ラストに驚き

映画「ユリゴコロ」のネタバレ感想と考察!原作小説との違いは?

ぱんだ
ぱんだ
ようこそ!

映画「ユリゴコロ」を観てきました!

感想は「これは、すごい映画だ!」の一言に尽きます。

完全に「アタリ」でした。

こういう作品に出会えるから邦画はやめられない…と絶賛したくなるほどの傑作です。

というわけで、今回はそんな映画「ユリゴコロ」のネタバレ感想と考察!

  • 見どころは?
  • 原作との違いは?
  • 不満点は?

などの点について、まとめていきたいと思います!

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ネタバレ感想

総評

映画では多少の設定変更が見られたものの、基本的な流れは原作に忠実につくられていました。

ただ、やっぱり文字で読んで頭の中で物語を想像するのと、実際に映像を見るのとでは全然違いますね!

もちろん文字媒体だからこその魅力もあるのですが、今回は「映像の迫力」に圧倒されました。

私はネタバレを知っている状態で映画を観たわけですが、退屈するどころか「すごいな、これ…」と時間を忘れて見入ってしまうばかり。

原作の魅力やキャストの実力も当然輝いているのですが、それ以上にカメラワークや編集など「裏方(監督)」の力をとても感じる作品でした。

とにかく映像(や音楽)にこだわりを感じる作品なので、できれば劇場での観賞をおススメします。

もちろん、原作ファンにも「この実写化は当たりだから必見!」と強くおススメしたいですね!

納得の「PG-12」作品

映画「ユリゴコロ」は「PG-12」指定作品。

これは「R-15」みたいなもので「12歳までのお子さんは保護者と一緒に見てね」というサインですね。

で、なぜそんな括りが設けられているかというと…この映画、めちゃくちゃ「エグイ」んです。

なにせ中心人物である美紗子は生来の異常者であり、作中では次から次へと人の命を奪っていきますから。

特に映画の前半はその傾向が強く「うわあ、生理的に無理!気持ち悪い!エグい!グロい!」と気分が悪くなるほどのシーンが続きます。

「いやいや、人の命を奪うシーン程度の刺激、今どき小学生でも大丈夫でしょ」と思いますか?

でも、この映画の「不愉快さ」はその想像の遥か上をいきます。

例えば美紗子が親友の「みつ子」の手首を切って、その命の火を消すシーン。

まず画面に映るのは鋭く尖ったナイフ。

美紗子はそれをゆっくりと手に持って、ゆっくりとみつ子の手首に当てがいます。

そしてやはりゆっくりと、それでいて深く、肉を裂き血管を切り裂いていく。

耳には「グチャ」「ニチャ」という肉の音が響き、画面では鮮血が手首からこぼれて床を赤く染め上げていく…。

このシーンの何が嫌かって、その圧倒的なまでの「臨場感」

まるで自分が手首を切っている、あるいは切られているような感覚が鳥肌を立たせ、思わず身じろぎせずにはいられなくなるような「体感」が手首にもたらされます。

実際、私は何度か目をつぶってしまいましたし、このシーンでは周りのお客さんたちも身じろぎしているようでした。

「映像に迫力がある」とは「ダイレクトに生々しく感触や心情が伝わってくる」ことと同義。

正直「R-15」でもいいんじゃないの?とすら思われました。

なのでグロ耐性がない人は、このシーンは目を閉じて耳をふさいでいた方がいいかも…。

あと、子供の頭に重い鉄の塊が落ちて亡くなり、身体だけがビクンビクンしているシーンとかもあります。

うわあ、文字で書くだけでもエゲツナイ…。

 

 

後半は一転して「愛の物語」に

小説の方の記事にも書きましたが、「ユリゴコロ」の特長は前述した「ホラーとも言えるサスペンス」から「愛の物語」へとストーリーがいつの間にか転換していることです。

妻としての美紗子の愛。母としての美紗子の愛。

原作ではそのどちらともに感動させられましたが、映画では特に「美紗子と洋介(亮平の父親)との関係」に焦点が当てられていたように思います。

洋介は美紗子のせいで罪人となり一生苦しむことになったわけですが、運命のいたずらから事情を知らずその美紗子と一緒になり、人並みの幸せを取り戻しました。

しかし、やがて洋介はその真実を知ることになります。

美紗子をダムの底に沈めようとした時、その胸中にはどんな愛憎の嵐が吹き荒れていたのか?

そして、最後には美紗子の命を助け「二度と現れるな」と言ったとき、彼はどんな心境だったのか?

その時の美紗子の気持ちは?

