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漫画「左ききのエレン」あらすじネタバレ!最終回の結末は?

漫画「左ききのエレン」(原作版)がおもしろい!

最初こそ「ちょっと絵のタッチが微妙では……?」と思ったのですが、そこで食わず嫌いしなくて本当によかったです。

今では「左ききのエレン読んでないなんて人生損してるよ?」とウザく布教したいレベルでお気に入りの漫画になっています。

※特に最終回近くの数話は比喩じゃなく読んでいて涙が止まりませんでした。

というわけで!

今回はそんな漫画「左ききのエレン」のネタバレをお届けします!

あらすじ

夢を叶えられるのは一握りの人間だけだ。

イチローに憧れた少年みんながプロ野球選手になれるわけじゃない。

一流になりたいと願いながら、99%の人間は一流にはなれない。

それは、なぜか?

答えはシンプルだ。

 

天才ではなかったから。

 

才能がなかったから。

 

凡人と天才の間には大きな壁がある。

その壁は決して乗り越えられない。

朝倉光一が《天才》の存在を知ったのは、高校生の時だった。

《天才》は美術館に展示されている絵に「下手くそ」と唾を吐き、その壁にバスキアにも似たグラフィティアートを描いた。

※バスキアはアメリカ人画家。グラフィティアート(スプレーなどで壁に描かれた落書き)をモチーフにした作品で知られる。

その絵は「自分は絵がうまい」と思い込んでいた光一の自負をぽっきりとへし折った。

《天才》の名前は山岸エレン。

光一と同い年の少女だった。

エレンの父親は売れない画家だった。

売れない画家のまま、車の前にふらりと飛び出して命を落とした。

なぜ、父親は死んだのか?

才能がなかったからだ。

父と違って、エレンには才能がある。

しかし、エレンは絵を描かない。

『もし、父親のように絵を描くことに憑りつかれてしまったら?』

エレンにとって、自分の絵の才能は《呪い》に他ならなかった。

美術館の壁に落書きをしたのは、下手くそなくせに売れている若手画家たちへの怒りが爆発した結果だった。

そして、天才と凡人は出会う。

悲しいかな、情熱に満ち溢れた光一(凡人)の絵は、絵を忌み嫌うエレン(天才)の足元にも及ばない。

夢だけ抱えた凡人の末路を知るエレンは、叫ぶように言った。

「現代のアーティスト……デザイナーでもいい。名前、何人言える? 10人くらいか? せいぜいそのくらいなんだよ、残る人間ってさ。それに対して美大生って全国に何人いるんだ? 夢見てるやつが10万人。残るヤツは10人。これが現実なんだよ。向いてない人間が人生かけたって不幸になるだけなんだ。自分も……周りも……」

エレンの突きつける現実は正しい。

正しいと知りながら、それでも光一は否定せずにはいられなかった。

「やってみなきゃわかんねぇだろ……! 無理だって言われていちいち諦めてたら誰も何もできねえだろ……! オレは……何かになるんだ……!」

「何かってなんだよ!」

「何かだよ……何かにならなきゃ……退屈で生きていけねえよ……!」

それから10年後。

光一は大手広告代理店のデザイナーになっていた。

入社3年目。

寝ずに、休まずに、どんなに働き続けても、何一つ評価なんてされない。

せっかくプレゼンが通った大企業の案件も、「経験不足だから」の一言で取り上げられてしまう始末。

先の見えない焦燥感から目を逸らすように、光一は心の中で語りかけた。

(がんばってるよ、オレは……なぁ、エレン……オレはがんばってるんだ……)


補足と解説

ここまでが『第1章:横浜のバスキア編』のあらすじです。

原作版「左ききのエレン」はこのあと第9章(全63話)まで続きます。

ただし、物語の時系列は章ごとにバラバラ。

しかも、エレンや光一以外の人間がメインになることもある群像劇的な構成になっています。

漫画を読むときは全部に目を通した方がもちろんおもしろいのですが、今回は簡潔にまとめるため、

『光一とエレンの物語』

を中心にあらすじをネタバレしていきたいと思います。

各章の簡単な紹介

一応、各章の内容についても簡単に触れておきますね。

読み飛ばしてもらってもOKです。

章のタイトル年代内容
横浜のバスキア1998高校編 光一とエレンの出会い
2アトリエのアテナ1998光一によってエレンは再び絵の世界へ
3不夜城の兵隊2009光一は手段を問わず結果を求めるようになる
4対岸の2人2003美大時代 エレンと岸あかりの出会い
5エレンの伝説2004エレンはニューヨークで名をあげていく 
6バンクシ―のゲーム2005実際にあったバンクシ―事件をモチーフにしたエピソード
7光一の現実2008光一の新人時代編
8物語の終わり2010光一は次の仕事を最後に退社することを決意する
9左ききのエレン2010光一とエレンの再会 そして……

