を返しました。
るな(嘘のつけないバカな黒岩が好き。ずっと、ずっと、大好きだったの)
この後、るなは前々からフラグのあったアメリカ帰りの同級生・薫(かおる)と接近していきます。
薫はるなを大事にしない晶に直接文句を言いに行っていたりと、チャラく見えて実はいい男。るなと薫には幸せになってほしい……!
お互いパートナーとの関係を清算した聖と晶。
いよいよ物語はクライマックスへ……!
最終回の結末は?
物語が佳境に突入したところですが、残念ながら現時点(2018年9月)の連載最新話までの内容はここまで。
ドラマ期間内に原作漫画が完結することはないでしょう。
個人的には最終回は「晶と聖が結ばれてハッピーエンド」という結末であってほしいところですが、正直、そううまくはいかなそうな予感がしますよね……。
・聖は田舎の小学校でも「前の学校で生徒に手を出した」と噂されていて、居にくくなっている
・晶は中学校時代に自分と聖の仲を裂いた両親を軽蔑していて、あまり家には帰らない
この状況を踏まえると、最終的には「高校を卒業した晶と小学校を辞めた聖が、2人で誰も知らない土地に引っ越して生活を始める」なんて最終回もありかな?
今後の「中学聖日記」からも目が離せません!
ドラマと原作漫画は違う?
ドラマ「中学聖日記」の公式サイトを見てみると「ん?」と思うことがちらほら。
というのも、あまりに《中学生編》の内容に偏っている気がするんです。
ネタバレ防止のために《高校生編》のことを伏せているのかもしれませんが、もしかしたらドラマはほぼ《中学生編》で構成されているのかもしれません。
原作が完結していない以上、ドラマ版ではオリジナルの結末をつけなければいけないでしょうし、区切りのいい《中学生編》に独自の結末を付け加えて最終回にするのかも?
また、気になる点といえば登場人物に「岩崎るな」を始めとした晶のクラスメイトがいないことも原作漫画からすればちょっと不自然な気がします。
もちろん、あとから追加キャストとして発表されるのかもしれませんが…るなを差し置いて原口とか晶ママとかを優先してキャスト発表しますかね?
それに、登場人物といえば原作漫画にはいなかった「丹羽千鶴(演:友近)」というキャラクターも気になる!
聖の先輩役で、晶と勝太郎との間で揺れ動く聖の理解者という設定らしいですね。
でも、原作では聖は誰にも相談なんかしなかったですし、勝太郎と別れたのだって「晶を選ぶから」という理由ではないですし、そもそも「私は晶のことが好き」とはっきり自覚してもいません。
このあたりからも、ドラマオリジナルの設定やストーリーが垣間見える気がします。
というわけで、個人的にはドラマはかなりオリジナル要素が強い内容になると予想!
「もう1つの中学聖日記」という感じで楽しめるのではないかと思います。
まとめ
かわかみじゅんこ「中学聖日記」がドラマ化!
今回は原作漫画のあらすじ・ネタバレなどをお届けしました!
タイトルは「中学聖日記」ですが、漫画的には《中学生編》は最初の数話だけ。
その後は《高校生編》へと移行しています。
「中学生と先生」だと禁断の恋という感じですが、「高校生と先生」であればまだチャンスはありそうですよね。
2年ぶりに再会し、お互いにパートナーとの関係を清算した晶と聖が今後どうなっていくかに注目です!
一方、ドラマ版の「中学聖日記」はなんだか原作漫画とは少し異なる展開になりそうな予感。
「中学生の晶と婚約者の勝太郎との間で、聖の心が揺れ動く」という、どちらかといえばシンプルに少女漫画的な内容になるのではないかと思われます。
原作漫画の最終回がまだなだけに、ドラマ版がどんな結末を迎えるのか気になりますね。
また、ドラマ版の注目ポイントといえば、そのキャスト!
主演で聖役の有村架純さんの相方役を務めるのは、なんと今作でデビューするという新人俳優「岡田健史(おかだけんし)」さん!
1年がかりのオーディションで選ばれたという岡田健史さんは、なんとこれまでまったく演技経験がなかったそう。
ドラマ「中学聖日記」を皮切りにどんどん人気者になっていきそうな岡田健史さんにも要注目です!
(というか、岡田健史さんってなんとなく原作の晶と雰囲気が似てるんですよね。そういう意味でもかなり期待しています)
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