あれだけ「気持ち悪い。エグイ。グロい」と目を背けてきた前半とは打って変わって、このシーンの「切なさ」といったらどうでしょう!

人の命を平然と奪ってきた異常者だからといって、その身の内に「愛」がないわけではありません。

むしろ異常者である美紗子にとって「愛する家族」を手に入れられたことは奇跡にも等しい出来事だったはずで、その「愛」は一般のそれとは比べ物にならないほど強く純粋だったのではないでしょうか。

それなのに、美紗子は己の「業」ゆえに夫や子供と別離しなければならなかった。

それゆえに、美紗子は約束を破ってまで息子(亮介)のために再びその手を血で汚した。

そこに垣間見える「愛ゆえの切なさ」や「愛の強さ」こそが、見る者の心を揺さぶる「感動」の正体なのかもしれませんね。

 

キャストに文句なし!

過去編の美紗子(吉高由里子)と洋介(松山ケンイチ)

現在編の亮介(松坂桃李)と細谷(木村多江)

この4人のメインキャストは本当にいい味出していました!

特に個人的に絶賛したいのは男性キャスト!

松山ケンイチさんは洋介という内面的に非常に難しい役どころを繊細かつ情感たっぷりに演じられていましたし、松坂桃李さんは徐々に狂気に取りつかれていく様子を見事に熱演されていました。

原作では男性陣は脇役という印象だったのですが、映画では美紗子に負けず劣らない存在感を放っている、という印象に。

今回の松山ケンイチさんや松坂桃李さんの演技には、本当に一見の価値があると思いますよ!

少なくてもキャスト面での不満はなかったので、その点だけはしっかりとお伝えしておきますね!

考察

原作との相違点は?

最も大きな違いは「登場人物が削られていたこと」

  • 亮介の弟である洋平
  • 美紗子の妹である英実子
  • 美紗子の両親

原作でそれぞれ重要な役割を担っていた上記のキャラクターが映画版「ユリゴコロ」には登場しません。

これによって「亮平の母親が(美紗子から英実子に)入れ替わっていた」というトリックが消失。

原作の中でも特に大きな仕掛けの1つが映画版では削られたことになります。

また、美紗子の両親には「美紗子をダムに沈めようとするものの、寸前で助け出して解放する」という役割があったのですが、映画版では洋介(亮介の父親)が代わりにその役割を担いました。

この設定変更に関してはダムのシーンがより印象的になっていたので個人的には「アリ」だと思います。

その代わり、つじつまを合わせるために終盤の一部の展開が原作とは異なっていました(※)

※原作では亮介の父親が美紗子に直接「二度と目の前に現れるな!」と言ったわけではありません。そのため、原作では映画版よりももっと早いタイミングで美紗子は夫や息子の前に姿を現しています。詳しくは後述。

 

 

不満点は?

上記の「登場人物の減少」は映画時間内に作品をまとめるための改変だったのだと思います。

それは仕方のないことだと思いますし、結果的に原作をリスペクトした質の高い作品に仕上がっていたので、その点に関しては不満はありません。

ただ、唯一「細谷さんの扱い」に関してだけは残念に思いました。

思いっきりネタバレになりますが、結論から言えば「細谷さん=美紗子」なわけです。

吉高由里子さんと木村多江さんが同一人物を演じているということに関しては「後に整形した」という設定を加えて叙述トリックを上手くクリアしていたのに…なぜ、あんな風に設定を変えてしまったのか…。

具体的に言えば、不満点は2つ。

  1. 原作では亮介の店のメインスタッフだった細谷さんが、映画版では「千絵の友人」として亮介の店を訪れていること。
  2. 「細谷さん=美紗子」だと亮介が気づくタイミングが早すぎること。

それぞれ説明していきます。

 

まず、細谷さんの立場に関する不満から。

映画版の細谷さん(=美紗子)は「職場の同僚だった千絵(失踪中)とたまたま再会した」ことで亮介を訪ねています。

一方、原作の細谷さんは店のスタッフとして「千絵が失踪する前から」亮介の近くにいました。

はっきり言って、この差はかなり大きいです。

「母としての美紗子の愛」を描くなら、確実に「素性を明かさず、ずっと亮介の近くで店を支え続けていた」という方が感動的でしょう。

この設定変更のせいで映画「ユリゴコロ」では「妻としての美紗子の愛」が強烈に伝わってくる反面、「母としての美紗子の愛」がどうにも弱いように感じられました。

また、原作小説における細谷さんには「亮介に好意を抱いている店の女性スタッフ」というミスリードがなされており、そのおかげで「細谷さんが積極的に(千絵探しのことで)亮介に協力する」という展開が自然なものになっていました。