主な登場人物

漫画「左ききのエレン」は登場人物がめちゃくちゃ多いです。

主要な登場人物だけまとめておきますけど、読み飛ばしてもらってOKです。

あと、登場人物紹介の中にもネタバレが含まれているのでご注意ください。

名前備考
朝倉光一主人公 天才に憧れる凡人
山岸エレン世界的な才能を持つアーティスト 左きき
加藤さゆりエレンのプロデューサー 光一の元カノ
岸あかりエレンと並ぶ才能を持つファッションモデル
神谷雄介光一の元上司 退社し独立した 才能を持つ側の人間
柳一光一の上司 人を人と思わない結果至上主義者
流川俊目黒広告社の営業 のちに光一たちとチームを組む


ネタバレ

場面は再び高校時代。

光一は美大に入学するため、予備校に通い始めていた。

才能もないのに努力だけは人一倍。

そんな光一の姿に、エレンはイライラする。

「馬鹿みたいに自分の可能性を過信してて、腹が立つ。努力して報われる世界なら、パパは死んでない。私は……努力を信じない」

エレンは優しい父親のことが大好きだった。

父親からもらった【絵恋(エレン)という名前が大好きだった。

だけど、大好きだった名前は、今や呪いでしかない。

『絵を描く行為のその先に待っているのが、父親と同じ末路だったら?』

父親が亡くなってから、今年で十年。

この十年間、エレンは一枚だってまともに絵を描いていない。

エレンの《呪い》を解いたのは、他でもない光一だった。

十年前、エレンの父親が事故に遭った場所で、光一もまた危うく交通事故に遭いかけた。

「おい、何やってんだ!」

「朝日に見とれて、つい……」

光一の言葉に、エレンはハッとする。

十年前と同じ場所、同じ時間。

エレンの父親もまた、美しい朝日に見とれて一歩踏み出しただけだったのではないか?

才能のない自分に絶望し、エレンを置いて自ら命を絶ったわけじゃなかったのではないか?

本当のことはわからない。

けれど、光一はどこかエレンの父親に似ている。

だから、きっと――。

父親の死の真相がわかったからといって、すぐに切り替えられるものではない。

エレンは努力していた父親が認められなかったことを知っている。

その辛さを、残酷な現実を知っている。

光一のような情熱だけの凡人が、いつか夢破れることを知っている。

(お前が目を輝かせて行きたがってる世界は、理不尽な世界なんだよ、光一……)

冷めきったエレンの目に飛び込んできたのは、光一が描いた下手くそなデッサン。

キャンバスには、光一からエレンにあてた短いメッセージが貼られていた。

 

『描けよ!』

 

ドクン、と心臓が高鳴る。

気がつけばエレンは鉛筆をキャンバスに走らせていた。

後に、エレンは振り返る。

自分の人生が始まったのは、この日だったのだ、と。

まるで、解き放たれたような気分だった。

清々しい心の中で、エレンは光一に語りかける。

――本気出せ。

――本気出せよ、光一。

――本気出して、それからあきらめろ。

――それまで見せてみろよ。

――凡才のお前が平凡な人生にどうやって抗って生きるか。

――お前がどこまで行けるのか、見せてみろよ。

――そのたびに、私が……

「ぶっつぶしてやる。何度でも」


現実に圧し潰されて

それから9年。

エレンはアーティースト活動のためニューヨークに拠点を移した。

その才能はすぐに話題となり、正体不明の『左きき(サ・サウスポー)として瞬く間に人々の注目の的となった。

一方、光一は美大卒業後、デザイナーとして目黒広告社に入社。

うだつの上がらない下っ端仕事ばかりで、ままならない現実に溺れそうになりながらも、必死にもがいていた。

転機はわかりやすい形で目の前に現れた。

『尊敬していた兄貴分の独立』

新進気鋭のクリエイター・神谷雄介が独立したことで、神谷チームの一員だった光一は柳一(やなぎはじめ)のチームに配置換えされた。

柳は社内最年少でCD(クリエイティブディレクター)に昇進したやり手のチームリーダーだ。

その方針は『結果至上主義』

『いいもの』をつくるためなら、チームの人員が徹夜続きになろうと体を壊そうとおかまいなし。

たとえ親が倒れようと一瞬だって仕事から目を離さない……それが柳のやり方だった。

「甘いわ。親が死んだくらいで(仕事休むなんて)

実際に、柳はそう口にしたことがある。

「てめえ、それでも人間かよ!?」

「はあ? そらそうや。ぼく人間ちゃうわ、デザイナーや」

そうして、柳は評判を上げてきた。

神谷雄介が抜けた今、目黒広告社では最も優れたデザイナーだといえる。

実績と実力の前に、人は屈する。

実績と実力がなければ、柳のやり方を否定することさえできない。

それから光一は『実績』を求めるようになった。

認められるために、社外のコンペに作品を提出して賞をとる。

光一は社内外でぐんぐん評価を上げていき、注目の若手クリエイターとして名前が上がるほどになった。

そんな彼は社内でこう呼ばれている。

 

『柳ジュニア』

 

皮肉なことに、結果を求めれば求めるほど、光一は柳に似ていった。

頬はこけ、目つきは鋭くなり、かつてキラキラと輝いていた瞳からは一切の光が失われた。

外見も中身も柳にそっくりの『柳ジュニア』

それが、今の朝倉光一。

ずっと、スターになりたかった。

エレンのような、岸あかりのような、神谷雄介のようなスターに。

けれど……

――やっとわかったよ。

――肩を並べて同じ景色を見たかったのに、オレはあの人たちのことばかり見ていた。

――何かにならなきゃ。何かにならなきゃって、オレは……

――いつも誰かの何かになりたかった。

――なれたのは結局、劣化コピー

――もういいだろ。これで終わりにしよう。次が最後の案件だ……。

光一は次の広告を最後に会社を辞める(夢をあきらめる)つもりでいた。


最後の案件

次の案件は、園宮製薬の化粧品『ウィークデイ』

平日使いがコンセプトの『安いけど高品質な化粧品』だ。

光一のプランニングをベースに、企画は順調に進んでいく。

ところが、オーディションの段階になって急に話が変わってきた。

「な、なんで……!?」

「来ちゃった♡」

オーディション会場に突如として現れたのは、世界的なファッションモデルにして、光一の元カノでもある岸あかり

『元カノ』といえば聞こえはいいが、実際には美大時代に一方的に振り回されたようなものだ。

凡人と天才。

才能の面から言っても対等な関係ではない。

(どうしてここに……いや……というか……あかりはこの広告のコンセプトに合っていない!)

『ウィークデイ』は普段使いの化粧品。

その広告には有名タレントではなく、無名のモデルを使うつもりだった。

世の女性の共感を得るのに、あまりに完璧すぎるあかりは向いていない。

光一は自己中心的でわがままなあかりを挑発し、わざと怒らせてオーディションに落とそうとする。

……しかし、無駄だった。

あかりがモデルとして集中した瞬間に、その場にいた全員が息をのんだ。

 

『天才』

 