だからこそ結末での「実は細谷さんこそが美紗子だった」という展開に驚きがあったんです。

それなのに映画版の細谷さんはいきなり亮介の目の前に現れて「昔の同僚として私も千絵ちゃんのことが心配だから手伝います」と申し出ます。

「怪しすぎか!」と突っ込まざるを得ません。

予備知識なしで映画を観た人でも「ははーん、この人、なにか裏があるな」と気づくレベルです。

小説「ユリゴコロ」最大の驚きはラスト数ページになって初めて「細谷さん=美紗子」だとわかるシーンだと思うのですが、これでは原作最大の魅力が台無し。

実際、作中で「細谷さん=美紗子」とバラすタイミングも映画ではずいぶん早かったですし…。

個人的には原作最大の鳥肌シーンである「もうすぐ母さんが家に来る」→「店長、お父様をお迎えに上がりました」→「細谷さんが母さんだったのか…」という場面を映画でも見たかったですね。

というわけで「細谷さん=美紗子」が露見するタイミングが早すぎたのも不満点の1つでした。

 

 

結末の違いは?

わずかではありますが、物語の結末も小説と映画では異なっています。

映画

末期がんに倒れた洋介の元に美紗子が現れる。

十年以上の時を超えて再会する2人。

お互いを愛する気持ちは変わらない。

小説

美紗子は何年も前から「アナタ(亮介の父親)」に会っていた。

いよいよ余命少なくなった「アナタ」を車に乗せ、美紗子は2人きりの旅行に旅立つ。

2人を見送りながら、亮介は「きっと2人はもう帰ってこない」と確信する。

車中の両親はいつかの「私とアナタ(ノート中の表記)」に戻っているようだった。

どちらも「夫婦の愛」で締めくくられていますが、その性質はちょっと違うように思われます。

映画版が涙を誘う感動的なラストだったのに対し、小説のラストはどこか明るく楽しげ。

最期に残された時間を「夫婦水入らずの旅行」に使うだなんて、ハッピーエンドな感じがしますよね。

もちろん「アナタ」は旅先で亡くなってしまうだろうし、亮介にしてみればやっと会えた母親にもう会えないという悲しさもあります。

だけど、原作の結末にはどこか「救い」があるように感じられるんです。

そんなわけで個人的には、結末部分は映画版よりも原作小説の方が好みでした。

 

 

映画化は成功?失敗?

ここまで原作小説と比較しての不満なども書いてきましたが、記事冒頭にも書いたように全体的には映画「ユリゴコロ」には大いに満足しています。

点数をつけるなら90点といったところでしょうか。

※細谷さん関連の設定変更がなければ100点

あれだけ内容の濃い「ユリゴコロ(ノート)」の回想を省略せずに全部詰め込んでいたのは、原作ファンとしても嬉しかったですし、その手法の巧みさには感心させられました。

そして何より映像がスゴイ!

いや「スゴイ」では何も伝わらないのは承知しているのですが、それでも「あの映像はスゴイ!」というより他に適切な言葉も見つかりません。

あえて連想する言葉を並べるなら「美しい」「生々しい」「迫力がある」「臨場感がある」…そんな映像。

原作が食材だとすれば、映像化は料理。

どんなに食材が良くても料理人(監督)の腕が三流であれば、できあがる料理も三流になってしまいます。

※実際、そういう実写化作品も少なくありませんよね

しかし、その点でいえばこの映画「ユリゴコロ」は食材も料理人も文句なしに一流!

当然、我々が味わう作品も素晴らしいものになっています。

ぶっちゃけ、近年の邦画の中でもかなり突出している作品だと感じました。

また、映画でも原作の持ち味である「サスペンスがいつのまにか愛の物語に変わっている」という不思議な体験を味わうことができる点もポイント高し!

世間的にも話題作になると思うのですが、さて、どうでしょうか。

個人的には「面白いから見てみなよ!」と自信を持っておススメできるので、迷っている方はぜひ劇場へ!

この映画は本当にそこらの陳腐な映像作品とはわけが違うので、劇場の大きなスクリーンで観賞することを強くおススメします。

 

 

まとめ

映画「ユリゴコロ」がついに公開!

今回は映画の感想や考察などをお届けしました!

簡単に総括すると、映画「ユリゴコロ」の感想はこの3点!

  • 前半はグロいけど、後半は感動!
  • 実力派キャストが熱演!
  • 映像がすごい!

(一部を除いて)原作小説の世界観が120%引き出されていて、原作ファンとしても大満足な映像化でした。

 

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