本物の才能の前には、ささいなコンセプトの違いなど問題にはならない。

結局、裁量を持つ全員が広告にあかねを起用することに賛成した。

……もちろん、光一も含めて。

あかりをオーディションのことを伝えたのは、目黒広告社にいるあかりの弟・岸アラタだった。

病的なシスコンであるアラタの目的は一つ。

姉・岸あかりを死なせないこと。

ファッションモデルとしてのピークを迎えたとき、あかりはこの世から消える。

自らの手で、自らの意志で。

それはもうずっと前からあかりが宣言していたことだ。

あかりによれば《絶頂》が訪れるのは、おおよそ27歳のとき。

……そして、もうすぐあかりは27歳の誕生日を迎える。

アラタは涙を流しながら光一に訴えた。

「姉ちゃんは27で死ぬと言った! 27が自分のピークだと! 実際、先日のファッションショーはすごかった! モデルとしてのピーク!」

「今思えば、姉ちゃんは朝倉さんと付き合ってる時だけ天命を忘れていた。朝倉さんを調べて驚きました! 何も面白くない! 絵にかいた凡人!」

「岸あかりと結婚してください! 姉ちゃんは朝倉さんと結婚してモデルなんて飽きたらやめればいい!」

「モデルとして絶頂で息絶えるのが天命(天才の宿命)だとしても、俺には関係ない……。天才として死ぬくらいなら凡人として生きてほしい!」

「朝倉さん……岸あかりを堕としてください」


その瞬間

『ウィークデイ』ポスター撮影当日。

スタジオには2人の《怪物》が集まっていた。

1人目は、天才ファッションモデルの岸あかり。

2人目は、天才写真家の佐久間威風

あかりは自らを撮るに値する写真家として威風を連れてきていた。

撮影は2人の天才のペースで進んでいく。

『何を、どう撮るか?』

本来それを決めるのはクライアントであり、撮影は代理店(光一)の指揮によって進んでいくべきものだ。

しかし、今や撮影は完全に2人の天才によって支配されていた。

『ウィークデイ』のコンセプトなんて関係ない。

2人の天才はお互いに呼応しあい『究極の一枚』を撮ろうとしていた。

それは、岸あかりが27年かけて到達するモデルとしての絶頂(ピーク)を記録した一枚。

あかりにはわかっていた。

《その瞬間》がもうすぐ訪れることが。

――足りない。全然伝わってない。

――あんたたち(大衆)が見てる以上にすごいことやってるのに、見る目が足りない。

――誰からも真に理解されることなく消え去る……

――でも、絵や写真に残せばいつか伝わる。

――10年後に、100年後に、いつかきっと。

絶頂の姿を記録に残すことさえできれば、未練なく消え去ることができる。

それがあかりの目的。

そして、望み通り、予感通り、《その瞬間》は訪れた。

27年間かけてたどり着いた《一瞬》

モデルとして到達できる最高点。

同じ天才である威風がその瞬間を逃すはずがない。

シャッターを切ろうと指に力を込めた、その《瞬間》だった。

「おい! 何勝手に撮影始めてんだ!」

光一が、最悪のタイミングで邪魔をした。

カメラを、押しのけた。

「!!!!」

アラタ(朝倉光一……あんたって人は……なんて間が悪い天才か……!)

あかりが人生を費やして到達した《瞬間》は過ぎ去った。

もう二度と戻らない。

威風はその場に膝をつき、あかりはどさりと倒れた。

薄れていく意識の中で、あかりはぼんやりと思う。

――絶頂を過ぎたのを感じる。

――これから私の人生は……ゆるやかに減速していく……。


もう過ぎてたんだ

世紀の一枚を撮り逃がし、しばらく愕然としていた威風だったが、我に返るとすぐに光一を糾弾した。

「お前……何してくれてんだよ」

とてつもない怒りの圧力。

気圧されながらも、しかし、光一は引かない。

「……こっちが金払ってんだぞ。天才だろうと金もらって仕事してる商業クリエイターじゃねえか! オレと何が違うんだよ!」

「てめえ……」

威風は怒りのままに光一を殴りつけながら叫ぶ。

「立場を盾にしゃしゃるんじゃねえ! ボケ! アートディレクターだあ!? 知るか! てめえの会社が勝手に与えた立場だろうが! てめえは誰なんだよ、おい! 誰なんだよ!!」

「何物でもねえだろ」

「金も、女も、実力も、名声も、オレは全部自力で手に入れた! てめえはそれをサボったんだよ!」

光一は一言も言い返せない。

殴りつけながら、そして悔しさに涙を流しながら、威風はなおも叫ぶ。

「俺は努力した! てめえの億倍! 全て捧げてやっと……本当の高みが……それをてめえが邪魔して……何キレてんだよ……てめえのカスみたいなプライドのせいで……お前が弱いのが悪いだろ……」

「何物にもなれなかった、てめえが悪いだろ!!」

自分に馬乗りになって泣いている威風を見上げながら、光一は悟った。

いつかエレンに言った「何かになりたい」という言葉。

「何か」っていうのは……『理想の自分』

自分の考えを持っていて、自分の考えで行動できて、望むように自分を貫く強さを持つ『完璧な自分』

求めてやまなかったのは、なれると信じていた『本当の自分』

――そっか。オレはずっと……佐久間威風……お前みたいになりたかったんだ……。

――でも、ごめんな。オレには……お前がどうして泣いているのか、全然わからないんだ……。

頭に浮かんできたのは、高校時代の光景。

エレンに認められたいと願い、エレンに認めさせてやると息巻いていた青春時代。

――これからオレの人生始まるんだって信じてた。

――でも、違った……。

――エレンがいたあの瞬間が、完璧だったんだ。

――もう過ぎてたんだ、とっくに……。

 

「佐久間さん……邪魔して悪かった……」

 

ボロボロの格好で、光一はスタジオから離れるように歩いていく。

「撮影はきっとうまくいく……オレが戻らなければ……」


左ききのエレン

横浜の街をあてもなく歩く。

たどり着いたのはいつかエレンが落書きをした美術館だった。

座り込み、タバコに火をつけて、ふと、空を見上げる。

真っ暗な夜空の下、かつて自分がデザインした大企業の看板が光に照らされて輝いていた。

ビルの屋上に掲げられた看板の前に、人影が見える。

人影は手にしたスプレー缶で看板を黒く染め上げ……グラフィティアートを描いていく。

スプレー缶は左手に持たれている。

《人影》は左ききだった。

昏く沈んでいた光一の目に輝きが戻る。

笑いがこみあげてきて、仕方がなかった。

涙があふれてきて、仕方がなかった。

走る。

走る。

走る。

エレンがいるビルの屋上へ。

そこにはもう警察がいたから、隣のビルを駆け上がった。

屋上につながるドアを叩きつけるようにして開ける。

視界に、人影がうつった。

「エレーーン!!!」

言いたいことがたくさんあった。

聞いて欲しいことがたくさんあった。

けれど言葉にならなくて、意味をなさない嗚咽ばかり喉から出る。

そんな光一にエレンは言った。

「本気出して、本気出して、本気出したんならもう……諦めたっていい」

「でも!」

「まだ少し……ほんの少しでもやれることがあんなら、やれよ! 全部出し尽くして諦めろ!」

「信じろ! あの頃のように信じろ! いつか夢が叶うことをじゃない! いつか脚光を浴びることをじゃない!!」

「いつか思い出して、誇れることを信じろ!!」

 

「たとえお前が何かになれなくても……何でもない、お前を誇れよ!!」

 

エレン(あの日、お前の下手くそな絵が、私を照らしたんだ。だから……)

 

「描けよ!」


最終回

光一は走った。

走ってスタジオに戻った。

「何とか……もう一度……再撮をお願いします!!」

すでにポスター撮影は完了している。

あかりも威風も、企画のオーダー通りにポーズをとり、写真を撮った。

プロ中のプロの仕事だ。

光一がいなかったからといって、出来に不足はない。

でも……

「完璧だから、ダメなんだ!」

『ウィークデイ』は普段使いの化粧品。

だからこそ、完璧なカメラマンが完璧に撮った完璧なモデルのポスターは、等身大の商品にそぐわない。

「完璧なものは憧れるけど……心を動かすけど……共感にはなりません。だって……」

 

「オレは……オレ達は……完璧なんかじゃないから……!」

 

エレンに後押しされた光一の言葉には、確かな『力』を宿っていた。

だから、その言葉は2人の天才の心さえ動かした。

佐久間威風がにやりと笑う。

「……で? なに突っ立ってんだよ? お前が始めるんだろ、朝倉光一」

スタジオに集まったスタッフ全員の視線が光一に集まる。

その瞬間、光一ははっきりと感じた。

過ぎてなんていなかった、と。

ここから人生が始まるんだ、と。

信頼関係を築き上げてきた全員の顔を見て、撮影開始の合図を告げる。

「よろしくお願いします!!!」

キラキラと情熱に燃える瞳は、エレンと過ごした日々よりも輝きを増していた。

一歩踏み出し、心の中で語りかける。

(ありがとう、エレン)


天才になれなかった全ての人へ

以下は、最終回ラストのモノローグ。エレンからのメッセージです。

子どもの頃に夢描いた大人になれたと、胸を張れる人がどれだけいるだろうか。

大人は無責任に「夢を見ろ」と言うけれど、いつしかその言葉は「現実を見ろ」にすり替わる。

でも、一度も戦わずに消えた想いはどこへ行く。

あの日のあなたにどんな言い訳ができる。

あなたが大人になる前に、やらなくちゃいけないことがある。

 

本気出せ。

 

本気出して、

本気出して、

本気出して、

それから諦めろ。

そしたらきっと許してくれる。

あの日のあなたはきっと許してくれる。

たとえ夢が叶っても叶わなくても、あなたは自分を愛せる。

賞賛のためじゃなく、

脚光のためでもなく、

人生を愛するために戦う友へ。

私が生涯で最も多く言葉を交わしあった、私の友人言葉を今、あなたにも贈ろう。

天才になれなかったすべての人へ。

この世界のすべての才能たちへ。

 

『描けよ!』

<完>


漫画「左ききのエレン」は

  • 作画がきれいになったリメイク版
  • 原作の第二部

がどちらも連載中です。

2019年を舞台にした第二部では、

  • 光一があかりと結婚していたり
  • 光一がチームリーダーとしての才能に目覚めたり
  • 神谷たちの会社「アントレース」と戦ったり

と、またバチバチにアツい展開が進行中です!

まとめ

今回は漫画「左ききのエレン」のあらすじネタバレをお届けしました!

大げさに思われるかもしれませんが、個人的には「ワンピース」より感動しました。

サラリーマンでも、クリエイターでも、すべての『大人』にぶっささる漫画だと思います。

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